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投稿者: arca ( 狭間06エピソード集 : 2013-08-18 01:06:41 )
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[arca]#歩が食の情報を集めだしてから数日
[arca]#その影響を受けてか、情報屋界隈では食のウワサが蔓延り始めた
[arca]#以前から情報を収集していた者も少なくないが、歩が食の情報収集を宣言した事が切欠でその潮流が波及したらしい
[arca]#情報屋界隈では今、食がブームとなりつつある
歩:「思っていたより食い付きが良いわね。アプローチの方向性が変わって新鮮に見えたのかも。」
[arca]#集めた情報を元に、実際に調べるに足るものを吟味する
[arca]#自分の脚を使って調べる以上無駄足は避けたい
歩:「ん?…パイン亀?」
[arca]#歩は余りに突拍子もない字面にきょとんとした。
歩:「甲羅がパイナップルで出来てるって…ずいぶんと変なのが出てきたわ…。」
歩:「果肉は瑞々しく、普通のパイナップルよりもプルンとしていて柔らかい…んー。」
[arca]#首を傾げる歩
歩:「普段なら無視する情報だけど……、情報源の格付けは高いのよね。」
[arca]#歩は各情報源の信用度を独自に格付けしている。この情報源は今までの提供情報頻度や信憑性、確証から格付けかなりが高い
歩:「だからと言って空振りがなかった訳じゃないんだけどね。」
歩:「ま、たまには良いかな。調査決定。」(頷きつつ
[arca]#半ば勢い。お店をハクリンに任せ、調査に赴く
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[arca]#吹利県某所。沼地
[arca]#熱帯チックな植物が群生している奇妙な場所だった
歩:「ここ本当に吹利なのかな……最近の気候のせい?」
歩:「探検隊装備できて正解ね。」
[arca]#所々地面がぬかるんでいる。典型的な湿地帯になりつつ
歩:「確かにこれだけの環境なら亀の一匹やに匹はいそうね…一人で来るんじゃなかった……。」
[arca]#垂らしていた髪を結いつつ
[arca]#またしばらく奥地へと進むと、大きめの沼に突き当たった
歩:「んー…情報によると、パイン亀がいるのはこの沼のようね。」
[arca]#ざっくりと見回す
[arca]#特に変わった様子はない
歩:「確か釣りをしていたらかかったって情報だったわね。…ナマズでも釣ろうとしてたのかしら?」
[arca]#手帳を取り出し、
SE:ポワワン
[arca]#光の粒子が放たれ、歩の前に黒檀色の釣り竿が召喚された
歩:「妙手大和竿ー。」
歩:「素人でも釣りたい物が釣れる伝説の釣り竿…と言う触れ込みの、実はただの妖怪竿。」
妙手大和竿:「余計なお世話でさぁ!」
[arca]#妙手大和竿は嘆くように言い放った。
妙手大和竿「あっしは使うもんが使えばれっっきとした名竿なんですぜ!?」
歩:「はい。じゃあ亀のつり方教えて。」
[arca]#妙手大和竿の訴えを華麗に受流す。
妙手大和竿:「……亀なんてなぁ下魚にもならねぇヤツですぜ?普通は狙って釣るもんじゃござぁせん。」
妙手大和竿:「強いて言うならなんでも食い付きやすが、釣るより網かなんかで攫めぇた方が良いかと。」
歩:「ふーん……。じゃ、妙手大和竿くんは必要ないって事で。」
妙手大和竿:「あっ。」(光に粒子になって消えた
歩:「さて、つぎは。」(また手帳をか掲げる
SE:ポワワン
[arca]#頭の上に皿、緑色の身体に背中にチャックの男が召喚された
歩:「河童(?)の藤原さんー。」
藤原:「うぃ〜っす。」
歩:「じゃあ藤原さん、この沼のどこかにいるパイン亀、捕まえてきてくれる?」
藤原:「え?……きったない沼だなぁ。」
歩:「藤原さん河童でしょ、大丈夫でしょ。」
藤原:「いやそれとこれとは話が別。後で掃除大変だし。」
歩:「火つけるわよ。」
藤原:「やめてぇこれ火に弱いんだから!…仕方ないなぁ。」
SE:どぽん
[arca]#渋々沼に潜る藤原さん
歩:「…。」
[arca]#数十分経過したが、浮いて来る様子はない
歩:「大丈夫かな、藤原さん本当に河童かどうか怪しいし。」
SE:ぶくぶく
藤原:「ぶぁっはぁっ。」
[arca]#盛大に水を吐き出しながら陸に上がる藤原さん
歩:「どうだった?」
藤原:「げほげほ…あ〜ダメダメ。全然見つかんないわ。」
[arca]#のそのそと陸に上がり、身体が見えてくると、その緑色の皮膚(?)に大量の魚やら亀やらが食いついていた
歩:「きゃーっ!(なんかたくさん食いついてるー!)」
藤原:「え?なに?」
歩:「う、ううん、なんでもないわ。おつかれさま。」
藤原:「おー、歯磨けよー…。」(光の粒子になって消えた
[arca]#藤原に食いついていた魚や亀だけが残る
歩:「……この中にいるかな……。」
歩:「あっ…この亀…。」
[arca]#陸に上がった物の内から、一匹の亀を見出し
歩:(沼の水でばしゃばしゃと亀を洗う
歩:「パイナップルっぽいわ。」
[arca]#その亀は確かに甲羅がパイナップルだった
歩:「でも…食べれるのかしら?」
歩:「…剥がれそうね。」
[arca]#恐る恐る甲羅のいっぺんをはがす
[arca]#甲羅の一部が鱗のようにぺりっと比較的簡単に剥がれ、それには一口大の黄金の果肉がついていた
歩:(ぱくり)「……。」
歩:「パイナップルだわ…。」(驚愕
歩:「それも全然硬い繊維を感じない、どこをとってもちょうど良い歯触り。」
歩:「おいしいけど…まさか本当にいるなんて。」
歩:「とりあえず…怪異として記録しとこっと。」
[arca]#手帳に書き記す
歩:「まだまだ世界は広いわね…パイナップルの部分を外しても弱ってないみたいだし、沼に帰してあげるね。」
[arca]パイン亀:(元気に泳いでいく
[arca]#むしろ甲羅が軽くなって調子がいい様だ
歩:「ばいばい。…子の果肉をお土産にして、そろそろ帰ろっかな。」
[arca]#パイン亀を見送り、自分も帰路へつく
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歩:「と言う事があったのよハクリン。」
ハクリン:「腹を下しそうな話だが……、美味しかったのなら良かった。」
歩:「これはお土産兼証拠品ね。」
[arca]#ハクリンにパインを渡して、情報をまとめ始めた
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8月17日
珍獣パイン亀の情報。
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