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狭間06エピソード集

エピソード『希望の在処』




目次





エピソード『希望の在処』


登場人物



緋昏歩
やるせない恋に悩む、アネモネラウンジの店主。
パッハロ・K・U
常連客。近衛とは長い旅を共に乗り越えた。通報レベルのショタコンが判明。

憂鬱



[arca] #アネモネラウンジ
[arca] #WhiteLineの出来事から翌日




「……」


[arca] #歩はカウンターに座り、焦点の合わない目で見せの外を見ていた
[arca] #目が覚めてからWhiteLineに行こうとしたが入れず
[arca] #なんとか今日のメニューを拵えて現在に至る




「……」(カウンターテーブルに伏せる

「お店開けちゃったし、お客さん来るよね…」


[arca] #憂鬱な歩




「はぁ…」

「昨日はハクリンに迷惑かけちゃったな…」

「・・・」

「今日はから揚げにしよっかな…」
パッハロ
(お店に入ろうとして―――、ハッ!)
パッハロ
(今日は、から揚げ…いーと、とぅ、みー?) (ジェスチャー

「………あ、ハロさん」(ジェスチャーを見て首を横に振る
パッハロ
(カランコロン、と入って) 「冗談ですが、あけましておめでとうございます。緋昏さん」

「あけおめー、ハロさん…」(にこ…
パッハロ
「お正月だと言うのに元気がありませんね」(カウンターに座りつつ

「うん…本当はお店開く気力もないんだけど、そう言う訳にもいかないし…。なににする?」


[arca] #メニューはおしることたらこスパ



パッハロ
「スパと、珈琲を」

「はい、ちょっと待っててね」


[arca] #調理場に立ち、パスタを茹で始めた




「…」
パッハロ
「正月商戦はやはり大手の福袋や福引のほうが集客力がありますから、フナブ・クはお得意様以外への販売以外はほぼ開店休業状態ですよ」


[arca] #商店街の人達は自分が儲けるというよりは騒ぎたいという雰囲気




「イベントでもできれば良いんだけどね…、うちはたぶん普段と変わらないかな…」

「ラガルちゃん眠そうだし、休めて良いのかな」
パッハロ
「そうですね。爬虫類帝国の幹部も冬眠に入っていますから、ハム次郎の増やし時なんですが…」

「何か問題?」
パッハロ
「それなりに増えると、世話がまた大変で…」

「増やし過ぎ?…ハムスターもネズミだし、繁殖力強いもんね…」
パッハロ
「去年は増やしすぎた上に、フナブ・ク春のハム祭りと称してラガルが大量に減らしてしまったのも…問題でした」

「食べ過ぎも問題ね……」


[arca] #鍋の中を少しかき回して苦笑する



パッハロ
「ですね。……思ったより重症ですが、何かありましたか?」

「えと…うん。昨日、近衛とケンカ、しちゃって…」

「どんどん、ダメになってるっていうか……」
パッハロ
「仲違いぐらい、人同士なのですからありますよ。あまり、コノエとケンカをした事はありませんでしたか?」

「したことない…というか、近衛怒らないし…私も怒らせるようなこと言わないようにしてたから……。でも、ケンカそのものより、なんていうか…」
パッハロ
「関係の悪化?」

「うん…それもあるし、近衛……」


[arca] #昨日の出来事をぼそぼそとせつめいしつつ




「…はい、おまたせしました…」


[arca] #たらこスパと珈琲をだす



パッハロ
「…いただきます」


[utako] #静かに聞いて




「希望がないって言って、突き放されて、WhiteLineからも追い出されて……あ、ごめんなさい。ご飯がまずくなっちゃう」


[arca] #笑顔を作ろうとするが、なんか変な感じに



パッハロ
「いえ構いませんよ。私も覚えがあります。次の街までもう少しだ、水源は絶対にある、食料なんてすぐ見つかるさな、そんな言葉は何十回と聞かされました」

「大変な旅…だったのね」
パッハロ
「コノエの異能は現代のコンピューター頼りの能力でしたし、私達はあちらの生き物とは言っても特別な能力もありませんでしたから……一際厳しい状況になったときには、特にコノエは希望を口にしました」
パッハロ
「威勢だけは良いのですが、死に掛けているのに大丈夫だと言われても説得力の欠片もありませんでした」 (くるくるとフォークに搦めながら

