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狭間06エピソード集

エピソード『エヴァDoll』




目次





エピソード『エヴァDoll』


登場人物



剣一心
ダッチワイフ職人ではない。
エヴァ・ライスティール・ホワイトハンド
色々ともっと気にすべき名大学一年の少女。
迎火凪
貧乏にもほどが……

本文



一心
「んっふっふっふ、完成や。我ながらいい出来やで」


[utako] #高級ドールがついに完成



エヴァDoll
「…………」
一心
「右手上げて」
エヴァDoll
(さっ)
一心
「左手上げて」
エヴァDoll
(さっ)
一心
「右手下げないで左手上げない」
エヴァDoll
(ささっ)
一心
「はいそこでターン!」
エヴァDoll
(くるっ)
一心
「おおッ!」


[TK-Leana] # はだエプであった



一心
「我ながら完璧な出来や」
エヴァDoll
「……楽しい?」
一心
「すっごくっ!」
エヴァ
「……良かったね」 (扉の隙間から)
一心
(びくっ)「げ、げーッ!? エヴァちゃん」
エヴァD
「はい」
一心
「いや、っそっちやのうて」
一心
「これは、その、ちゃうねん」
エヴァ
「…うん」
エヴァ
「…解ってるから」 (ゆっくり扉を閉める
一心
「ま、待ってエヴァちゃん違うから! 別にそんないやらしいことしようなんて考えてないねんって!」
エヴァ
(ちらり) 「…ダウト」
一心
「そうやんなー、説得力皆無やもんなあ」(汗


[TK-Leana] # ちなみに人形としての出来はこないだ作ってたアレより一段上だったり



エヴァ
(扉の隙間からティッシュの箱をすっと差し入れて) 「…足りない時には」
一心
「そんな気遣いええからッ!」
エヴァ
「…こっち?」 (ボトルローションを追加)
一心
「そ、そんなもんどこから用意してん!」
エヴァ
「…私の」
一心
「え、マジで? なんに使ってるん?」
エヴァ
「…………内緒」
一心
「まさか……」
エヴァ
「……お楽しみ、が終わったら…教えて…人形、観たいから」
一心
「そ、そんなことせんから! エヴァちゃーんッ!!」
エヴァ
「…何?」
一心
「……別にお楽しみしないんで、どうぞ好きなだけ見てってください」
エヴァ
「…そう」 (すすすと入ってきて、人形の前に陣取り…じーっと眺め始める
エヴァD
「…………」
エヴァ
「…よく…似てる」
エヴァD
「……そう」
一心
「(や、やばっ! 動かしたままやん)」


[TK-Leana] # わたわた



エヴァ
「…喋るの?」
一心
「え、ええ。うん、まあ、その」
エヴァ
「…これは、私…そのもの?」
一心
「いや、器はほぼ同じでも、中身は違うからな。別モノや」
エヴァ
「…………そう」 (ぺらん、とエプロン捲ってみて)
エヴァ
「………………へぇ……、ほぼ、同じ……」


