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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『春の甲冑トレンド』




目次





エピソード『春の甲冑トレンド』


登場人物



鏡阿光

私立探偵部部長。護法善神として神格を得ており、唐代風の甲冑を持っている。

カウラアード・シルフィ・ルートスペード

阿光の恋人。基本的に洋風趣味。物作り系の魔術師でもあり、甲冑とかも作れたりする。


本文


TK-L_r105

阿光

「うーむ」

阿光

「この甲冑、そんな似合わんかなあ」

カウラ

「そう言うのは中年男性が着るから良いのよ」

阿光

「確かに、仏像の甲冑は中年太りっぽいの多いけど」



[TK-Leana] http://kataribe.jp/ha/ha06/ha06g/4993.html
[Role] (FetchTitle) [HA06G]甲冑阿光 | 創作とTRPG“語り部”総本部Blog [AR] [TK-Leana] # これから持物と背光抜いた感じの



カウラ

「当世は若い人が着ても似合うとは思うのだけれど、唐物を着こなすには渋みが要ると思うわよ」

阿光

「むう……」



[TK-Leana] # ぐぬぬ顔



カウラ

「つまり、童顔の貴方にはどちらかと言えば若武者か、ばさらの真田幸村みたいなのが似合うんじゃないかしら」

阿光

「あれ、皮鎧とも言えない最早皮ジャケットだよな」

カウラ

「偉い人は当たらなければどうと言う事は無いと言ったものよ」

阿光

「鎧要らんな、最早」

カウラ

「ライダースーツだって全身タイツみたいなものじゃない」

阿光

「あれは、あくまでスーツであって防具じゃないだろう、分類的には」

阿光

「GAROとかあの辺なら防具と言えるだろうが……」



[TK-Leana] # はっと顔を上げる



阿光

「そうか、足りなかったのはメタリックな光沢か」

カウラ

「和式でメタリック感なら当世具足よ、やっぱり。虎之助の片乳甲冑なんて似合うんじゃないかしら」



[utako] #カタチチ
[utako] #正しくは片肌脱胴具足という



阿光

「片乳!? なんだそれ」

カウラ

「正確には豊臣家臣の加藤清正が使っていた金小札色々威片肌脱胴具足(きんこざねいろいろおどしかたはだぬぎどうぐそく)と言う甲冑の事よ。助銅(あばらどう)と言った……あばらぼねが浮き出たような胴が特徴的の面白い甲冑よ」

阿光

「く、詳しいな、やけに。戦国武将の甲冑とか好きだったのか?」

カウラ

「黒騎士の鎧を一新する時に色々調べたりはしていたのよ。私は東洋より西洋の方が好きなのだけれど、武人は東洋がいいわね。特にずっしり系の信玄や本田忠勝はお気に入りかしら」

阿光

「西洋甲冑の兜って意外とあんまり格好良くないもんな」

カウラ

「個性的な物を指せばどの国も格好良いものが多いとは言い辛いのだけれど、それでも私は上から下まで西洋派よ?」

阿光

「まあ、黒騎士も西洋甲冑か」

阿光

「しかし、この甲冑は護法善神として神格を得た時に貰ったもんだから。じゃあ別のに、とはいかんのだ……」

阿光

「なんとか格好良く着こなす方法はないもんか……」



[TK-Leana] # 甲冑を格好良く着こなすトレンド



カウラ

「中学生の神格なんてエロスの神ぐらいで十分でしょ。着る事もないのに、考えても仕方ないわよ」

阿光

「まあ日常生活ではそりゃ使わんだろうけど、色々あるかもしれんだろ」

カウラ

「その鎧って、サイズ大丈夫なの? 貰ったのは小学生の頃でしょ?」

阿光

「サイズは割と変幻自在だから。どういう仕掛けになってるのかは俺も知らん」

カウラ

「それなら装甲は小型化、刺繍細工は大きめに、下半身の甲冑はそうして上半身は対照的に薄く、頭の飾りをもっと軽くすれば良いんじゃないかしら。フルアーマー・三角・逆三角で調整すれば良いのよ」

阿光

「む、どんな感じだろう」(きゅきゅっと角度を直すとサイズがしまったり広がったりして微調整する)

