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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『付き合い始めて一年目の日曜日に』




目次





エピソード『付き合い始めて一年目の日曜日に』


登場人物



カウラアード・シルフィ・ルートスペード
阿光の恋人。基本我儘だが、大体の事は一緒に楽しんでくれる辺りで来た恋人なのかもしれない。

鏡阿光
カウラの恋人。記念日とか事細かに憶えているマメな奴だが、女心に多少疎いところがある。


本文



阿光
「カウラ、今月24日暇か?」

カウラ
「24日? えっと……日曜日よね。(カレンダーを見遣り)多分暇してるわよ」

阿光
「流石に毎年やってる訳じゃないんだな、あのお祭」

カウラ
「えぇ。確か、去年のでも数年振りとか言ってた気がするわ」

阿光
「まあ、それならそれでいいか。どっかデート行こうぜ、ちょっと遠出しても良いくらいの……丁度一年になるわけだし」

カウラ
「もう1年も経つのね……」(早いわね、と頬に手を当てて感慨深く)

阿光
「そうだなあ……来年にはもう中学卒業だっていうんだから」

カウラ
「そろそろ大学の事も考えておいた方が良いわね……(少し考えていたが、意識を戻し) あ……デートなら良いわよ。遠出は大阪の方まで?」

阿光
「そうすると、また日本橋巡りになりそうなのがな……まあ、それでもいいんだが。どっか行きたい所ってあるか?」

カウラ
「そうねぇ……少し興味がある所はあるのだけれど、ちょっと遠いかしら」

阿光
「お年玉の残りがあるから、ちょっとくらいなら大丈夫だと思うが……まさかエジプトとかアーカムみたいな事は言い出さないだろうな」

カウラ
「ちゃんと国内よ。京都産業大の、上山天文台を見に行きたいのだけれど……デートで行くにはちょっと考え物かしら?」

阿光
「いや、良いんじゃないか? それだと、帰りは遅くなりそうだが。大丈夫か?」

カウラ
「早い時間でも施設見学だけでも出来れば良いかしら。観測会参加は遅い時間になるから、保護者が居ないと厳しいわ」



[utako] #天体観望会は土曜日しかやってなかった
[TK-Leana] # 23日ですね



阿光
「まあ、保護者連れでデートって言うのもあれだもんな……」

カウラ
「調度良い所だと大阪のプラネタリウムになるかしら……、そこまで遅くならないでしょうし、一度行ってみたかったわ」



[utako] #本当は兵庫の西はりま天文台に行きたい様だが、流石に子供だけでは無理だった
[TK-Leana] # 流石に遠いなw



阿光
「どっちでもいいぞ。上山天文台でも、片道1000円弱ならまあ許容範囲だろ」

カウラ
「イベントスケジューを確認しておくわ。でも、プラネタリウムの方なら……夕飯は帰って来て工房で食べても良いかもしれないのだけれど」(ちょっと視線逸らして

阿光
「ああ……迷うな、それは」

阿光
「もう少し大人になれば、京都プリンスホテルでディナーを取って……とか言えたかもしれんが」

カウラ
「10年は先の話になりそうね」(くすくすと笑って

阿光
「予算的に出来なくはなくても、お年玉でそれやるのは情けなくもあり恥ずかしくもあり……」

カウラ
「張り切り過ぎても疲れるでしょ。身の丈に合った記念日で良いのよ」

阿光
「じゃあ、大阪の方にして置くか」

カウラ
「そうしましょ。夕飯は少し凝ってみるから期待して良いわよ」

阿光
「梅田の辺りは前行った時行かなかったもんな。あの辺何かあるのかな」

カウラ
「えっと……、どの辺になるのかしら?」



[utako] #ピンと来ない



阿光
「いや、俺もよく知らないけど……」

カウラ
「気になるなら一応見て廻りましょ。意外な掘り出し物があるかもしれないわ」

阿光
「そうだな。昼飯食べる所だけ決めといて、あとは適当にうろうろするか」

カウラ
「貴方は行って見たい所はないの?」

阿光
「一回神戸観光してみたかったけど、流石に遠いかなと」



[TK-Leana] # 上山天文台よりは近い



カウラ
「早めに出れば……、大丈夫じゃないかしら?」

阿光
「神戸行って大阪行ってって言うのも忙しいだろ。次の機会にしよう」



[TK-Leana] # ていうか、サクッと調べたら吹利からだと思ったより近いな神戸
[utako] #神戸行って大阪行っても出来なくもない距離でないかい
[TK-Leana] # そうですね、さほど無理はないか



カウラ
「何かイベント時に合わせて行ってみましょうか、神戸は」

阿光
「おう。今年こそルミナリエとか……あ、人ごみあんまり好きじゃなかったっけ」

カウラ
「大阪でも一緒だから気にしなくて良いわよ」

阿光
「いや、イベントに合わせるとすごいだろ、人が」

カウラ
「人ごみが多いか少ないかなんて大して変わらないわよ」



[utako] #100人居ようが1000人居ようが



阿光
「そんなもんか?」

カウラ
「何にしても好きじゃないもの」

阿光
「たまには街から離れた方にって言うのもありだったかもな」

カウラ
「海や山に……と言う事かしら」

阿光
「そうそう、ハイキングとか。星は綺麗に見えるぞあれ」

カウラ
「今年は花粉が凄いらしいわよ?」

阿光
「あれ、お前花粉ダメだっけ」

カウラ
「私は平気なのだけれど、吹利山の吹雪く花粉なんか見てると……浴びたら凄い事になりそうな気がするわ」



[utako] #強風が吹いた時に花粉が波のように飛んでいくのが
[TK-Leana] # あれ、自然林だとそういう事はないんじゃないかな
[utako] #植林だけ?
[TK-Leana] # 花粉が眼に見えて飛んでるスギ林っていうのは大体人工林ではないかと、広葉樹の多い本州の自然林ではそんな事はないはずで
[utako] #割と珍しい光景だったのかもしかして
[TK-Leana] # いや、杉林って結構どこにでもあるからそうでもないんじゃないかな。私は見た事無いが
[TK-Leana] # ただ、吹利山は長らく山岳信仰の対象だった事と、山頂部なんかは今でも観光目的の登山が禁止されてたりするので、あんまり杉林ってイメージはないなと
[TK-Leana] # あーでも自然公園とかでもない限り杉林がないのはおかしいか。何処でもあるもんな、杉
[utako] #山裾とか林道とか開拓されてれば人工林ばかりな気がする



阿光
「確かに、アレ見るとちょっと近づきたくなくなるが……」

カウラ
「私達の歳ならまだ面白く見れる気もするのだけれど……、大人達の被害が甚大よ。きっと」

阿光
「だよな……まあ、夏か秋くらいまで我慢するか」

カウラ
「そうね」


時系列


2013年3月

解説


付き合い始めて一年目の記念日が近いカウラと阿光。阿光がその日にデートでもと誘う。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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