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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『ある日朝起きたら……』




目次





エピソード『ある日朝起きたら……』


登場人物



鏡阿光
悪魔と契約した変身少年。自称仮面ライダー。

カウラアード・シルフィ・ルートスペード
阿光の恋人。蚊帳の外は嫌らしい。


本文



阿光
「ある日朝起きたら、世界がトレーディングカードのバトルで全て決着がつくように変化していた」

カウラ
「イメージが大切な世界に迷い込んでしまったのかしら」

阿光
「視線が合うとデュエルを挑まれる系の」

カウラ
「あぁ……、主人公の頭が皆海産物の方なのね」

阿光
「時々あるけど、困るよなー」

カウラ
「あら面白そうじゃない。競う相手に事欠かないなんて素晴らしいと思うわよ」

阿光
「お前ほんと勝負事好きだよな」

カウラ
「そう言う貴方こそ、そんな夢を見るのだからTCGで誰かと対戦したいとか、そんな願望があるのではないの?」

阿光
「まあ、嫌いでは無いけど。言っとくけど夢じゃないぞ」

カウラ
「にゃんこ先生に遊ばれている内なら夢と紙一重でしょ。もしくは蜃気楼よ」

阿光
「まあな。生活に影響を及ぼさない以上夢と変わらんか」

カウラ
「時々ある事ならすでに日常生活の一部とも言えるわよ」

阿光
「嫌な日常だな……」

カウラ
「朝起きたら、世界がゾンビだらけのバイオハザードな世界になっていた、なんてよりは余程穏やかなものだと思うわよ」

阿光
「あー……」

カウラ
「最近だとキノコ人間のほうが良いのかしら」

阿光
「いや、それは分からん」

カウラ
「最近でたゲームよ。お父様の友人は2周目をやる気が起きなかったと言っていたわ……さておき、その内、サイコパスになってしまわないように気をつけなさいよ」

阿光
「……日常レベルで異界を覗いてる現状は大分危ういとは思う」

カウラ
「狂気に狂って笑い始めたら私が止めを刺してあげるから、安心しなさい」

阿光
「まあ、お前が泣くような事はしないさ」

カウラ
「そんな事になったら呆れて泣くのも忘れてしまいそうだわ」

阿光
「幻滅されるのも辛いな」

カウラ
「次の彼氏はもう少し現実を見て、将来が少しは安定してそうな人を探そうかしら……」(わざとらしく

阿光
「冗談でも想像したくないなあ、その状況」

カウラ
「そう思うなら、もう少し現状を変えるなりしなさいよ」

阿光
「そこまで差し迫っての問題でもないんじゃないか?」

カウラ
「違うなら別に構わないわよ。貴方が一人で面白そうな事してても、私にとっては関係ないもの」(ぷい

阿光
「む……いや、別にお前を巻き込みたくないとかそういう事は無いんだが」

カウラ
「解っているわよ。それぐらい。そんな気を使われる方が、私が怒るぐらい知っているでしょ」

阿光
「ああ、俺も嫌だしな」



[TK-Leana] # 黙って危ない事してると



カウラ
「それで、次はいつ?」

阿光
「俺が望んでやってる訳じゃないからなあ。にゃんこ先生の悪戯だし」



[TK-Leana] # ちらっと見る



オセ
「予告してやったら悪戯じゃなくて単なる観光じゃない」

カウラ
「何度も繰り返してるなら既に『あ、またか』て思われる悪戯じゃない。良いでしょ。にゃんこ先生。今度モンプチあげるわよ」

オセ
「僕ちんを普通の猫扱いしないでくれる? 悪魔に頼みごとをするなら相応の代償を用意なさい」

カウラ
「しょうがないわね……久しぶりに肖像画を描いてあげるわよ」



[utako] #にゃざぜるZを



オセ
「肖像画ねえ……絵に残されても特に感慨ないわん」

カウラ
「部室に飾っておいてあげるわよ。部長として」

阿光
「部長は俺なんだが」

カウラ
「じゃあ会長にしましょ」



