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[HA06P]アネモネラウンジ『銀河鉄道999の日』← →[HA06P]エピソード『中秋の誘い』
投稿者: arca ( 狭間06エピソード集 : 2013-09-18 22:14:19 )
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[arca] #アネモネラウンジ、夕方頃。
[arca] #この時間帯は夕食を食べにくる大学生やら放課後の女子高生やら売れない小説家やらがいる
歩:(のんびりと読書中
ラウラ:(店の奥の席を定位置に、いつも珈琲とサンドイッチだけを頼んで座ってスマートフォン片手に調べ事)
歩:「何か調べ事?試験問題とか」
ラウラ:「…私事。」
歩:「何か秘密のことなのね……」(ハラハラ
歩:「北欧の美しすぎるスパイとか、んー。結構いい響きね」
ラウラ:(吹利にいるドラゴンについての情報を仲間に問い合わせたりしていたが、あまり新しい情報は得られず、やや不機嫌になった)
ラウラ:「そんなのじゃないけど…」
歩:「そうなの?ちょっとがっかりだわ。調べ事だったら気が向いたら私に聞いてみるのも良いわよ?わたし情報屋だし、知ってると思うけど」
ラウラ:「……情報屋には頼まない。でも、食材の収集家としては頼りにしてる」
歩:「情報屋には頼まないね…、ま良いけどね」(微笑み)
歩:「食材と言えばこれみて」
[arca] #(椎茸みたいなキノコを取り出す
[arca] #椎茸に似ているが、傘の部分に渦巻き状の模様がある
ラウラ:「……何?これ」
歩:「台風の日から二、三日の間にしかとれない幻のキノコ……その名も台風茸!……らしいわ」
ラウラ:「………手作り?」(疑いの眼差し
歩:「少なくとも工作はしてないわよ?この形で生えてたわ」
[arca] #どーよとテーブルに置きつつ
[arca] #匂いは松茸っぽい
ラウラ:「……」(手にとって、くんくんと匂いを嗅いでから、あーんと口を開けて食べようとする)
歩:「あっ、だめだめ!生は駄目よ」(さっと取り上げ
歩:「これから土瓶蒸しにするんだから。もー」
ラウラ:「…美味しそうな物を眼の前に置くのが悪い。」(むー、と顔を顰めつつ
歩:「生よりもおいしくなるわよ。ま、まだたくさんあるし食べられても問題なんだけどね」
ラウラ:「…生の味見もしておきたかった。…自分で採っていないものにあまり興味はない、けど…ひとつ注文する」
歩:「おっけー。ちょっと待っててね」
[arca] #すぐに土瓶蒸しが出てくる
歩:「今日のメニューにはないんだけど、ラウラちゃん疲れてそうだからサービスね」
[arca] #台風茸のステーキと炊き込みご飯のおにぎり付き
ラウラ:「…疲れてそう?」
歩:「身体って言うより、精神的にかな?なれない土地だろうしね……調べことしてるときも眉間に皺よってたよ」
[arca] #微笑みつつ
歩:「本当は故郷のものとかが良いんだろうけど、まだ好みとか知らないのよね」
ラウラ:(ただ不機嫌になってただけだったが)「…美味しい物は何でも好み。サービス、イタダキマス」
[utako] #静かに食べ始める。
[arca] #味は椎茸よりもうま味があり、香りはトリュフっぽさもあった
ラウラ:(不機嫌だった事も他所に、美味しそうにほくほくと食べてる)
歩:「おいしいみたいね、良かったわ。眉間の皺もなくなったし」(微笑み
ラウラ:(静かにぺろりと平らげて)「…どんなものかと不安だったが、良かった。」
歩:「そうでしょ、苦労したかいがあったわ」(ふふん
ラウラ:「…よくやる」
歩:「ちょっと遠出して台風のなか穫ったのよ、ドロドロになっちゃったわ」
歩:「あとこれに良く似たので渦巻きが逆のヤツがあってね、それは猛毒なの。雨風の中見分けるのは大変だったわ」
ラウラ:「…猛毒のほうは採ってこなかったのか?」
歩:「穫ってないわ。猛毒なのは右巻きで、食べられるのは左巻き。ほら、ステーキのは左巻き」
歩:「さっき見せたのも左巻き…あれ?」
[arca] #右巻きだった
ラウラ:「量が増えるなら猛毒もあって良かったのに……、?」
歩:「あ、うん。大丈夫よ、ちゃんと料理前にも確認したし」
[arca] #ちょっと冷や汗かいてる
ラウラ:(毒でも食べる悪食には味が良ければどちらでも良かった)
[arca] #毒耐性
歩:「これ、右巻きだったのよ……おかしいなー」
[arca] #さっき見せたのをまたテーブルにおく
ラウラ:(自分は平気だが、この店は大丈夫だろうかとやや不安になった)
歩:「ま、こう言うのは普通のお客にはださないから大丈夫かな…」
ラウラ:「私は何も関与していない…私は何も関与していない……、よし」(いざという時の練習
歩:「え、なに今の」
ラウラ:「……」(何気ない顔して食後の珈琲を味わってる
歩:「だんまりされちゃった…」(しょぼん)
歩:「いいわよ、デザートあげないもん」
ラウラ:「…解った。私は黙っていろとあの女性に言われた、までつけよう……、さぁ、デザートを出して」
歩:「やめて!?」
歩:「営業停止になるような事件は絶対起こさないんだから。…これはデザートね」
ラウラ:「…未遂だった事実は黙っておこう」
[utako] #デザートはむはむ
[arca] #小さなカボチャをくり抜いて作ったカボチャのプリン
歩:「未遂じゃないもん、ちゃんと確認したもん」(むくれる
歩:「でもこれどうしようかな…毒だし」
ラウラ:「…私が処理しよう」
歩:「どうするの?」
ラウラ:「…私の一族に伝わる危険物処理の方法がある。内容は秘密」
歩:「そうなの?……ちょっとまっててね」
[arca] #残りの茸を確認して
歩:「これ一本だけだったみたい、おねがいね」
[arca] #右巻きを渡す
ラウラ:(包んで鞄に仕舞い)
ラウラ:「フライか…バター醤油か…、わさびソースという手も…」(夜食ができた
歩:「え?」
ラウラ:(何気ない顔で食後の珈琲2杯目を味わう)
歩:「……ちゃんと処理してよね」(不安)
ラウラ:「…ちゃんと処理する」
歩:「うん……。さてと、次ぎの食材の情報でも探そうかなー」
[arca] #ノートパソコンを開き
ラウラ:「…私も早く見つけてしまおう」
歩:「がんばってね」(微笑み)
[arca] #故郷の母親的な微笑み
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2013年9月17日
台風の日から二、三日の間にしかとれないと言う『台風茸』のお話。
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