ど素人から職業クリエーターまで、TRPGと創作で架空世界を楽しむコミュニティ。TRPG+PBW+キャラチャ+創作。


狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『成長期』




目次





エピソード『成長期』


登場人物



佐藤火星
成長著しい中学二年の春。

国東ジャン
成長……って何? 中学二年の春。


本文


2013041706

火星
(秘密にインナー壊れて若干落ち込んでいるのも納まらない内)

火星
(教室に居るのも落ち着かずに腕を組んで廊下を歩いていると、やたらと道行く視線が向いてくる事に気づく)

ジャン
「見られてるなあ」

火星
「そ、そうだね……ジャン君の髪が、今日ちょっとボサボサだからじゃないかなぁ……」

火星
「(何だろう……、バレてるわけじゃないよね……体操服の時困ったから、絆創膏なんて貼ったの、バレてるわけじゃないよね……!?)」

ジャン
「いつもどおりじゃね」

火星
「そ、そうだね……いつもボサボサだったね」



[utako] #適当な事言いつつ、内心焦りまくり
[utako] #当然、絆創膏がバレてるわけでもなく。ただ単に規格外な事を珍しがったり、平常時の火星の擬態が効かない新入生が何だアレ、と見てきている。



ジャン
「単にお前が目立ってんだろ」

火星
「ちょ、ちょっとジャン君……盾、盾になって……」

ジャン
「縦?」

火星
「そっちじゃない! 盾、脚とか見られない様に……で、出来れば上も……見られない様に」(胸元を隠すように腕を組みながら、猫背になっていく

ジャン
「いや、サイズ的に無理だろJK」

火星
「じゃ、じゃあ僕が抱えるから!!」(焦りMAX

ジャン
「……俺ぬいぐるみかなんか?」

火星
(声をかけ様と近寄ってきたコミュ力高い生徒がゾンビか何か見えるのか、緊急事態警報が頭の中に鳴り響き、気づいたらジャンを抱えて逃げてた)

ジャン
「うお」

火星
「こ、これなら……まだ教室に居た方が良かったよぉ……」



[utako] #ドドドド……(走
[utako] #人通りの少ない方へと逃げて



火星
「……今度から1年生が来る所、避けよ……」

ジャン
「どうでもいいけどこの姿勢きついんだけど」

火星
「ご、ごめん。ジャン君 (下ろして、後ろ向いてしゃがみ) こ、こっち?」



[utako] #おんぶ



ジャン
「まだそっちの方が楽だけど、なんか意味あんの?」



[TK-Leana] # と言いつつよじ登る



火星
「ん、んー……意味は、そんなに……あるような、ないような……」(言葉を濁しつつ

ジャン
「? まあ、俺は楽だから良いけど」

火星
(両腕塞がってやや胸元が気になるが、あまり人が通らない所を選んで遠回りに教室に戻るルートを進む)

火星
「1年前は、僕達もあんな感じだったのかな。……下ろしたての制服綺麗だったなぁ」

ジャン
「……そういや、大きめに仕立てた制服のサイズが変わって無い件」

火星
「……放課後でよかったら、僕が詰めようか?」

ジャン
「詰めんな! 今年大きくなるんだよ!」

火星
「早く寝て、早く起きて、三食ちゃんとご飯食べて運動したら……ずっと大きくなれると思うんだけどなぁ」

ジャン
「えー。早くは寝てるよ」

火星
「早いって……日付けが変わる2時間前くらいだよ?」

ジャン
「早い時はそんくらいだなー。で、起きんのは7時くらい」

火星
「思ったより普通だね……、午前3時くらいかと思ってた」

ジャン
「まあ、趣味に没頭してる時はそのくらい」

火星
「毎日そんな時間じゃないなら良かった。ご飯はちゃんと食べてる?」

ジャン
「おなかへったら」

火星
「ちゃんと食べてはないんだね……、成長してたらお腹は空いてくるし、変な時間に食べないようにして、食べる時にはしっかり食べてれば……とりあえず良いかなぁ」(うんうん、と頷きつつ