[utako] #にゃんこ会長



オセ
「何のよ……ま、いいわん。別に手間でもないし」

カウラ
「交渉成立ね。」(楽しそう手を叩いて

阿光
「面倒事に首突っ込むの好きだなあ」

カウラ
「当然。吸血鬼ってそう生き物なのよ」

阿光
「お前個人の問題を吸血鬼の問題にしてるだけじゃ……いや、そういやローザさんもそんな感じだな」

カウラ
「持て余す体力や技術を存分に振るえる所を求めてしまうものなのよ」(艶に言って

阿光
「まあ、気持ちは分からんでもないが」

カウラ
「ま、ただの謳い文句ではあるのだけれど。私はそう言う生き物って事ね」

阿光
「それに付き合うのも楽しいから良いけど」

カウラ
「今回に限っては、無理矢理ではあっても私のほうが付添い人よ? 少々、口数が多いかもしれないのだけれど」

阿光
「む、まあそうだな。出来るだけ穏当な夢を見たいもんだ」

カウラ
「注文を出すつもりはないのだけれど、私はバイオでハザードな夢なんか見てみたいわ」(ちらっちらっ



[utako] #にゃんちら



オセ
「じゃ、最近読んだ『アーサー・ピューティーは夜の魔女』が面白かったからそんな感じで行きましょ」

カウラ
「えぇ、それで良いわよ。……読む時は前足で抑えて読んでいるのかしら」(そっちのほうがちょっと気になった

阿光
「透視するそうだ。何というか能力の無駄遣いだよな」

カウラ
「仕方ないとは思うのだけれど……ちょっと残念ね」

阿光
「何がだ?」

カウラ
「前足を使って器用に読んでいる所を想像してしまったのよ。少しは可愛げがあるのに、残念だわ」

阿光
「コイツに可愛げを求めてたらそのうち足元すくわれるぞ。これでも悪魔だ」

カウラ
「掌で踊らされてる人間が言うと説得力があるわね」

阿光
「コイツの遊びに付きやってやるくらいは契約のうちだ」

カウラ
「……フラグにしか聞こえないわ。不安ね……」(本当に大丈夫かしら、と不安そうに

阿光
「俺から見たら、お前の方が少々警戒心が足りんように思えるよ」

カウラ
「私は友人だと思っている猫を警戒するはずないでしょ」(警戒してなかった

阿光
「友人だと思ってるのも間違いなら、そいつは猫じゃない……」

カウラ
「男は狼みたいなものでしょ。……そうすると、貴方の事も警戒しないと」

阿光
「さすがに悪魔と同じ扱いはちょっと傷つくぞ」

カウラ
「あら、狼を警戒しないといけないのは女の子の義務でしょう? ちょっとは警戒するようになったと喜んで欲しい所だわ」

阿光
「恋人まで警戒しなくていいだろ」

カウラ
「恋人だからこそ注意しないといけない事だってあるわ」

阿光
「まあ、いいけど……」

カウラ
「百歩譲って友人ではないとしても、私にとってはそうね……ピートとルーツの、オジにゃんこかしら」

阿光
「だから悪魔だっての……」

カウラ
「オジにゃんなんてあずにゃんみたいで可愛いじゃない」

阿光
「呼び方の響きだけだろ」

カウラ
「そう言っても、肩に乗ってる時なんか結構可愛いわよ。貴方とにゃんこ先生セットで」

阿光
「完全に見た目に騙されてるというか、俺まで可愛い扱いにしないでくれ」

カウラ
「それは自業自得じゃない。それに貴方はまだ可愛い扱いで良いのよ」

阿光
「これでもハードボイルド目指して日々精進してるんだがなあ」

カウラ
「まだ可愛い扱いもして良いって言うだけで、日々成長してるとは思うわよ。ちゃんと格好良いところもあるから安心しなさい」

阿光
「そうか……それならいいんだが」

カウラ
「……ちょっと凹んだかしら? 」

阿光
「ちょっとな」


時系列


2013年7月

解説


ふと異世界に飛ばされて帰ってきた阿光の一言。にゃんこ先生の悪戯だったらしい。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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