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投稿者: arca ( 狭間06エピソード集 : 2013-08-28 05:47:53 )
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[arca] #アネモネラウンジ
歩:(午前中の暇な時間帯にウトウト
SE:からんからん
男性客:「ちょいとごめんよ」
歩:(びくっ)「んあ、いらっしゃいませ……」
[arca] #頬杖状態から慌てて復帰して笑顔を作る
男性客:「なんだ、だれもいないのかい?暇だねぇ」
[arca] #男性客はそう言って、はははと笑った
歩:「ええ、この時間はいつもこんな感じで……」(言いかけてハッとする
[arca] #ベージュカラーのスーツで、ジャケットには袖を通さず羽織るようにしており、中にはダボシャツ、そして腹巻きを巻いていた
[arca] #そして首からお守りをぶら下げている
男性客:「別にどこ座っても構わないんだろ?」
歩:「え、ええ。お好きな所にどうぞ。今お冷やをおもちしますね」
[arca] #男性客の身姿が、歩の脳内のある特定の人物に合致した
歩:「おまたせしました」
SE:ことり
男性客:「ちょっと、メニューはこれしかないのかい?」
歩:「ええ、でも表のオススメとか。メニューにないものでも大抵のものはお作りしますよ」
男性客:「へぇ、変わった店だね。じゃアレだ、ラーメンとかもできるかい?」
歩:「はい、できます」
男性客:「よし決まりだ、ラーメン、叉焼多めで頼むよ」
歩:「かしこまりました。……」(会釈した後、しばらく男性客の顔を見る
男性客:「なんだ照れちまうね、おいらの顔に何か付いてるかい?」
歩:「あ、ごめんなさい。すぐお作りします」(慌てて調理場の方へ向かった
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歩:「お待たせしました」
男性客:「お、きたきた」(出てきたラーメンに早速コショウを振り始める
歩:「……(最近のラーメン屋さんでやったら嫌な顔されそうね。行きずらくなったなー)」
男性客:「おー……スッとしてるね、今流行のごちゃごちゃしたラーメンじゃないよこれ」
歩:「鶏ガラのスープの取り置きがあるんで、スープはそれをベースに作ったんです。味としては、昔ながらの……って感じですね」
男性客:「なるほどね、最近こう言うのに当たらなくてね。いや、感激」(ずずず
歩:「ありがとうございます、ごゆっくりどうぞ」(微笑み
[arca] #カウンターの方へ戻り、それとなく男性客を見る
歩:「……(あの格好、顔もそっくりだわ」
[arca] #見れば見るほど記憶の中のあの人に似ている男性客
男性客:「ふー……ごちそうさま」
歩:「おそまつさまでした」(微笑み
男性客:「勘定はいくらだい?」
歩:「あ、そうですね……いつもは500円なんですけど。そんなに材料浸かってないし、350円でいいですよ」
男性客:「安いね!お値段も昔ながらって感じだ」
歩:「うふふ、どうも」(男性客からお金を受け取る
男性客:「ほいじゃあね、ごっつぉさん」
歩:「ありがとうございましたー……」
SE:からんからん
歩:「どう見ても寅さんだったわね……コスプレ、よね?」
[arca] #男性客はモノノケ商店街の通りの中へと消えていった
歩:「白昼夢かな?」
[arca] #首を傾げつつ、空っぽになったラーメンの丼を下げる
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2013年8月27日
寅さん?
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