[TK-Leana] # 寸分たがわず



エヴァ
(作品に触れる事は珍しいがエヴァDollのラインを指でなぞり、色々な方向から眺めて見ながら) 「…………良く、観てる」
エヴァD
「ん……」


[TK-Leana] # 指でなぞるとくすぐったそうに反応する



一心
「(こ、これはキマシタワーが)」
エヴァ
「…器、人形……人間じゃない……のに、私と同じ…あなたは誰?」 (エプロンの中に手を入れて馴染みのある感覚を確かめて
エヴァD
「ん……私は……貴方に似せられて、貴方と違うもの」
一心
「(うわー、しかしどうやって誤魔化したらええかなこれ。ええと、誤魔化せるかな。エヴァちゃん天然っぽいしいけるかな)」
エヴァ
「…中身も同じだったら…良かったのに」 (形状を触感で確かめ終わると触るのをやめて
エヴァ
(ぺろっと指を舐めながら) 「…凄い、ね…これ…生きてるみたい」 
エヴァD
「……そう? でも、私は人形、だから」
一心
「(しかし、これはすごい絵面や……)」(ごくり)
エヴァ
「…剣さん……、鼻息…荒い」
一心
「はっ、もう少しでルパンダイブするとこやった」
エヴァ
「…これ、どうするの?」
一心
「え、ええと。どうしようかなあ」
エヴァ
「…依頼?…使うの?」
一心
「(完っ全にエロいことする気満々やったのに、よもやのっけからエヴァちゃんに見つかるとは。くうう)」
一心
「いや、これはその……」
エヴァ
「…使わないなら、私が使いたい…」
一心
「そ、そうや。エヴァちゃんにあげるつもりやってん、クリスマスのプレゼントとして。い、いやあサプライズやったのに残念やなあ」
エヴァ
「…そう、……ありがと」
一心
「いや、アハハ、はぁ……」
エヴァ
「…必要なくなったら…剣さんに返すから…、使って、良いよ……、ちゃんと…使えるように…作ってるみたいだし…」
一心
(ギクッ)「は、はは。何を言ってるんかわからんわ。使うって何に?」
エヴァ
「…マスターベーション」
一心
「ストレートにktkr! 女の子がそんなん言うんじゃありません!」
エヴァ
「……1PLAYER?」
一心
「言い方を変えたらいいってもんじゃありません! そんなんしませんから!」
エヴァ
「…」 (じーっと見てる
一心
「ほ、ほんまやで」
エヴァ
「………そう。」


[arca] #訪問するか



一心
(ほっ)
一心
「でもその人形、人に見せんようにしてや。喋る人形とか人に知られたら厄介やから」
エヴァ
「…うん。ここに…置いてて……良い?」
一心
「ええよ、まあばれん様にやったら好きに使うて」

凪来訪




「ごめんくださーい」
一心
「うん、来客か」


[TK-Leana] # 玄関に



エヴァ
「…凪さんの……声」


[utako] #人形置いてずるずるとついてく




「こんにちは〜!」(びしーん


[arca] #敬礼した手がおでこにバチーン当たってる



一心
「おう、いらっしゃい」

「ここでちゃんと合ってた。あ、エヴァちゃんも居る」(おでこが赤くなっている
エヴァ
「……そう言えば……、人形……見たいって、言ってた…」
一心
「へー、わざわざ見に来たんかいな」

「うん、剣さんの人形見せてもらおうと思って。あと、折り入って頼みもありましてー」
一心
「頼み? まあ、上がりや」

「はーい!おじゃましまーす」(下駄を揃えて

「あとこれ、つまらない物ですが」


[arca] #紙袋



一心
「おお、ありがと」


[arca] #なかにはモヤシが



一心
「もやして……」(苦笑

「えへへ…」


[arca] #主にモヤシとトウフでいきている




「トウフも持って行こうかと思ったんですけど、形崩れるといけないから燃やしを沢山持ってきたよ」
エヴァ
「…もやし……、炒めても…鍋でも…」
#もやし@肩に手を置いて
「おかえり。もう君は独りじゃ無い(サムズアップ)」
一心
「まあ、あって困るもんやないな」

「そうです!モヤシは万能なんだよぉ」


[arca] #モヤシを掲げ讃える



一心
「まあ、ありがたく頂いとくわ。人形は言えん中に代替置いてあるから好きに見てって。奥の作業用工房とガレージ以外やったら勝手に出入りしてもらっていいから」

「はーい、じゃあ早速お言葉に甘えてみてきますねっ」


[arca] #家をうろつく凪



エヴァ
「…工房は……、変なの…沢山あるから…観られると…大変だね」 (ぽんぽんと肩を叩くようにお腹撫でて
一心
「人聞きの悪い事言わんとって」

一通り見て回り




「みんな良くできてますね」
一心
「まあ、この辺置いてるのは大体結構前に作ったもんやけどな」

「最新作はどこにアルんですか?」
一心
「ガレージの方に出来たばっかりのがあるけど、それ以外は大体もう手放してる」

「そっかー」
一心
「そういや、エヴァちゃんにもアレ出来上がったら見せる約束やったな」
エヴァ
「…あの…人形、出来たの?」

「どんな人形?」
一心
「おう、明日明後日には納品やけどな」
エヴァ
「…見たい」

「私も気になります!」
一心
「ほんならまあ、ガレージ行くか」
エヴァ
「…うん」

「わぁい」

ガレージ



エヴァ
(いつもより1.2倍ほど早く動いて人形の前に陣取る)

