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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『黒の交わり』




目次





エピソード『黒の交わり』


登場人物



佐藤火星

3代目黒の戦士。

カウラアード・シルフィ・ルートスペード

2代目黒の戦士。

鏡阿光

私立探偵部部長

国東ジャン

電脳錬金術師

リュドミラ・新間

アンドロイド


本文



[utako] #夏休み明け、トーナメント部
[utako] #厚い雲が空を覆い、気温は高くないが重い風が強く吹いていた。
[utako] #そんな暗い気配を感じてか、夏休み明けのけだるさが重なってか、その日の歩兵戦はいつもと違った。
[utako] #全体で見ればいつもと変わりはないが、ただ少し遊撃部隊の配置が違った。
[utako] #東軍、第四遊撃隊の長に黒の戦士。
[utako] #西軍、第二遊撃隊の長にも黒の騎士。
[utako] #東の騎士は背が高く、両手にメイス。西の騎士は背が低く、羽織ったマントで装備を隠している。



カウラ

『(さて……、夏休み明けの慣らしには調度良いかしら)』



[utako] #西軍の端、向かいに対峙しているだろう大きな後輩の姿を探しつつ



火星

『(……違う、鎧がきつくなったんじゃなくて……熱で、気温とかで……縮んで、洗ったあとにちゃんと拭いてなかったら……天日干しとかしたから、縮んで……)』



[utako] #東軍の端、腕を組むようにして鎧を抑えている姿はどこか迫力があった。



カウラ

『(……妙に気合入ってるわね。あの子)』

火星

『(動いても大丈夫かなぁ……)』

カウラ

『(……これは少し、気合を入れた方が良いわね)』



[utako] #東西思いをそれぞれに、時を待って戦の始まりの笛が鳴る。


戦は始まり



[utako] #それぞれ隊を率いて戦っていたが、相対する陣に居た為すぐに勝負の機会は訪れた。



火星

『(……居た、先輩だ)』



[utako] #先に動いたのは火星、巨体に似合わない素早さで駆け、幅跳びをするような勢いのまま振り上げたメイスをカウラへと振り下ろした。



カウラ

『(挨拶代わりかしら……、慣れて来たわね。この子も)』



[utako] #マントの中から射出するように鎖のついた鉄球を飛ばして、振り下ろされるメイスの重点にぶつけてこれを止める。



カウラ

(そこから更に鎖を巻き取る様に体を回転させて近づき、そのまま首を刈る回し蹴り)

火星

『(わっ……ひゃぁ!?)』



[utako] #回避は間に合わず硬化で回し蹴り正面から防ぎ、一度間合いを取り直す。



カウラ

『(相変わらず、硬いわねぇ……)』

火星

(間合いを計るようにカウラへメイスを向けて、大きく息を吸い込むと、メキメキッと鎧が軋む)

火星

『(先輩の攻撃……いつも本気っぽくて怖いけど、僕もがんばろう……)』



[utako] #呼吸を止め、手首を返すようにメイスをぐるりと回すと火星の体が爆ぜた。
[utako] #停止状態から最高速度へ、数mの幅を一瞬にして詰めた。



カウラ

『(これ、鏡君がやってた……縮、地―――!?)』



[utako] #火星が縮地を使えるわけではないが、火星の身体能力も夏休み中、そしてその前の事件で十分に変化していた。



火星

(速さと重さを破壊力にして、メイスを振るう)

カウラ

(防ぐか回避するか一瞬悩み、後輩の変化を体で感じたくなってしまった)



[utako] #ダークボムで生成していたマントを体に巻きつけ、火星の硬化を模倣し、メイスを受ける。
[utako] #甲高い音が周囲に響いた後、投げ出される様にカウラの体が宙に浮く。



カウラ

『がっ……―――くふ、あは……痛いわねぇ!!』

火星

『(思い切りやったつもりなのに……)』

カウラ

(飛ばされる前に火星の足元に打ち込んでいた鎖を掴んで止まり、着地する前に近くにいた歩兵の肩を借りて跳躍、黒いピンポン玉のようなものを持っていた手を握りこんだ)

火星

(普通ではない攻撃がきそうな気配に、防御の姿勢をとって体を硬化させる)

