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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『春の嵐の夜』




目次





エピソード『春の嵐の夜』


登場人物



鏡阿光
ハードボイルドとか言いつつ、根はやんちゃな中学生。

カウラアード・シルフィ・ルートスペード
合いの手を入れてくれる相方。


雨の夜桜



阿光@メール
『雨の夜桜が綺麗だぞ』



[TK-Leana_] # 写メ付きで送られて来る



カウラ
(ベットに寝転がって生徒用の魔導書の執筆を行っていたが手を止めて) 「あら、なかなか綺麗じゃない……って、雨の中夜桜見に行ったのかしら」

阿光@メール
『金曜は花見客で結構賑わってたのになあ。でもまだライトアップはされてる。今週末で終わりくらいか』

カウラ@メール
『風が強いからそろそろでしょうね。ところで貴方、雨の中桜を見に行っているの?』

阿光@メール
『合羽着てな』

カウラ@メール
『雨が降っている時ぐらい大人しくしてなさい』

阿光@メール
『風流を楽しむには、ある程度の不便には目をつむらないとな』

カウラ@メール
『偶然味わうから風流って言うのよ。そう言うのは』

阿光@メール
『一理あるな……だが綺麗なのに変わりはない』

カウラ@メール
『それは解るのだけれど、風邪引かないようにしなさいよ』

阿光@メール
『新学期直前にそんな間の抜けたことはしないさ』

カウラ
「……合羽着てわざわざ見に行くのは、どうなのかしら」(若干あきれつつ

カウラ@メール
『時間大丈夫なら工房に寄って行きなさい。暖かい物用意してあげるわよ』

阿光@メール
『今工房にいたのか、じゃあ30分ほど後に寄ろう』

カウラ@メール
『待ってるわね』

カウラ
(パチンと携帯を閉じて)「……お昼のコンソメスープで良いかしら」



[utako] #執筆道具を片付けて、鼻歌交じりに準備を始める
[TK-Leana_] # しばらくすると予告通り来る



カウラ
「いらっしゃい。合羽預かるわよ」(被服の授業で作ったエプロンつけて



[utako] #飾らない私服に髪を軽くまとめたりなんかして、ちょっと若奥さんっぽい



阿光
「おう、お邪魔します……なんかいいな、そういう格好も」

カウラ
「ちょっと地味過ぎる気もするわ」(入り口脇の傘立ての上に合羽吊るして

カウラ
「シャワーも浴びるなら準備するわよ?」

阿光
「そうだな、じゃあお願いしても良いか」

カウラ
「えぇ。それにしても、雨の中遊びに出るなんて……貴方も変わらないわね」



[utako] #二階に案内しつつ、いつかの台風を時を思い出す



阿光
「むしろ、雨だからこそ外に出たくなる事ってないか? ゲーテ曰く、雨の中、傘をささずに踊る人がいてもいい」

カウラ
「コメディアンになるか観客になるかはその人次第って事に聞こえるのだけれど……、私は雨音や風の音を聞いてる方が楽しいわね」

阿光
「まあ、窓越しの雨音に耳を傾けるのも、それはそれで乙なものだが」

カウラ
「考えてみれば、雨の中わざわざ肉まんを買いに行きたいというときも……ままあるかしらね」

阿光
「……それは肉まんを食べたいだけなんじゃ」

カウラ
「そう言うのも、雨のだからこその一つよ」

阿光
「そういうもんか」

カウラ
「雨の日ぐらいは優しくしてあげようというのも、そう言うものなのかしら……」(考えつつ

阿光
「なんだそりゃ」



[TK-Leana] # 首をかしげ



カウラ
「雨の日ぐらいはお風呂のお世話してあげるぐらいに、かいがしくしてあげるわ。シャワーしかないのだけれど」



[utako] #タオルとシャツ用意して渡して



阿光
「雨の日で特別か、残念というかなんというか」

カウラ
「もっとお世話して欲しいの?」

阿光
「いや、なんか新婚家庭みたいで良いなあと」

カウラ
「……バカな事言ってないで、早く入ってきなさい。全く」 (ふん、と鼻を鳴らして背中向ける。



[utako] #後ろからでも解るぐらい、耳が赤ーく色づいていた。



阿光
「おう、まあ今だけでもそんな気分に浸らせてもらおう。ただいま、カウラ。シャワーよろしく頼む」

カウラ
(言ってもちょっと熱めに調整したりシャワー室の暖気取ったりするぐらい)「夫が雨の日に浮かれて遊んできた後にお風呂のお世話するのって……新婚って言うよりちょっと母親みたいな気分になるわね」

阿光
「お前はこういう時の気分に水を指すのが上手いよなあ」

カウラ
(キュッキュッと冷水に変えてシャワー向ける)