「エヴァちゃんに追い越された!?」
一心
「こういう時は素早いなあ」


[TK-Leana] # 以前見せた「手慰みに作った」プレーンな人形に印象は似てるが、完成度は段違い




「すごいねー、本物の人間みたい」
エヴァ
「…本当に」 (生きているみたい、と小声で呟いて集中し始めた。

(しゃがみ込んで観察している
エヴァ
(自分の彫刻には無い物を学ぶため、瞬きせずに人形の様に観察する)
一心
「まあ、それなりに心血注いで作ったからな」

「なんかポーズ取ってる所もみたいなー」


[TK-Leana] # ちなみに、それでも質はエヴァDの方が高かったり
[TK-Leana] # 本人が完璧だと言うだけはあるのだった
[utako] #エヴァがエヴァDをあまりじっくり観察しなかったのは自分と同じだから
[utako] #それでも後々、使うときには観察するつもりらしい



エヴァ
(集中モードがふっと、途切れて……人形に顔を近づけて、すんすんと臭いを嗅ぐ)

「ん?」


[utako] #人形って服着てる?
[TK-Leana] # きてないですね



一心
「どないした、エヴァちゃん」

「どうしたのエヴァちゃん」


[utako] #まっぱっぱ!
[TK-Leana] 毛は生えてない



エヴァ
「…………ううん」 (エヴァDに似たような感じがしたが、同じ作者なので当たり前か…と深くは考えずに集中モードに戻る

「??」(紙とペンを取り出してエヴァと一心を描き始めた
一心
「匂いまでは特につけた憶えないけどな」
エヴァ
「……顔、近づけた方が……、…解らないものが…解る感じが…する、だけ」

「近づける…」(触れる程接近して観察
エヴァ
「…前と、違う……気がする……、完成してるから…違うのは…当たり前、だけど……、不思議…」
一心
「まだ誰でもない誰かを作るように頼まれてな。プレーンな印象が似てるのはその所為やろ」

「誰でもない誰か?たしかに、不思議な感じねー、生きてるみたい」(かりかり
一心
「まあ、本職やからな」

「いいなー」
エヴァ
(そのまま3時間ほど観察してから…暫く眼を閉じ、ごしごしと擦る)
一心
「なんや、眠なってきたんか。そこまで見入ってもらえたら人形師冥利に尽きるわ」

(その間人形みたりエヴァみたり一心みたりしてた
エヴァ
「…眼が……乾いて痛く…なってた」
エヴァ
「…誰でもない誰か…は、私には作れない……けど、…参考に、なった…」

「私はあんまり、かな。作品自体はすごいんだけど」(んー、んー
一心
「まあ、好き嫌いのある作品屋とは思うわ」

「なんていうかね、やっぱ…んー」(言葉が見つからなくてやきもき
一心
「なんや言葉濁すなあ」

「んー、私もなんて言ったら良いかよくわからないの。…こう、ぐおーって勢いがさ」

「グオージャなくても良いんんだけど、しゃなり?とかでも。その点エヴァちゃんとか一心さんはみてて面白い」
一心
「そういうの排していった形やからかな」

「そうだよねー」(伝わってホッとした
エヴァ
「…ところで………これ、は……誰のを…参考?」 (まっぱっぱの人形の下半身を指差して
一心
「そこを気にするんか……」

「モデルいるの?」(下半身を凝視
一心
「ノーコメントとだけ言っとくわ」
エヴァ
「…この間……知り合いと…飲みに言ってたらしい、から……完成…前に、モデルと…比べて…調整した…可能性…」
一心
「こらこら腐った人にへんな疑惑を植え付けようとすな」

「クサッテナイヨ」

「ちなみにその人はイケメンなの?」
一心
「来年結婚するリア充や」

「それは結構複雑なシチュですね」(むっふー
エヴァ
「…剣さんの……人生の敵、リア充…」

「私もリアジューしたい」
エヴァ
「…凪さんなら……、出来ると…思う」

「そうかなーえへへ。エヴァちゃんもその気になればすぐできるんじゃない?」
一心
「エヴァちゃんがやる気になるとこ想像できひんわ」

「せっかくかわいいのにね」
エヴァ
「…肉…充…してる」 (もちぃ、と一心の腹摘んで

「んー、すでにリアジューだったのか。私ももんでいいですか?」
一心
「これが色気のある話やったらウハウハやねんけどなあ」(とほー
一心
「ええい、揉むな。エヴァちゃんもや」

