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狭間06エピソード集

エピソード『きぐるみライオン』




目次





エピソード『きぐるみライオン』


登場人物



獅子王
名前と口調ほどいかつくないショタ。
櫻衛礼香
九十九神社の神主。

アルバイト



獅子王
「というわけなのだが」
礼香
「はあ…えー、まあ戸籍の書き換えなら新たに作るよりもいくぶんかは容易ですよし」
獅子王
「是非頼みたい。のだが、今はこれしかない」


[arca] #九十九神社にて礼香と向かい合う獅子王



礼香
「お金はいりません。そのかわり、一つ仕事を頼まれていただきたいのですが」
獅子王
「ほー…、拙にできることなら」
礼香
「難しいことではありませんよ」

きぐるみライオン



獅子王
「…………」


[arca] #ライオンのキグルミ着て風船配っている


きぐるみライオン

獅子王
「暑い…」
子供
「なんだ子のくたびれたライオン。だっせ」
子供2
「もっと元気出せよー」(ばしばし
獅子王
「いでででで」
子供3
「お?このライオンとバトっても良いの?」(びしびし
子供
「しらね、でもやっちまえ!」(ゴス
獅子王
「や、やめろ。話せばわかる」(ぼこぼこ
子供達
(わーわー
獅子王
「うふっ…ま…ごっ………」


[arca] #着ぐるみの眼がキランと光った



獅子王
「ガォオオオオオッ!!!」(恐ろしい咆哮
子供達
(びくっ
獅子王
「拙が大人しくしておればクソガキ共よ…風船やるからそこへ並べ」
子供達
「……」
獅子王
「早う並べい!!」
子供達
「は、はい…」

不満もあった



獅子王
「戸籍のめどが立ち、小遣いも手に入ったが胸くそが悪い。交換条件とは言え地獄だった」
獅子王
「まああの後の鬼ごっこ(リアル)は楽しかったが」


[arca] #犬の三歩やランニングしてるおっちゃんのいる川縁でライオンの頭を脱ぎ、キセルを吹かす



獅子王
「こんな着ぐるみ着るよりも成った方が早いし迫力もあるんだけどな。駄目と釘を刺されたし」
獅子王
「これをしばらく続けなければらないといのも億劫だが、しかたなし」


[arca] #すぱーとキセルをふかす


翌日



獅子王
「……」


[arca] #商店街でライオンの着ぐるみを被り、風船を配る簡単なお仕事



子供達
「……」
獅子王
「……なんだ、昨日のガキ共か。なにか用か」
子供1
「…」
獅子王
「なんだ、はっきり言わんとまた追いかけ回すぞ」
子供2
「…へ、へへ!望む所だ!来いよくたびれライオン、風船なんか捨ててかかってこい」
獅子王
「そんなもったいないことはできない。それより、言っていることと態度がかみ合っていないぞ」
子供2
「う、うるせえ!」(へっぴり腰
獅子王
「どうした怖いのか」
子供2
「てめぇなんか怖かねぇ!」
獅子王
「ガルルッ」(恐ろしいうなり声
子供2
「ひっ」
子供1
「や、やっぱり帰ろうぜ…」
子供2
「お、おぼえてろよ!」


[arca] #逃げ出す二人の子供



獅子王
「……なんだったんだ」
子供3
(怖がりつつひょこひょこと寄ってくる
獅子王
「お前は逃げないのか?」
子供3
「あ、あのね?あの二人は、ライオンさんと遊びたかったの。昨日みたいに」
獅子王
「ただ追い回しただけなんだけどな。手心は加えてやったが」
子供3
「ライオンさん怖いけど、すっごく楽しかったよ」
獅子王
「……さようか」
子供3
(無言でライオンの着ぐるみをちょんちょん引っ張る
獅子王
「……また遊んでやらないこともない。だが今日は日が悪い、また今度だ」
子供3
「約束だよ」


[arca] #それだけ言うと、先に逃げた子供を追いかけていった



獅子王
「子供と言うのはいつも不思議だな。拙のような化け物になぜ懐くのか」
獅子王
「……休憩がてら河原でも散歩するか」

時系列


2012年10月

解説


先立つ者のために礼香の紹介でアルバイトにいそしむ獅子王。想定外の内容に不満。

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