カウラ

(中で何かが暴れているのか握りこんだ拳がぶるぶると振るえ出し、火星の防御の上からその拳を叩き込む)



[utako] #指向性を与えた小規模爆破による衝撃波が火星の体を突き抜けた。
[utako] #振動する拳と鎧がぶつかり、甲高い音を立てて、火星の鎧に皹が入る。
[utako] #しかしその代償は大きく…



カウラ

『(……30秒、右手が死んだわね)』



[utako] #自慢の威力を確認するように火星の顔を見るが
[utako] #鎧の奥の瞳に苦痛も困惑した気配も感じられなかった。



火星

『(びっくりした、けど……胸が大きくて助かった!)』



[utako] #硬化した上で胸部がダメージを吸収したとか思っているが、そんな事ではなかった。
[utako] #カウラの振動爆砕では火星の防御を破る事ができなかった。



カウラ

『(……まずったわね)』

火星

(半歩下がってメイスを振り上げ、精神干渉を引き起こして5つの分身を作る)



[utako] #カウラに向かって、本体を含めた6体の火星のメイスが一度に振り下ろされる。



カウラ

(片手で剣を抜いて防ぐ)『(くっ……、6人にしては、威力が軽い……)』



[utako] #それでも全力で振るわれたメイスを受けたカウラの体はわずかに沈む。



カウラ

『(あまり、調子に乗らせたくないわね……!)』



[utako] #剣を腰に戻し、背中のほうから半月刀を半身抜き、一拍溜めてから…
[utako] #高速で振りぬいた。



火星

(再度硬化するが……次は威力を殺しきれずに袈裟に鎧に亀裂が走り、前面が砕ける)

火星

『―――!?』

カウラ

『ふぅ……ふぅ……』(居合い斬りを奔らせた腕に負荷がかかり過ぎて、カランと半月刀を地面に落とす。

火星

『……』(何かを確信して、メイス構え



[utako] #カウラが回復しきれていない右手を使いナイフで応戦しようとするが



火星

(振り下ろしたメイスはカウラの頭に直撃し)

カウラ

(膝をついてぱたりと倒れた)