[utako] #お婆ちゃんみたいになってきた



ジャン
「まー、適当にだけど」

火星
「あはは……おばさんも相変わらず不健康な生活してそうだし……、お買い物とか料理するのなら手伝うよ」

ジャン
「カップ麺とか結構買い置きしてるし」

火星
「……うん。非常食は買い置きしておいた方が良いよね」

ジャン
「いや、晩飯とか朝飯のだけど」

火星
「ジャン君、口内炎……よくできる?」

ジャン
「いや、別に」

火星
「カップ麺ってそんなに栄養取れるのかな……、それとも他で補ってるのかな……どっちにしても、カップ麺じゃ……あんまり成長できないような気がするよ」

ジャン
「えー、でも俺料理とか出来ないし、めんどい」

火星
「やってもご飯にしょうゆとマヨネーズかけて料理って言いそうだし……、一品二品ぐらいなら僕が作ってあげるから、ちゃんとしたご飯食べようって……おばさんにも伝えておいてね」



[utako] #ジャンに幾ら言っても変わりそうになかった



ジャン
「母さんも父さんもそういうの気にしないからなあ」

火星
「自分達は気にしなくても、子供の主食がカップ麺な事を気にしないわけないよ。きっと」



[utako] #自分達の事は



ジャン
「そう?」

火星
「気にしてなかったら哀しいけど、僕は気にするからね」

ジャン
「ふーん。まあ、くれるっていうもんは貰うけど」

ジャン
「お前料理できんの?」

火星
「一通りはね。うちも父さんと母さんが忙しいほうだし、お弁当作ったり妹にご飯作ったりは、ずっとやってきたから」

ジャン
「こないだまで男だったのに芸が細かい奴」

火星
「そう言う事は母さんが色々教えてくれたからね」



[utako] #父親が男らしく、母親が女らしく、と言う教育方針だった為に
[utako] #出来上がりはいい感じに草食系になりました



ジャン
「お前の母さんも先見の明があるんだかないんだか」

火星
「一人暮らしとか始めたら必要になってくるし、先見って程でもない気がするかなぁ」(あはは、と笑って

ジャン
「一人暮らしの時を見据えて息子に料理教えるってのも、だいぶ先の長い話じゃね」

火星
「父さんと母さんが居なくなっても義手で料理出来る様にって事なんだと思う。男だった時……て僕、もう記憶があやふやなんだけどね。普通の人と暮らすのも難しかったみたいだし、独りになっても大丈夫なようにって」

ジャン
「そう言われると納得な」

火星
「納得しちゃうんだ」(ふふ、と笑って

ジャン
「だって、あの頃見た目アレだったしなあ」



[utako] #胎児の時の性別は女だったものの、空から落ちてきたものと混雑した際に性別不明になってしまったので、母親としては普通に女の子に料理を教えている感覚だった様
[utako] #火星が食事作ってくれても男性的な味付けではなかったりします



火星
「アレ、って言われても……僕、ジャン君が作ってくれたあのレプリカしか知らないんだよ?」

ジャン
「あれ傑作だったろ」

火星
「ゲームとか漫画に出てきそうな感じはしたかなぁ……、ポケモンのコクーンにちょっと似てたし」

ジャン
「あれが道端歩いた手たらおかしいだろ」

ジャン
「あれが道端歩いてたらおかしいだろ」

火星
(立ち止まって、片足立ちして軽く脚を伸ばし) 「そのおかしい、の名残なのは……ちょっと解るんだけど、もう少し人に近い形にならなかったのかなぁ……」

ジャン
「大分人っぽくなったし良いんじゃね?」

火星
「これ以上人っぽくなかったって事だよね……、はぁ」(昔の自分を振り返るには若いが憂鬱になってくるらしい



[utako] #とぼとぼ
[utako] 人並みに人と違う事を気にするお年頃
[TK-Leana] 一方ジャンはその辺ほぼ無頓着であった。一応隠さねばならぬという意識はあるが
[utako] 二言目には面倒臭いだからな
[TK-Leana] 面倒くさがり属性でキャラたっちゃいましたからね
[utako] 面倒臭がり過ぎてどう話もっていけばいいのか解らなくなるほどに

時系列


2013年4月

解説


人と違うことが気になる火星と、頓着しないジャン。

The following two tabs change content below.
アバター画像

月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
コメント一覧

コメントはありません。

この記事にコメント

*

*

トラックバックURL