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狭間06エピソード集

エピソード『歩の怪異探訪⑥』




目次





エピソード『歩の怪異探訪⑥』


登場人物



福田鯉

迷子になった時助けてくれた人を訪ねる本屋のバイト店員

緋昏歩

モノノケ商店街で『アネモネラウンジ』という喫茶店を営む女性。店の営業の合間に怪異を探し、記録する『記録屋』。


本文




(ここらへんかな、商店街の地図が……あった。もうちょっと奥か)



[koi-chan] #店の前に着く。




「(よし。)こんにちはー」



[koi-chan] #戸を開ける




「いらっしゃいませー、あ」


「来ました、お邪魔します」



[koi-chan] #一礼




「いらっしゃい、鯉君」(微笑み



[arca] #読んでいた本を閉じて、黒ぶちのメガネを外す




「これ、この間話した、推理小説です。……今は何をお読みで」


「さっそくね……まー慌てずに、まずは好きな所に座って。今お冷やもってくるわね」



[arca] #ゆったりと立ち上がり、お冷やの用意




「ありがとうございます」(カウンターの隅に座る


「はい、どうぞ」



[arca] #ことりと冷たい水のはいったコップをおく




「はい、メニュー」


「おすすめは何かありますか?」


「どれもオススメよ。食べ物要らないなら、今日はスイカ茶かな」


「すいか……漬物は聞いたことあったんですけど、お茶にもなるんですか」


「ええ、これはスイカのカワと種を乾燥させて煎った物よ」


「食べ物は、今日は梅のタルトと、鶏肉の梅干し風味煮込みかな」


「じゃあスイカ茶、試してみます。梅のタルトも下さい」


「かしこまりました。すぐ持ってくるわね」(微笑み



[arca] #調理場の方へ向かう




(店の中をきょろきょろ、本を見つけてうずうず)


「おまたせ、はいどーぞ」



[arca] #梅のタルトとスイカ茶




「おお、美味しそう。いただきます」


「今日は梅干しのひだから梅を使った物をたくさん用意してるの。これは梅干しじゃないけどね」


「毎日違うものがテーマになっているんですか?」


「そうね、気分次第だけど」


「どうやってネタを集めているのですか?」


「ネットで調べたり、雑誌からヒントを見つけたりかな?」(んーと考えて


「手間はかかるけど、常連さんを飽きさせたくないしね」


「そういうあたりはうちの店とつながるものがあるなぁ」



[koi-chan] #よく変なポップを作ってはあきれられる。
[koi-chan] #どうやら感性がずれていることに気付いていない?




「日替わりランチとかだしてるの?」(イタズラっぽく微笑む


「この前試験的に、飲料販売は初めました。タケノコジュースとか出してみたらあんまり反応良くなかったけど」


「なにそれ、不思議ね」



[arca] #カウンターの内側にある椅子に腰掛け頬杖をつく




「とあるスぺオペに出てきたので試しに作ったんですけど、余っちゃって」



[koi-chan] #その本の中のは、他の星の筍だったから当然と言えば当然、地球のでは美味しくない




「雰囲気は完全に罰ゲームじゃない。定番がないのにそう言う事やっちゃダメよ?」(うふふ


「やー、ついつい。今は普通のスポーツドリンク売ってます」


「そうね、そう言うのが良いと思うわ」


「(すいか茶を飲んで)なんか、瓜って感じですね。不思議な味がする」


「味自体は麦茶に近いけど、スイカの香りがするでしょ?不思議よね」(微笑む


「夏が来たなって思いますね。汗が引く」


「うふふ、もう大分な感じだと思うけど?」


「確かに本番はこれからだけど」


「花火にすいかに蚊。夏はまだまだですね……」


「そうねー」


「花火といえば。この前の本、読みました」



[arca] #外に居た時よりおっとりした雰囲気




「花火の本?」


「や、空経由で星を連想して、『天文學と人生』」


「ああ、もう読み終わったの?」


「面白かったですから」


「よかった」(微笑み


「漢字で書いた浪漫が似合う本でした」


「そーね、火星人とか金星人とか。あの時代からそう言う事考えてたんだなって考えるとおもしろいわ」


「現在になって新たに分かったこと、昔からわかりきっていたこと。次は図鑑と並べて読んでみます」


「研究熱心なのね」(微笑み


「それほどでも~」(どきっ


「ううん、ホント。そう言えば、さっき私が読んでた物も気にしてたわよね。これはあまり珍しい物じゃないけど……」



[arca] #ミザリー
[arca] #スティーブン・キングの小説




「あー、まだ読んだことないなぁ」


「あ、そうなんだ。結構おもしろいわよ」


「翻訳物は後回しにしがちで……。今度読もう」


「そうすると良いわ。ところで、今日鯉君が持ってきたのは、なにかしら」


「この間、紅茶やコーヒーが出てくる推理小説がある、ってお話したの、覚えていらっしゃいますか?」(鞄から文庫本を出しながら


「そうだったかしら?んーそんな気がしてきたわ」(微笑み


「というわけで、見繕ってきました」



[koi-chan] #カウンターに2冊置いて歩さんのほうに滑らせる




「ありがとー」(受け取り


「このシリーズ、巻末にお茶菓子のレシピが載ってるので、読む以外にも楽しめていいかな、と」


「まあ、素敵ね。どれどれ……」(ちらりと読む


(一旦目を細めて、諦めてメガネをかけた


(どんな反応かドキドキしている)


「……うん、おもしろそうね。推理物は流し読みしちゃもったいないから今はこれだけにしておこうかしら」


「よかった」(ほっとする


「素敵な本をありがとう鯉君」


「い、いえいえ。こちらこそいい本を紹介してもらいましたし」



[koi-chan] #ちょっとあがっている




「じゃあ、おあいこね」(微笑み


「はい」


(メガネを外し)「お茶のおかわり持ってくるわね」


「ありがとうございます」



[arca] #スイカ茶のおかわり




(お茶をだし終えると、腰掛けてまったり


「このお店、普段はどんな方がいらっしゃるのですか?」


「近所の人がほとんどね。あとは子供連れのお母さんとか、近くの学校の子供立ちが来るわ」


「お昼時にはOLさんも来るわね」

こい

「では、そういう方が置いていかれるのですか?」(本棚を指しながら



[koi-chan] #やっぱり本の話題に帰結するらしい




「あれは私が用意したものよ?本を置いていくお客さんは鯉君が初めてよ」(微笑み


「そうでしたか。あまり読んでいない方面の本が多かったので」


「ふーん、特に変わったものは置いてないと思うけど」



[arca] #洋書もちらほら




「本を読みに通いに来そうです」(てへ


「ちゃんと何か頼んでくれるなら歓迎するわ」(微笑み


「あ、ハイ。もちろん」


「よかった」



[arca] #うふふと微笑み
[koi-chan] #さて、あと何しましょう
[arca] #特になにもないならゆっくりしていったという感じに
[koi-chan] #のんびり~


解説


先日迷子になった鯉は、その時にお世話になった女性が営む喫茶店へ赴く。

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5月のあたまに空を泳ぐ魚。 風があると嬉しくなる。少量なら雨にあたるのも好きかも。 って、何でこっちに向けたホースをもって蛇口をひねろうとしてるの!? ……よろしくおねがいします
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