火星

『……、勝っちゃった』



[utako] #二人の黒の戦士、片方の敗北と共に周囲の流れは止まり
[utako] #新旧の交替を嘆く者や、讃える者の声で溢れた。



阿光

「(カウラの奴……大丈夫かアレ)」


戦は終わり



阿光

「今入って大丈夫か?」

カウラ

「鏡君ね……、入っても大丈夫よ」

阿光

「具合はどうだ」

カウラ

「大きい怪我は、形は治っているのだけれど……まだ全然力は戻っていないわね」

阿光

「実にお前らしく、らしくない事をするからだ」(ちょっと肩をすくめ

阿光

「まあ、楽しんだみたいだな」

カウラ

「それなりに、かしら……勝っていたら存分に満足よ、と言えたのだけれど」

阿光

「今回は勝ちだけに拘った訳でもないんだろ」

カウラ

「この子の成長の確認は確かにあったのだけれど……、勝ちに拘っていても、どうだったかは……少し考えるわね」

阿光

「まあ、俺も一度負けてる以上否定できんが」

火星

(きょろきょろしてから、指をつき合わせて、てれてれと笑うが……)「いたたた……」(胸元抑えて、苦笑い

阿光

「……にしても、浮かれ過ぎじゃないか火星」

カウラ

「少し腹が立つわね……、もう2、3発入れといたほうが良かったかしら」

阿光

「一度灸を据えるべきかもな」

火星

「ぼ、僕はすぐに怪我が治るわけじゃないですから……(遠慮しておきますと引いて)……先輩に勝てたのは、……やっぱり凄く嬉しくて、僕も……つい」

阿光

「まあ、気持ちは分からんでもないがな」

火星

「……お疲れ様でした、先輩」

カウラ

「……お疲れ様。機会があれば、何でもありでやりましょ。殲滅してあげるわよ」(ふんっと鼻を鳴らして

火星

「……あんまり酷い怪我にならない範囲で」

カウラ

「……、鏡君も心配して来てくれて感謝するわ。見ていてくれたのなら、もう少し頑張ればよかったわね」

阿光

「いや、楽しんでやるのが一番だろ。迷いと言えばそれまでだが、あの一撃、受けたいと思ったんだろ?」

カウラ

「そうね……、中々早かったわよ。あの一撃。(少し嬉しそうに微笑みながら、火星のほうを見て) 普通の生徒に対して使うのはやめておきなさいよ。」

火星

「先輩達相手じゃないと、使いません」(苦笑いして手を振り

カウラ

「良い心がけよ。……さて、今日はもう戦えそうもないから帰ろうかしら」(氷嚢を置いてベットから立ち上がると、少しよろめく。)

阿光

「大丈夫か?」(ささえる

カウラ

「体が治ると未だに平気な気になるのは、少し考えものだわ」(肩を借りながら、本人も平気そうだが力が入らない様子

阿光

「何なら負ぶってやろうか」

カウラ

「……お願いしようかしら。」(今更周りに遠慮する必要もないわよね、とぼやきつつ)

阿光

(お姫様だっこで抱える)「とりあえず更衣室までで良いか」

カウラ

「ま、周りに遠慮する必要がなくても、おんぶにしなさいよ! おんぶに! ……部室で良いわよ。」

火星

「僕は少し休んで帰ります。鏡先輩、よろしくお願いします!」(グッと親指立てて

阿光

「おう。いや、お前もよく言ってるだろ。シチュエーションは大事だって」

カウラ

「……テントから出て行く所を見られるのは、私としては非常に恥ずかしいのだけれど。鎧着直して良いかしら」

阿光

「流石の俺でも甲冑のままお姫様だっこはきついものがあるが……努力はするぞ」

カウラ

(さすがに全身着直すのは大変なので……、頭だけカポと被った)

阿光

「兜だけなら大した重さでも無いな」

カウラ

『私自身が動きやすいようになるべく軽い物にしているから……、なるべく人気のないほうから抜けて戻りなさいよ』

阿光

「俺としてはこの可愛い彼女を自慢して回りたいくらいなんだが」

カウラ

『自爆も辞さないわよ』

阿光

「ははは、じゃあやめとこう」

カウラ

(メットの位置を直して、腕の中でなるべく縮こまりながら運ばれる)



