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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『冬休みの終りに』




目次





エピソード『冬休みの終りに』


登場人物



カウラアード・シルフィ・ルートスペード
このたびドイツから帰ってきた阿光の彼女。冬休み中ずっと日本に居なかった。
鏡阿光
正月に祖父の家に帰郷したくらいで、後は特に何事も無く遊び回っていたカウラの彼氏。

本文



阿光
「結局、長い休みで一緒に過ごせるのは今日だけか……」


[TK-Leana] # ため息が白く
[TK-Leana] # 昨日始業式が割と多いっぽい
[TK-Leana] # だから時系列的には6日くらいの事になるかな
[utako] #うっすうっす
[utako] #お土産は粉末スープの詰め合わせで
[TK-Leana] # なんちゅう微妙なものを
[utako] #地味に日本じゃ手に入らない週類を



阿光
「で、コレお土産か……粉末スープ?」
カウラ
(気持ち分丸くなったような) 「えぇ。日本じゃあまり見ないものをと思ってたのだけれど。美味しかったわよ」
阿光
「お前、正月太りしてないか」
カウラ
「ちょっとお城で伸び伸びし過ぎたかしら…」 (模擬戦漬けの反動で後半はデロデロに休んだ
阿光
「まあ、正月は美味いもん食うしなあ。気をつけてないとだらけきってしまう」
阿光
「しかし、スープか……地味に嬉しいけど、もっとこう、色気のあるお土産は無かったもんかな」
カウラ
「色とりどりで良いでしょ。何よ、色気のあるお土産って」
阿光
(ちょっと考えて)「アロマキャンドル、とか? いや、実際言われると大して思いつかんな」


[kurov] #あたためると全裸になるボールペンとか?
[TK-Leana] # 去年は影がエロ本仕込んでましたね
[kurov] #子宝饅頭とか?



カウラ
「城下でレターナイフとか買って来たら良かったわね。割と田舎だったから独自の紋様や柄のものを少し見たわ」
阿光
「温泉があるんだってな、ローテンフェルト」
カウラ
「しっかり浸かって来たわよ。家族で水着着て溶けるぐらい入ってたかしら」
阿光
「そうか、向こうじゃ温泉に水着で入るんだな」
カウラ
「公共の場所ならそうみたいなのだけれど、弟もお兄様も入ってたから一応よ。家族で混浴しても、流石に裸に入るのは考えるわね」
阿光
「良いよな、温泉。新婚旅行に熱海とか定番だよな」
カウラ
「あれって何で熱海に行くのかしら」
阿光
「さあ。海外旅行とか旅客機が一般的じゃない時代で、東京に近い保養地っていったら選択肢があんまり無かったんじゃないか?」
カウラ
「そんな感じはするわね。そういう時代だと吹利は一般的に新婚旅行はここ、という場所があったのか気になるわね」
阿光
(ちょっと考えて)「そうだな。南紀白浜か有馬か……城崎はちょっと遠いか」
カウラ
「有馬って、有馬温泉の?」
阿光
「近畿圏内で有名どころって言ったらそんなもんじゃないか? 奈良京都は無いだろうし」
阿光
「伊勢神宮は……新婚旅行とは違う気がするしな」
カウラ
「どこも良さそうなのだけれど、行ってみたい場所に行くというのも大切よ」
阿光
「お前はどこかそういうところあるか?」
カウラ
「そうね、興味があるのは沖縄、オーストラリア、シンガポール…かしらね。南に行ってみたいと言うのはあるわね」
阿光
「南国か、そりゃまた吸血鬼らしからぬと言うか……エネルギッシュなイメージがあるよな」
カウラ
「楽しそうな感じがするのよね。マリンスポーツとかやってみたいわ」
阿光
「そういやお前泳ぐのも好きだったよな」
カウラ
「結構好きかしら。海で遊ぶにしても、本格的なのはした事ないから興味あるのよね」
阿光
「サーフィンとかダイビングとか?」
カウラ
「その辺は当然抑えるわよ。オーストラリアだとフィッシングも良いわ。私ぐらい大きな魚も釣れるらしいわよ」
阿光
「つり上げるのに失敗して引きずり込まれるカウラの姿が目に浮かぶな」
カウラ
「…餌は貴方にするわよ」
阿光
「それは困るな、カウラが落ちたら一緒に海の藻屑だ」
カウラ
「ちなみに私みたいな小柄な人がする時は、船に竿を固定するから手で持たないわよ」
カウラ
「……生命保険かけておく必要あるかしら」
阿光
「流石に新婚旅行で保険金殺人は勘弁だ」
カウラ
「冗談よ。そんなに早く未亡人になったら困るわ」
阿光
「うん、俺もお前に喪服は着せたくないな」
カウラ
「……何だか、年始から臭い事言うわね。冬休み中会えなかったのがそんなに効いてるの?」
阿光
「……それなりに楽しく冬休みをしてたけどな。なんか物足りないんだよ、お前が居ないと」
カウラ
「その気持ちは解らなくもないのだけれど、居ない時は居ない時で楽しみなさいよ」
阿光
「まあ、楽しみはしたぞ。久しぶりに小学生時代の面子と初日の出見に行ったり、クラスの友達に誘われて初詣行ったり」
カウラ
「…しっかり楽しんでるわね」
阿光
「お前もドイツを満喫してきたんだろ?」
カウラ
「旅行中の半分は…」
阿光
「もう半分は?」
カウラ
「お兄様達と模擬戦漬けよ」
阿光
「ああ。お前そういうの面倒くさがりそうだもんな」
カウラ
「1日2日はまだ楽しかったのだけれど、3日目以降の疲労はやばかったわよ……私の領分が半分戦士、半分魔術師と言うのがはっきり解ったわ」
阿光
「魔法戦士系か……そう考えるとお互いに器用貧乏なタイプだな」
カウラ
「貴方の場合は弱点特効のメタモンでしょ。器用でも貧乏ではないじゃない」
阿光
「変身中はな。王冠が無けりゃそこまで都合よく行かん」
カウラ
「……割と容赦なく王冠使ってはいるのだけれど、一応気にしてるのね」
阿光
「まあな。そりゃ、あったら使うが時間制限はあるし。長期戦になるようなら大したことはできん」
カウラ
「あまりやりたい手ではないのだけれど、着かず離れずで攻めて貴方の時間切れを狙ってみたいわね」
阿光
「手の内がばれてる相手だと当然そう来るわけだ。まあ、こちらから事件解決に駆け回ってる分にはそう問題にはならないが……あまり安心出来るもんじゃないだろ、実際」
カウラ
「簡単な事よ。1時間以内に事件を解決してしまえば良いじゃない」
阿光
「ウルトラマンなんかは三分な訳だから、弱音は吐けないな」