カウラ

「例えばそうね……、私の好みで言えば、さっきの助胴の様な言ってしまえば肉感的な鎧は好きではないから……、それを念頭において肩、首、頭、胸回りの装備はパージ。腕回りは残して、もう胴の防御なんてさらしだけにして、鉢巻巻いて、格闘家みたいなスタイルにするわね」

阿光

「原型ほぼ残ってないじゃないか」

カウラ

「言ったでしょ、あまり唐物は好みではないのよ。そして今のが下半身の装飾を目立たせる三角のスタイルなら、逆三角は上半身を目立たせるスタイルよ。……貴方の場合は仏系だから、そもそもが逆三角のスタイルと言えなくもないのだけれど」

阿光

「しかし、こう、下半身を控えめにすると風にたなびく感じの物が無くなるじゃないか。せめてマントをつけるとか」

カウラ

「アイテムの付属も変身と併用させればいけるでしょうけれど、目立たせるのにどこかを削らないといけないと言う事もないわ。唐の時代を進めば、袖口を華美なものにしたり、腰回りを派手にしたりもあるし、仏像みたいに後光の飾りを背負うのも良いんじゃないかしら」

阿光

「む、確かに仏像では後光背負ってたな」

カウラ

「一応、形は好きにできるだけの結界や護法はあるんでしょ?」

阿光

「ああ。背輪も出せるな」



[TK-Leana] # いわれた感じで調整する



カウラ

「儀式用でも無い限り理由の無い形は出来るだけ排除すべき、とも言うのを忘れないようにしなさいよ。的が大きくなると、色々大変よ」

阿光

「くっ、格好良さと実用性は両立しないという事か……」

阿光

「っていうか、お前の戦闘衣装も大概な格好が多かった気がするんだが」

カウラ

「私は魔術師でもあるのよ。大概な格好も魔術を使えるようにと色々と工夫したら特化してしまっただけよ」

阿光

「俺は分類するとものまねしだったからなあ」

カウラ

「今だってライダーとは言っても、あえてライダーの形を取っているメタモンなのだから。甲冑に頼らずとも、似た力を持つ別の何かに形を取ってしまえば良いじゃない。そっちのほうが余程格好を気にできるわよ」

阿光

「……なるほど。つまりケルトの騎士なのに全身青タイツ、みたいな超アレンジだな」

カウラ

「どうかしら。魔術的な武装として考えれば、昔からあるんじゃないかしら。森の戦士なんて裸同然だったり、狼の皮を被る者なんて、キルミンずぅ先取りじゃない」

阿光

「そう考えると出来るかもしれんな。甲冑は、象徴的なもの、とも言われたし……どうやればいいかいまいち分からんけど」



[TK-Leana] # 念じれば変化する、という類のものでもないっぽい



阿光

「そうだ、カウラ。お前魔術師ならこういうの調べて改造とか出来ないのか」

カウラ

「私は別に甲冑師ではないのだけれど……」



[utako] #火星の黒騎士鎧はカウラ製品



阿光

「つっても、黒騎士の鎧はお前が作ったんじゃないのか?」

カウラ

「あれは完全に私のオリジナルだから面倒ではあっても難しくは無いのよ。貴方の鎧は護法やら何やら着いていて、それが私の分野外だから面倒で難しいのよ」

阿光

「なるほど……仕方ない、くれた奴に相談するかな」

カウラ

「それが一番よ。資料が手に入るなら一度見せて頂戴。それなら改造もしてあげるし、伊吹の護法、結界には興味があるわ」

阿光

「ああ、じゃあ詳しく仕様を効いてくるよ」



[TK-Leana] # 聞いてくる
[utako] #カウラ改造したらサマーウォーズのラブマシーンみたいになりそう
[TK-Leana] # 鎧がひとりでに暴走w
[TK-Leana] # デザイン的な方か
[utako] #そっそ
[TK-Leana] # まあ、力源が如意宝珠なので、光背は宝珠光以外にはなりませんが、元々インド系列のアレなんであんな感じに改造するのは多分可能
[TK-Leana] # ちなみに、阿光に自力で頑張らせれば金子一馬デザインの悪魔みたいなアレに変身するようになるかもしれません
[utako] #阿光頑張れよ!
[TK-Leana] # まあ、戦闘衣装は今のところオセで間にあってるんだけどな!


時系列


2013年2月

解説


唐代風の甲冑を付ける阿光。似合ってないと言われた事を地味に気にしていたりする。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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