阿光
「うわっ、つめたッ!」

カウラ
「一級水差シストに取ってこれぐらい朝飯前ね」(オッホッホ、

阿光
「ちぇっ、しかしこれ。シャワーから上がって着るもんどうするんだよ」

カウラ
「私のスカート貸してあげるわよ」

阿光
「バカ、スカートで家に帰れるか」

カウラ
「冗談よ。ちゃんと乾かしてあげるのだけれど、何ならジャージ貸してあげるわよ?」

阿光
「サイズが大分違う気が」

カウラ
「ほら……、もしお泊りする事になったときのために……貴方用のを用意してみたのよ。」(ちょっと視線逸らしつつ

阿光
「そ、そうか……はは、つまりいつでも泊まりに来て良いって事だな」

カウラ
「ま、まぁ、妹さんが夜一人にならない様にして、まぁ、貴方のおじ様に友達の家に泊まるとちゃんと了承を得ているときなら……まぁ、良いかしら」



[utako] #両手でシャワーヘッド持って、小声になりつつ



阿光
「お、おう。うん、じゃあそのうち」



[TK-Leana] # 恥ずかしがって否定されるかなあと思ったら肯定されたので、こちらもちょっと照れる



カウラ
「え、えぇ……その内……」(こくこくと頷いて、真っ赤になりつつシャワーヘッド弄っていると、次第に自分にかかり始めてた

阿光
「おい、カウラ。水かかってるぞ!」



[TK-Leana] # 慌ててシャワーを取り上げて別に向ける



カウラ
「(その内、て言ってもまだ……先の先の話よね……、早くても来年、……高校生になってからで、それって早いのかし……) ……え、あ……」



[utako] #お腹の辺りから前面がずぶ濡れに



阿光
(濡れてぴったりと張り付いてるのに顔を赤らめながら)「まったく、ほら、さっさと吹いて服着替えて来い。俺はまあ、その間にシャワー浴びてるから」

カウラ
(急いでパタパタとエプロンを浮かせて誤魔化してみたが、息を呑んでから、優雅に髪を払う)

阿光
「?」

カウラ
「……、……(上手く言葉が出ずにぱくぱくと口を動かしてから) ……み、水が冷たかったのだけれど……い、一緒に入ってあげても良いわよ……全く、水が冷たいから、いけなくて……えっと……」

阿光
「……一緒に入る?」

カウラ
(優雅振って通そうとしたが、小さくなりつつ胸の前で手を握ってわずかに頷く)

阿光
「……え、本気で?」



[TK-Leana] # 気どった仮面が完全に落ちて、素が出てる感じの



カウラ
(恥ずかしいあまりに涙眼になりつつ、こくこくと頷く)

阿光@ハードボイルド
(落ち付け鏡阿光、ハードボイルドだ。こういう時はレディに恥をかかせるな)

阿光@少年
(いや、しかし。俺らの年齢でそういう関係に踏み入るのは)

阿光@ハードボイルド
(そういう関係? 何を言っているんだ。ただ、一緒に風呂に入るだけだ。お前が鉄の意志で自制出来れば何の過ちにもならない)

阿光@少年
(確かに、だが……いや、うん。そうだな。そうかもしれん)



[utako] #少年w



阿光@ハードボイルド
(……躊躇無さすぎないか)

阿光
「……わ、分かった。じゃあ一緒に入ろうか」

カウラ
(喜ぶように微笑み、するするとその場で脱ぎ始めた)



[utako] #なんかしっかり下に水着着てた



阿光
「な、なんだ。水着着てたのか」

カウラ
「あ、当たり前でしょ。ちょっと人前では着にくいやつなのだけれど……」(人前じゃワンピースばかりなのに対して白のビキニを)

阿光
「着にくいのか、それ?」

カウラ
「コンプレックスが邪魔をするのよ……」



[utako] #位置ズレを直して、湯加減調整する



阿光
(ふぅ)「まあいいや……いや、待て。つまり俺だけ裸ってことか」

カウラ
「そうよ?」

阿光
「……そうか」


自爆しました



カウラ
(お湯に浸かったわけでもないのに、茹で上がった)

阿光
「真っ赤になるくらいならやめとけばいいのに」(はぁ)

カウラ
(頭にタオル巻いて、コンソメスープ掻き混ぜ)「……い、いえ……貴重な体験だった、と思うわ。成長記録と言うか……あの時とは、全然……こほんこほん」

阿光
「成長って……お前なんだかんだでむっつりだよな」

カウラ
「べ、別にむっつり観察しているわけではないわよ。背がまた伸びてたり……、またちょっと筋肉つけたかしら、とか……観てるだけよ」

阿光
「ふーん」

カウラ
「な、何よ。そのふーんは……貴方だって相当のむっつりでしょ」 (用意しておいた野菜スティックとクロワッサン、クリームバターにコンソメスープを並べる

阿光
「む……この話はお互い傷つくだけだしやめようか」

カウラ
「そうね。……でも、流石に3年生になると体の出来が一年の頃とは違うわね。」

阿光
「まあ、一応鍛えてるしな。壁走れるぞ」

カウラ
「何で超能力に目覚めてるのよ」

阿光
「素の運動能力でだよ。流石に天井はきついが」

カウラ
「壁に足突き刺して走るの?」

阿光
「ほら、コードギアスでスザクがやってただろ。あんな感じ」

カウラ
(直後の蹴りポーズ思い出して、声を殺して笑う。阿光ならやりそうで直視できない。)

阿光
「まあ、流石にマシンガンを避ける自信はないが」

カウラ
「一つ気になったのだけれど、貴方の変身って秒単位で切り替えができたかしら?」

阿光
「え、いや。どうだろう、試した事無いが」

カウラ
「壁走りって言っても単純な身体能力だけなら限界があるでしょ? 壁を走る一歩一歩の瞬間に念動力で推進力を殺さずに反発を抑えれば、幾らかは目立たずに実行できるんじゃないかしら……と思ったのだけれど」



[utako] #頭の辺りで王冠がチッカチッカ点滅しそうだが



阿光
「ああ、なるほど……いや、秒単位なら兎も角コンマ単位となると難しそうだな、集中力的に」

カウラ
「簡単ではないかもしれないのだけれど、そう言う制御ができるようになれば3600秒の万能が3600.0秒の万能になって、見える世界が少しだけでも変わるはずよ」

阿光
「むう、ちょっと練習してみるか」

カウラ
「……下手な助言したかしら。」


時系列


2013年4月

解説


春の嵐に誘われて外に飛び出す阿光。共感は得られなかったが、適度につっこみつつ理解はしてくれるあたり良い嫁さん。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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