[utako] #部室へ戻り、帰宅する


閑話休題、新居招待



阿光

「え、こっちじゃないのか?」(久しぶりの自転車二人乗り

カウラ

(しっかりと捕まって)「新本町方面じゃなくて、元町の方よ。逆よ逆よ」



[utako] #あっちこっち言いながらナビ



阿光

「ここか……」

カウラ

「えぇ、ここが『私』の家よ」(鼻高々に、私強調

阿光

「……でかいな」

カウラ

「二人部屋じゃない、一人部屋が一人ずつ与えられるぐらいの大きさよ! 入り口も、私が軽くジャンプしたらギリギリ届かないぐらいあるわ!」



[utako] #玄関前でピョーンピョーンとジャンプ
[utako] #疲れてるはずなのに、このはしゃぎっぷり



阿光

「あのマンションからこの豪邸か……近衛さん一体何したんだ」

カウラ

「あまりちゃんと聞いていないのだけれど、……内臓半分ずつ売っても足りないわよね」

阿光

「ローザさんと結婚したっていうと納得できる気はするんだが」

カウラ

「ところがお母様達からはあまり貰っていないらしいわよ……去年、髪がボーボーに伸びた頃から色々と動いていたみたいなのだけれど……」(小声になりつつ

阿光

「じゃあ、曰くある物件を安く買ったってところかな」

カウラ

「それはそうでしょうね。裏に小高い五重塔があるのだけれど、曰くはそこにあるらしいわ」

阿光

「気になってたんだが、アレはなんだ?」



[TK-Leana] # 塔を見上げつつ



カウラ

「位相が変化する迷宮、RPGで言うランダムダンジョンというものだとは聞いているのだけれど、中には入った事がないわね」

阿光

「ああ、その類か。じゃあ今度潜ろうぜ」

カウラ

「別に構わないのだけれど、お父様に許可を貰わないと入れないわよ」

阿光

「かあ、許可貰って潜るか」

カウラ

「その内ね。……男の子ってああいうのに燃えるのかしら」

阿光

「お前は嫌いか、ああいうの?」

カウラ

「建物風情は好きよ。ダンジョンは、ぼちぼち好きかしら」

阿光

「天狗瑞宝を持ってた頃は週一くらいで吹利地下迷宮に潜ったもんだ。あれはなかなか楽しい」

カウラ

「小学生の頃にそんな事してたから……、こんな痛々しい子に育ってしまったのね……」

阿光

「なんだよ、誰だってダンジョンぐらい潜るだろ」

カウラ

「トルネコやチョコボぐらいでしょ。普通。つまり貴方はチョコボと同じよ」

阿光

「ローグライクで言うならせめてシレンにしてくれないか」

カウラ

「そう言うのもあったわね……、ほらシレン行くわよ。誰だってダンジョンに潜らないと言う事を位置から説教しないといけないわ」

阿光

「え、なんで怒られる方向に」

カウラ

「高校生になるまでには、シラフで普通はダンジョンには潜らない(カタコト)で言える様にはしないと……この先不安だわ」

阿光

「えー。趣味迷宮探索とか悪くないとこだろ」

カウラ

「知っていたのだけれど、駄目だわこの人……早く何とかしないと」

阿光

「俺……間違ってる?」

カウラ

「ある意味間違ってはいないのだけれど、間違いなくズレてるという事は断言できるかしら」

阿光

「そうか……気をつけよう」


勝利の後に



火星

(こっそり部室で勝利の小躍りを披露していたが、傷が痛んで断念)

ジャン

「お前って割とバカだよな」

火星

「えぇっ!?」

ジャン

「え?」

火星

「……ジャン君よりも?」

ジャン

「うん」

ジャン

「『キミはじつにバカだなあ』ってかんじ」

火星

(ぐさぐさと何かが刺さり傷以外に痛みが……)「うっ……」

ジャン

「で、副部長に勝ったの?」

火星

「……、勝っちゃった。えへへ」(小さくVサイン

ジャン

「まぐれって訳でもないんだろうけど」

火星

「まぐれで防げた攻撃もあったけど……、何だかんだで……勝っちゃいました」(少し声を潜めながら)

ジャン

「ついに下剋上か……」

火星

「そんなつもりはない……、よ?」

ジャン

「とか言いながら頬が緩んでるし」

火星

「そこまで大きなことは考えてないって、やだなぁ」(ばしんばしん

ジャン

「げはっ、痛いっつーの」

火星

「……」(部長の座をキラキラと夢見始めた)

ジャン

(生温かい目で見てる)