「励まそうとしたり、自分に言い聞かせようとしてるのかな……でも、希望を持ってないって…」


[arca] #それ以上にほっぽり出されたことにもショックを受けている



パッハロ
「…いつ頃か、旅の途中に私が脚を折った時、コノエとラガルとフェロと…心配してくれましたが、コノエの真似をして希望を口にしようと思ったのですが私は言葉を話す事ができませんでした。鳴き声だけで元気なものだと伝えようと思ったのですが、口から意思が出る度に希望が薄いものだと気づいていきます」

「…」
パッハロ
「コノエは言いました。俺も、ラガルも、フェロも居る、治るまで3人で面倒見るから安心してくれ、と……体重が100kg近いダチョウのような生き物を、あの世界で面倒みるなんて無謀を通り越して虚しいものでしたよ」
パッハロ
「心からの馬鹿げた希望なんて誰も抱けません。口ばかりでも希望を吐いていなければ折れてしまうものです。絶望ばかりで身を竦ませるより、ペルソナを着けても希望を目指す事は特別に悪い事ではないと私は思います」
パッハロ
「今回の事と、今の話が繋がるかは微妙なところですが…コノエの言葉をどう受け取り、どう聞こえてしまったか緋昏さんにしか解りません」

「今の話に合わせるならさ…私だって、その希望に縋りたいし、実際に縋ってきたの。…でも、良くなるどころかどんどん悪い方にさ…近衛自身の手でよ。…それで希望を持てって」
パッハロ
「コノエが縋っていたのは、家族との幸せな未来で、緋昏さんが縋っていたのはコノエとの幸せな未来なのではなかったのでしょうか」

「もう、わからないの…近衛の知ってた部分がどんどん変わっていって、変な所だけ変わんないままで…。家族との幸せは確かに素敵な未来よ…でも、なんであんなカタチじゃなきゃダメなの………」
パッハロ
「そ普通なら……良いパートナーを見つけて、子供は一人か、二人、一軒家とは言わずとも狭くは無い手ごろな家を手に入れ、幸せな家庭を築きたいと思うのだと思いますが」

「……そうね…ちょっと変わってるくらいなら、それも良いスパイスだったかもしれないけど……」
パッハロ
「表面は薄味だったのかもしれませんが…、コノエは元来そういうスパイスの強烈な人間だったのではないでしょうか」

「本当にそうなのかな……もう、酷いことばっかり考えちゃう…」


[arca] #いやいやと首をふりため息を吐く



パッハロ
「まだクーリングオフ期間だと思いますよ。実はこんな男だとは知らなかったので御返却します、というのも有りだと思います」

「……それで、ローザちゃんとニーナちゃんと…近衛は幸せに暮らすの?」
パッハロ
「そうなります。」

「……いや…そんなの嫌よ…」


[arca] #頭を抱えてうずくまる



パッハロ
(パスタを食べながら)「緋昏さんは『そんなカタチ』のコノエの事が好きなのですか?それとも『普通のコノエ』が好きなのですか?」

「近衛は近衛だもん…普通もなにもない、私だけ見て欲しいんだもん……」
パッハロ
「『実際のコノエ』は一時でも緋昏さんだけを見る事は出来ても、緋昏さんだけを見続ける事は難しいですよ」

「……」


[arca] #頭では分っていてもどうしようもなく
[arca] #涙をこらえて平静を保とうとしている歩



パッハロ
「……申し訳ありません、口が過ぎましたね」

「ううん……それが事実、だもの…」

「どうにかしてくて、どうにもできなくて……もう…」

「出会った頃に、戻りたいな……ローザちゃんのことも、なんにも考えなくて良かった……」
パッハロ
「それは私が困ります…、どんな事情があれ私やラガル、フェロがこうして緋昏さんと友人となれた結果は、無くしたくはありません」 (少し悲しげに微笑んで

「…ごめんなさい。私もハロさん立ちに出会えたのは嬉しい……でも、もっと近衛に積極的になっていればって…いつも考えちゃうんだ…」
パッハロ
「後悔先に立たず、と日本の格言にはあり…あまり考えない方が良いと思います」

「うん…わかってる………」

「ごめんねハロさん…こんなこと言われても困るよね……もう言わないから」
パッハロ
「始めに言いましたが、構いませんよ。初めて会うような他人に聞かされては困りますが、友人の悩みを聞くのも友人のやる事なので」


[utako] #涼やかに微笑んで




「ありがとう……今日の分は、サービスに、するから…」
パッハロ
「私が困った時には悩みや苦悩を聞いていただきます」 (にこっと笑う

「うん、なんでも相談してね…。私なんかでいいならだけど」(辛うじて微笑み
パッハロ
「はい」

「何か食べたいもの、ある?なんでもつくっちゃうよ」
パッハロ
「そうですね。食後には…軽めに、地元サッカークラブの補欠で細めの優しげなジャージ少年などが…」

「…、……飴細工でいいなら…」
パッハロ
「ではそれで」

「うん、待ってて…」


[arca] #少し時間が掛かったがかなり精巧なものができる
[arca] #掌サイズの小豆色のジャージを着た優しそうな少年がそこに


そんな事よりショタの話をしようぜ!




