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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『火星メット』




目次





エピソード『火星メット』


登場人物



佐藤火星
私立探偵部部員。立派なアホ毛の持ち主。

カウラアード・シルフィ・ルートスペード
私立探偵部副部長。割と要らんことしい。

国東ジャン
私立探偵部部員。火星の事はおもろい奴だと思ってる。


本文


[utako] #私立探偵部、放課後



火星
(窓際に座って真剣に外を見つつ、耳を塞ぐ様に頭に手を当てる)



[utako] #曇った空に、しとしとと降る雨のせいで暗い雰囲気が漂い



火星
(遠くで鳴った稲光に合わせてカッと目を見開きながら)

火星
(ゆっくり手を退けると、癖毛がいつもより酷くピローンと撥ねた)

火星
「浮くなぁ……」



[utako] #またペタンと抑えて、とほほ顔



カウラ
「カットしてもらえば良いじゃない。その癖ッ毛」

火星
「……ちょっと気に入ってるんです」

カウラ
「……面倒臭い子ね。ハードで良ければ整髪スプレー貸してあげましょうか?」

火星
「先輩ってそう言うの使うんですか?」

カウラ
「たまに髪を弄りたいときに等に使う程度かしら」(ロッカーに入れておいた分を持ってきて)

カウラ
「後ろ向きなさい、やってあげるわ」

火星
「お願いします」(うきうきと背を向けて

カウラ
「(私の髪質に合わせて作って貰ったものなのだけれど、大丈夫かしら)」(カシャカシャ……プシュー



[utako] #軽く振りかけた後に櫛で整えると、癖っ毛がおとなしくなった



火星
「あ、すごい。あんなに浮いてたのに」

カウラ
「貴女の髪が柔らかいからよ。効きも良いわ」(ふふん、と笑って……ふと、もう一度スプレーをかけて前髪をさらりと上げてしまう

火星
「?」

カウラ
「さ、出来たわよ」

火星
「? 、……あの、前髪は下げておいて貰えると」

カウラ
「そっちも似合うわよ。チャレンジよ。きっと似合う気がするわ」

火星
「先輩、こっち見て言ってください。こっち見て! おでこ出すの要らなかったと思うんですけど!」

カウラ
「平気平気、可愛いわよ。えぇ」

火星
「あ!? 何かこれ戻らない!? 下りないんですけど、先輩!? ……こ、後頭部も何かパリパリする! それ、本当に髪用のスプレーなんですか!?」

カウラ
「当然よ。」(自分の頭にシュッとかけ、軽く櫛で梳かして見せる)

火星
(どこかにスプレー糊でも隠してないかと、じー……と見てる)

SE
がららら

ジャン
「ちーっす……うわなに、火星。イメチェン?」

火星
「……ハードにイメチェンされちゃった」

ジャン
「ハード?」



[TK-Leana] # てしてしと髪を触ってみる
[utako] #パリパリと硬い



ジャン
「堅っ」

カウラ
「強いて言うならベリーハードだったわね……、こう言う事もあるわよ」

火星
「これってもう1回髪を洗わないと元に戻らないような……」

ジャン
「あはは、それまでデコ火星な訳かー」

火星
「あんまり髪上げたりしないから、落ち着かないなぁ……」



[utako] #デコマ



ジャン
「いいんじゃない、別に? 変じゃないし」

火星
「うん……、でもなんか、いつもより視界が広いっていうか、おでこが涼しいっていうか……」

ジャン
「そら、デコ丸出しだし」

火星
(ペチペチと自分のおでこを叩いてから、思いついたようにロッカーを漁り、ヘルメットの外殻レプリカを取ってきた)

火星
「これがあった」

ジャン
「おお、懐かしいの」

火星
(スポンッと被り、軽くドヤァとしているが見えない)「これでおデコがどうとか関係ないね!」

ジャン
「そっちの方が変じゃね?」

火星
「見た目は変かもしれないけど、結構落ち着くから平気だよー」(ぶいぶいと小さくピースして

ジャン
「それは平気なのか?」

火星
(窓に映る自分を見て……) 「……へ、平気」



[utako] #ちょっと馬鹿っぽかった



ジャン
「まあ、趣味は人それぞれかもな」

火星
「で、でも、落ち着くのは本当だよ。頭にはフィットするし、ちょっと息苦しいのも心地良いって言うか」

ジャン
「つまり、変な趣味って事だろ。解ってるって、うん、友達だもんな」

火星
「何でそんなに可哀想な物を見る眼なの! 友達を見る眼じゃないよ!」

ジャン
「え、だって、なあ?」

火星
「う゛ぅ……」(当たる様にわしわしと頭揉んでる

ジャン
「うおう、だから頭皮を揉むな」

火星
(むにむにと皮を寄せていると最中に、くいっと顔を上げて動きが止まる)

火星
(むずむず……)

ジャン
「んあ?」

火星
「ハッ……」(バキンッ、とヘルメットの口元から顎にかけて亀裂が入り、エヴァンゲリオンのような口が開き)

ジャン
「うおっ」

火星
「……くっちゅん!」(可愛らしいくしゃみをして、顎が閉じた

ジャン
「何今の便利機能。俺いじった覚えないんだけど」

火星
「……鼻水でなくて良かったぁ」

ジャン
「そういう問題なの?」

火星
「鼻水が内側についちゃったらバッチィよぉ」 (自覚がないらしく、二回目くしゃみすると危険なので脱いで机の上に置いて、わしわしする作業に戻る

ジャン
「お前ほんと不可思議な奴だよなあ」

火星
「ふ、普通だよ。普通の奴。最近は女子にも火星ちゃんって普通だよね、むしろ面白くないよね、って言われるんだよ?」

ジャン
「自分の事を普通ですって奴は大概頭おかしい説」

火星
「ジャン君は?」

ジャン
「さあ、自分で評価する事じゃねーし」

火星
「自覚してないタイプだ……」(ぼくねんじんと念じつつ揉み解し)

ジャン
「別に気にした事無いしなー」

火星
「気にしてたら、こうはならないよねぇ」(あはは、と笑いながら手入れが終わって満足すると、ヘルメットも軽く掃除してロッカーへ

ジャン
「お、戻った」

火星
「うん。鼻がむずむずしてる時は危険だね……ヘルメットは」

ジャン
「お前なら大丈夫じゃね?」

火星
「えー? 流石に鼻水は平気じゃないよぉ」(鼻を抑えて、苦笑いしつつ

ジャン
「いや、くしゃみするタイミングで口の部分がパカッと自動で開いてたし」

火星
(口を抑えて)「あ、あんまりそう言うのは見ないでくれると嬉しいかなぁ」

ジャン
「え、なんで?」

火星
「くしゃみする瞬間なんか、変な顔してそうで恥ずかしいよぉ」(笑いながら

ジャン
「変な顔っていうか……おもしろい?」

火星
「お、おもしろいのも恥ずかしいよぉ」(ぶんぶんと手を振って



[utako] #次からはちゃんと口に手を当てたりしよう、なんて後悔してるが見当違い
[TK-Leana] # なんかずれてるなあと思いつつ、まあ良いかという

時系列


2013年6月

解説


湿気でくせ毛が気になる火星。ヘアスプレーすると変に固まってしまったので、ヘルメットをかぶって隠すという奇行に出る。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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