火星

(ハッ!)「……さ、さーて鎧の修理とかしないと……」

ジャン

「そうかー」


鎧を修理



ジャン

「折角だしもっと色々機能つけようぜ」

火星

「色々?」

ジャン

「ほら、耐衝撃機能とかそんな感じのー」

火星

「エアバックとかかなぁ……、マントも頭の棘も色々取っちゃったから、何つけても良いよ」

ジャン

「マジで? そんな事言われると俺はり切っちゃうぜ」

リュドミラ

「ロケットパンチをつけましょう」

火星

「……変なのはつけちゃやだよ?」

ジャン

「え」

火星

「ロケットパンチは……ぎりぎりOKのラインかなぁ。」

ジャン

「OKOK。パイルバンカーは?」

火星

「……そんなのつけられるの?」(ワクワク

リュドミラ

「ポイント特異点プロジェクタもつけましょう」

ジャン

「何それ?」

リュドミラ

「戦艦も沈められるすごいヤツです」

火星

「戦艦は沈めなくて良いよ! ……可愛い尻尾とかあったら良いなぁ、自由に動かせるような……」



[utako] #きっとふわもこの何かだろうが、脳裏を過ぎるエイリアンの尻尾。



リュドミラ

「大胆ですね(それで刺し貫くのですね)」



[TK-Leana] 「尻尾か……わかった、やってみよう」



ジャン

「尻尾か……わかった、やってみよう」

ジャン

「感覚デバイス作ってから、追加器官とか作れないかと思ってたんだよ。ちょっとわくわくしてきた」

火星

(わーいと手を挙げて)「あとは壊れた所……布を巻いてるだけだと怖いから、どうにかしたいな」

ジャン

「かっこよくね?」

火星

「相手の人に悪いよ。打ち込み難くなっちゃうから」

ジャン

「まあ、直撃すると痛そうだしな。分かった何とかしよう」

火星

「普通の人の打ち込みは全然痛くないよ」(笑って手を振り

ジャン

「そう余裕ぶってるとあっさりやられたりするぞ。なんせこの学校、必ずしも普通の人ばっかりとは言えないし」

火星

「うーん……3年生の中には確かに強い人達も居るよ。阿光先輩やカウラ先輩とか……不思議な力がある人達は注意してる」

ジャン

「本当に怖いのは、そういうの全くない人だよ」

火星

「3年生のその強い人達の中には、変なツギハギだらけの鎧着てる人がいてね。その人とかそうかなぁ……力が強いわけでもないし、不思議な力があるわけでもないのに、たまに痛いのを受けちゃうもん」

ジャン

「そうそう。なんていうの、地に足ついた人は意外とバカにできないよ」

火星

「でも、誰が相手でも僕は全力で叩き伏せるだけだから、それで負けちゃったら仕方ないかなぁ」(あはは、と笑って

ジャン

「また男らしい発言だなあ」

火星

「Σ('v';)……、え、えーっと……、たまには怖いかなぁ」

マフメロ

「まふ」

ジャン

「いいっていいって。ええと、それでバリアつけるって話だっけ」

リュドミラ

「200メガジュールほどのシールドがあれば無敵です」

火星

「鎧に、じゃないけど……もう着いてるから大丈夫だよぉ」(若干小声

火星

「あ、鎧の中って凄く蒸れちゃうから……、ファンとかあると良いかなぁ」

ジャン

「ファンというか。通気性をよくするのなら」

火星

「何かあるの?」

ジャン

「いや、出来なくもないかなと」

火星

「通気性よくなるなら何でも良いかなぁ……、あ、後々……」



[utako] #鎧着たままでも水分補給できたり、もう少し動き易くと…注文は増えていった



ジャン

「よーしよし、デザインはどんな感じにしよう」

火星

「かっこ可愛く!」

ジャン

「具体的には?」

火星

「(ファンシーな)動物っぽい感じ……?」



[utako] #間違っても宇宙生物的な動物感ではなく



ジャン

「(鎧っぽい)動物みたいな感じか」

火星

(うんうんと頷く)


ジャンの修復結果1



ジャン

「ドリル付けたよ」

火星

(なぜ予測してなかったのかこうなる事を)

火星

「……うわ、凄い。回る」(ギュゥイイン

ジャン

「掌から空間歪曲場が出るよ」

火星

(両手を掲げて見てたら、輝き出した)「あれ……、あれ……何か危なそうな光が!? 何これ……何これぇ!?」

ジャン

「ビームも逸らせるよ」

リュドミラ

「メイトの能力に似ていますね」

火星

「トーナメント部でビーム撃ってくる人なんかいないよぉ……! 剣や槍で戦うのに、こんなの要らないって!」(拳を合わせて怒ると、稲妻が走る

リュドミラ

「あぶないです」

ジャン

「えー、便利なのに」

火星

(ガッツンガッツンと拳を合わせて、少し遊び……)「……ちょっと格好良いかも。……不思議と力が溢れてる感じがするし、これが……!」(ジェネシックなあれ!)

リュドミラ

「あまり派手にやると怒られますよ」

ジャン

「勇気の力だ!」

火星

「そ、そうだね……ちょっと怒られそうな気がする。これは……」

ジャン

「えー、次は羽付けようと思ってたのに、羽」

火星

「羽……(少しときめいたが)……だ、駄目だよ。飛んだりするのは駄目だし……、飾りでも……大きいし」

ジャン

「仕方ない。もうちょっとシンプルに行こう」

火星

(これはこれで良かったなぁと思ったり)