「できたよ」
パッハロ
「これは所謂芋ジャー……マニアック。素晴らしい……ペロリズムが刺激される一品です…」


[utako] #頬に手を当てて喜んでる。ちょっとキモち悪いが




「飴だから、好きなだけペロペロできるわよ」(ちょっと引きつつ
パッハロ
「もう暫く眺めて……、いえ夜にペルツォフカを舐めながら少年と甘い一時は……はああ」


[utako] #大いに気に入った様子。かなり危ない人だが




「合法ショタは、だめなのよね…難儀ね…獅子さんとかはやっぱりダメなの?」
パッハロ
「あれは合法な上、恐らく人外ショタなので……年齢的に凧田さんや、あの当たりと同級生の可能性すらあります」

「そうなんだ…ショタジジイってやつ?」
パッハロ
「そうなりますね。私の年齢×二分の一までは大丈夫ですが、年齢二乗は…」

「そうなんだ…あとは、封来くんとか、卯くんとかかな…でも卯くんはたぶん違法だし…」(ごにょごにょ


[arca] #知ってるショタの顔を思い浮かべつつ



パッハロ
「逮捕されると流石にラガルとフェロに縁を切られそうなので…、暫くは手を出す予定はありませんよ」(冗談言うように

「あはは…良い人が見つかることを願ってます」
パッハロ
「ありがとうございます。」


[utako] #フェロの目下の悩みは、ハロが小学生の男の子を見るとき悟った様な真顔である事だという
[arca] #さとり…




「良い人…」

「いい、ショタ…?」
パッハロ
「スバラショタですね」


[utako] #素晴らしいショタ




「よくわからないけど…なんだか明るい感じがして、良いね」

「近衛が好きって事は、私も、ショタコンなのかな……でもその前は幹也君や、ハクリンが…振られたけど」
パッハロ
「ショタリストとして近衛をショタ認定するには聊か異議を唱えなければなりませんが……良いですか?」


[utako] #真剣な眼差しで




「え…ま、まー成人してるし…ちがうけど…」
パッハロ
(ゲンドウポーズ取りながら)「その通りです。違法、いえ、ここでは主にP12やU15という言葉を用いるべきかと思いますが、解り易く違法、つまりは18歳以下…未成年と言うくくりをあえて使わせて頂きますが、違法ショタこそ真髄であり、近衛は24も半ば、それを合法ショタ等と呼ぶにはあまりにもショタ道から離れたものであり…」


[utako] #カランコロン、と年始セールで買い物したお客さんが入ってきたが、熱く語る変な人を見て、お店変えよっか、と出て行った。




「う、うん…」

「…(内容はともかく、良いなぁ…迷いなくて」
パッハロ
「ましてや運動能力が高くなりいざと言うときに腹が割れて良いショタは中学生までなんです!!生えてしまったショタは既に半ショタであり、ボーボーとなれば最早形骸!!あえて言おう!カスであると!!」 (ヒートアップ

「そ、そうよね…近衛は生えてないけど…」


[utako] #逆にお店の回りに人だかりが出来始めた。誰一人入ってこないが」



パッハロ
「あまりちゃんと見た事はないのですが、やはりそうでしたか……6ポイントアップですね。あの腹筋が老齢ではないぷよりを取り戻せば、まぁ認めましょう」

「今の近衛も素敵だけど、プニプニしてた頃の方が私も好きよ」
パッハロ
「くちばしでつついた時の感触をもう少し覚えていれば……、悔やまれます」

「ハロさんのこの性癖は近衛由来じゃないことはわかったわ…」


[arca] #外の様子を見てだいじょうぶですとジェスチャーしつつ



パッハロ
「そうですね。目覚めたのは私が16の頃でしたから…」

「結構はやかったんですね…」
パッハロ
「その時にはまだ軽い方でしたが、日本に来てから悪化しましたね。黒髪、黒眼、白い肌に…これが東洋の神秘。真性ショタ……やはり眼鏡をかけた男の子に眼は行きましたが、今では私のストライクゾーンはワイドになりました。