[TK-Leana] # 苦笑しつつ
[TK-Leana] # 万が一組織だって仕掛けて来る悪の秘密結社なんかと敵対したら、そううまくはいかないという心配だった。仮面ライダーなのに
[utako] #同じクラスの例の3人が波状攻撃してきたらもう
[TK-Leana] # まあ、苦戦しますね



カウラ
「……思いの他、近くに良い対策になる人達が居る気がするのだけれど。流石にそんな弱点ついてくる気はないのかしら」
阿光
「どうだろうな。ある日突然思いついて仕掛けてきそうな気がしなくもない」
カウラ
「練習になるじゃない。機会は大切にしなさいよ」
阿光
「まあ、普段から油断できない緊張感は与えてくれるよな、あの三人」
カウラ
「私は割りと普通の友人と付き合っているから、あまり解らないのだけれど…良いわね。そう言うの」
阿光
「良いかぁ? というか、お前もあの三人にちょっとは警戒して欲しいもんだ」


[TK-Leana] # ちょい憮然と



カウラ
「前ほど露骨ではないわよ?あの3人は、むしろ貴方と遊んでる方が最近楽しそうだもの」


[utako] #ふふん、と笑って



阿光
「こっちは色々気が気じゃないって言うのに……」
カウラ
「私がドイツに行っている間にチュパカブラと会っていなかったのか、と言う方を気が気じゃなく気にしなさいよね」
阿光
「え、会ってたのか!? いや、待て。会ってたとしても、あくまで昔の憧れの人だし。今の彼氏は俺だから、大丈夫だ……気にしてないさ」


[TK-Leana] # 気にしてる



カウラ
(思ったより動揺して驚いたが、遅れてくすくすと笑い始める)
阿光
「……そういう事実が無いなら言うなよ」


[TK-Leana] # からかわれた事に気付いて



カウラ
「ごめんなさい。でも、ちょっと……可愛かったわね、今のは」 (目尻に指を当てて
阿光
「お前だって、俺が他の女の子と二人きりで初詣に行ったって言ったら、動揺くらいするだろ」
カウラ
「仮に事実だとしても、お友達でしょ?」
阿光
「いや、友達ではないな」
カウラ
「妹さんだったらむしろ褒めるわね」
阿光
「……当たり」
カウラ
(良い子良い子、となでり)
阿光
「たまにはお前を嫉妬に狂わせてみたいもんだよ」


[TK-Leana] # ぐぬぬ



カウラ
「やだやだ、年明けから怖いわ」 (おほほ、と笑って
阿光
(はぁ)「とりあえずお土産家に置いてきてから、初詣行こうぜ。いや、もう初詣ってもんでもないけど、折角正月らしくめかしこんで来てくれたんだから」
カウラ
「私は初詣になるから、初詣で良いわよ。三固日も明けて振袖着るのは割りと恥ずかしいんだから、早く行きましょ」
阿光
「俺としては見せびらかして歩きたいくらいなんだけどな。着物似合ってるぞ、カウラ。凄い綺麗だ」
カウラ
「ありがと、正月太りと言われても綺麗なものは綺麗という事かしらね」 (横目に見つつ
阿光
「まあ、元々細っこいしな」


[TK-Leana] # 手を差し出す



カウラ
(ちょこんと手を握って、地味に正月太りと言われたのを根に持つ彼女)
阿光
「なんだ、拗ねてんのか?」
カウラ
「拗ねてないわよ。事実だもの。ソーセージ食べ過ぎたのも事実だものー」
阿光
「本場のソーセージは羨ましいな。それもお土産にしてくれればよかったのに」
カウラ
「ソーセージはアダルト組みのお土産にしたのよ。おこちゃまはスープ飲んでなさい、お湯に溶かして」
阿光
「すまん、デリカシー無かったよ。機嫌直してくれ」


[TK-Leana] # 取ったを恋人繋ぎで指をからめつつ



カウラ
「ふん、ふん」 (ちゃんと手は繋ぎながら、怒ってるような顔して隣を歩く

時系列


2013年1月。冬休み最後の日。

解説


帰国したカウラと、終業式以来会ってなかった阿光の新年初デート。おめかしして初詣に行ってきました。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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