ジャン

「デザインはこの方向性で良いんだよな」

火星

「手甲の形やヘルメットの形とかは好みなんだけど……、もうちょっと動き易い方が良いから、肩と足はスマートな方が良いかも」

ジャン

「そうかー……ドリルは?」

火星

「とって」(にっこり

ジャン

「じゃ、じゃあ、頭にドリルを」

火星

「おでこか、……肘なら可!」

ジャン

「エルボードリルか」

火星

「おでこなら、ユニコーンの角みたいな感じでも……良いかなぁ、なんて……」



[utako] #うわさに聞く乙女の聖獣



ジャン

「角だな」


ジャンの修復結果2



ジャン

(ギャオスみたいなフォルムの鎧をもってくる)

ジャン

「飛ぶよ」



[TK-Leana] # 顔の正面からドリルが



リュドミラ

「モゲラのようです」

火星

(ギュィィィンとドリル回しながら、ジャンの頭を掴む)

ジャン

「え、なに怖い顔して」

火星

「飛ばなくて良いの! おでこじゃなくて顔の中心だし!」(vrz

ジャン

「掠ってるかなあって」

火星

「何に掠らせようとしたのぉ……、何でここにドリルつけたのぉ……」(しくしく言いながら、回転切って突付く

ジャン

「いてて、わかったわかった、ちゃんとするから」



[TK-Leana] # そして最終的に持ってきたのがラゼンガンみたいな感じの尻尾角付き



火星

(何か少しムチムチしてるラゼンガン風甲冑装備)

火星

「うっひゃぁ……、尻尾がちゃんと動くなんて、変な感じ」



[utako] #慣れない感覚に軽くお尻突き出すようなポーズ



リュドミラ

「えっちいです」

ジャン

「上手く動かせてる? 初めてだよな」



[TK-Leana] ジャンがテストでやった時は、なかなか新しい部位を動かすのは難しかった様子



火星

「お尻にも腕が生えたような感覚かなぁ……、初めて人形に入ったときみたいな……新しい感覚が、こう……」



[utako] #ゾクゾクブルブルッと震えて
[utako] #腰にも義手が増えたような感覚で多少は慣れるの早そう



ジャン

「まあ、感覚デバイスの応用だからな。痛覚は鈍くしてあるけど」

火星

(ゆらゆらと尻尾を動かしてテストしながら)「感覚強くするともう少し使い易くなるのかな……、すぐに調整できたりする?」

ジャン

「まあ、ある程度は」

ジャン

「でも、武器として使うんだろ。爪の上からくらいの感覚じゃないと、むしろダメージでかくならないか?」

火星

「しっかり硬くしてあげれば自然と感覚も鈍くなっちゃうから、少し強いくらいでも問題ないよ」

ジャン

「そういうもん。じゃあいじるけどちょっと待ってね」



[TK-Leana] # カタカタとデータを調整



ジャン

「……これで、腕と同じくらいにはなったかな」

火星

(強くなった感覚にピクッと反応して、ぞろ引いていた尻尾を掲げる)「……ん、っと……良い感じ」

火星

(自分の体に巻きつけたりして力の加減を確かめ、軽く動いて重心を確かめる)

ジャン

「器用に動かすなあ」

火星

「去年まで感覚のない腕を動かしてたんだよ? 文字通り感覚が掴めれば……」(くるりと背中を向けて、尻尾を使ってジャンを持ち上げる。



[utako] #火星自身が重い為、重心の変動には簡単に対応していた。



ジャン

「なるほど……って、ちょわっ」

火星

「戦いながら使えるかどうかは……ちょっと解らないけど、試してみたいなぁ……」



[utako] #持ち上げたまま、くるくると回る



ジャン

「試すって、人で遊ぶなあ」

火星

(すすす、とジャンを下ろして)「ごめんごめん。(手を合わせて謝り)……前の鎧よりも断然動き易いし、ちょっと愛嬌もある……かな? ありがと、ジャン君」

ジャン

「これで汗で群れる事もないよ」

火星

「……汗疹もできづらくなるかなぁ」

ジャン

「たぶん」

#本人の意図しない所で、先代よりは悪評名高い黒の戦士となりそうであった。

時系列


2013年9月、夏休み明け

解説


夏休み明けのトーナメント部での黒の戦士同士の一騎打ち。

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