[utako] #横っ広




「ピーキーですね…(やっぱり近衛が由来なんじゃ…」


[utako] #今では草野球や地元チームのサッカーをしている低学年の男子でも大丈夫なようです
[arca] #ダメな方に縦にも長く
[utako] #ストライクゾーン下目ワイド




「それ上にのびませんか?…せめて高校生くらいまで…」


[arca] #上じゃなくて縦に



パッハロ
「……コンビニで成年向けの本を堂々と買っている高校生を見てからもうあれは駄目だと思いました」


[utako] #コンビニの前でたむろしてるのを見ると、もう吹き飛ばしたくなるとか




「みんながみんなそう言う訳じゃないですよ…」(あはは…
パッハロ
「確かに全体を見るだけで個を見ないのは問題ですが…、先入観と言うのは大きいものです」


[utako] #逆に中学生小学生がたむろしているのを発見すると立ち読みしてるフリをしながら観察します
[utako] #真顔で




「大学の友達に聞いてそれっぽい後輩以内か聞いてみますよ?高校生だったら、ギリギリセーフかもしれないし…」


[arca] #真顔は怖い
[utako] #<●> <●>



パッハロ
「……もし機会があれば、交流があるのに越した事はないですね」


[utako] #多少は興味あり




「うん、それが良いです…これ以上裁かれない罪が増えるよりは…」


[arca] #歩も本気で心配になってきた



パッハロ
「(男子高校生なら…弟が居れば小学生か中学生)」


[arca] #絡めとる気や!
[utako] #だしにするきや!




「こ、子のことかどうですか?高校生っていうか今年で大学生なんですけどね…」


[arca] #スマホで写真を見せつつ
[arca] #集合写真の中に一人だけ小学生みたいなのが混じってる写真



パッハロ
「あー……、大学生ですか」

「まだ、高校生ですけどね」(あはは…
パッハロ
(ぴこんぴこん、と考えていたが…) 「……ショタ爺とかいう路線ではないですよね?」

「この子はちゃんと私より年下ですよ」


[arca] #さらっとした黒髪でくりくりしてて活発そうなメガネ



パッハロ
(ぴこんぴこん…、何度か姿勢を変えて考えた後に) 「及第点です。が、来年には大学生と言うのはやはり引っかかります。私の守備範囲は基本15歳までですから」


[utako] #上が100まであるとしたら、ゴロしか捕らない




「低いですね…。最近片思いが破れて落ち込んでたからちょうど良いかなと思ったんだけど…」
パッハロ
「失恋とはまた……、恋する男子には毛が生える法則的に言えば…半ショタ…、もしくは半々ショタという可能性もあります…ね」 (ゲンドウ

「なにその法則…」
パッハロ
「おや、知りませんか?業界では常識なんですが…」


[utako] #知りたくない界隈の




「業界人じゃないので、ちょっと…あはは…」

「とにかく、会うだけあってみてください」
パッハロ
「緋昏さんがそう言うなら…、時間を作ります」


[utako] #この人仕事してる時や真面目なときはクールなのにプライベートやオフが残念すぎる




「私的には、かわいいなって思いますよ?」
パッハロ
「私も見た目は可愛げがあるとは思いますが…」

「真剣ですね…」
パッハロ
「少年を愛でるのは……、私の生甲斐ですから」


[utako] #カッ!
[utako] #まさか客はカウンターに座っている女性が真剣な顔でそんな事を言っているとは思ってない




「…(言ってることはともかく、輝いてるな…」
#ゆゆめ
「あのカウンターの人なんかおじさまと同じオーラを感じるんだけど」


[utako] #おじさまのほうが業が深すぎる
[utako] #ショタをメイドになんかしたら、パッハロが…パッハロが!!
[arca] #業w
[arca] #メイドはショタ、執事はロリ
[arca] #業深かった



#ゆゆめ
「外にも居る所には居るんだね」
#あいり
「…それってどー考えてもまともな人じゃねーって事だと思うにゃー」
#ゆゆめ
「そーだなー。藍理は中学生に見えないけど、きをつけろよー」

時系列


2012年正月

解説


近衛と意見を違えたままでいる事に落ち込む歩。店に立ち寄ったパッハロに悩みを打ち明ける。

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