「もちもちだねー」(もちもち
エヴァ
(たっぷたぷしてから…) 「……お腹、空いた…お肉」

「モヤシと一緒に食べるとおいしいよ」
一心
「最近なんか本気で身の危険を覚えるんですけどー!」
エヴァ
「…もっと…柔らかくしてから……だから、…大丈夫」

「なんかヘンゼルとグレーテルみたいだね」
エヴァ
「…森の魔女?」(自分指差して
一心
「いい加減にしなさい」

「そうそう、太らせて食べようってやつ」
エヴァ
「……太らせて (一心のお腹を見て…きゅるっと可愛らしくお腹が鳴る) ……もやし…鍋、…食べたい」
一心
「はあ、まああんまり鍋ばっかしてられるほど余裕あるわけでもないねんけどなあ」

「材料次第ではコスパいいですよ?一人鍋おいしいれす」(ちょっと噛んだ

「あ、そうだ剣サン。相談があるんですけどいいですか?」
一心
「んー?」

「エヴァちゃんにも聞いたんですけど、私好事家さんへのコネがあんまりなくて…どなたか浮世絵とかに興味のある方知りませんか?」
一心
「あー、そういうコネはボクもないなあ」

「そうですかー」(しょんぼり
一心
「基本作る側やから、ごめんな」

「いいですよ、貧乏が続くだけですから…」


[arca] #これからもよろしくねモヤシちゃん、とかつぶやいてる



エヴァ
「……日本画、好きそうな……人、とか…居ない、の?」 (くいくいと一心の袖を引いて
一心
「それこそそういうコネは美術学部の教授とかのが豊富ちゃうかな」
エヴァ
「……口利き…しに、言ってあげて…」
一心
「いや、ボク工学部やし知らんよ」

「モヤシは牛かなーそれとも豚かなー?」
一心
「むしろ美術学部のエヴァちゃんの方がコネあるんと……いや、エヴァちゃんやもんな」
エヴァ
「…このままだと、…凪さんから…もやし、生えて来ちゃう……、クリスマス前だから……良い事、した方が…良い」 (くいくい
一心
「いやいや、そんなん言われてもないコネはどうしようもないし……」
エヴァ
「…売り込み、…マネージャー……剣さんが」

「コネコネ?そうだ。鶏つくねとかも良いですよね、ちゃんこー」
エヴァ
「……ほら、もう……多分、頭の中…半分ぐらい…もやしと…お豆腐」
一心
「まあ、今日くらい鍋にしといたるわ」

「エヴァちゃんも良かったね、モヤシ鍋だよ」
エヴァ
「…うん」
一心
「もやしとくると、ラーメンも入れたいし、ちゃんこにしとくか」

「今日は私も作りましゅよー」


[arca] #腕まくり



エヴァ
「…頑張って」

「うん、がんばるよ!男の剣サンに負けてらんないもん」
一心
「ほな今日は任しますわ、頑張ってください」

「え!?」(一緒に作るもんだと思ってた

「が、がんばります」


[utako] #この妹料理大丈夫なのか
[arca] #礼香の記憶があるから暗黒物質は出てこない
[arca] #でも貧乏性なので薄味だったり全体的に白かったり
[arca] #米にも大根入ってたりする
[TK-Leana] # ダメだった
[arca] #ビンボーメシ




「できましたー」


[arca] #醤油と聞いたが白い



一心
「……なにこの……なに?」

「ちゃんこです!」
一心
「白いで」
エヴァ
「…ちゃんこ…、白くない…の?」


[arca] #味は薄味だと思って食べればちゃんとする
[utako] #ヨコヅナオオゼキが食べてるぐらいの認識




「これでも結構濃いめに作ったんですけど。まぁそれはそれで、白星がつくって感じで」
一心
「まずくはない、まずくはないんやけど……これは」

「なんですかー?じゃあもっと醤油入れます?」(ぷりぷり


[arca] #ご飯よそいつつ
[arca] #大根と大根の葉が入った飯



エヴァ
「…具入ってる…ご飯…美味しそう」

「お米が節約できて一石二鳥なんだよー」
一心
「(発想が貧乏ったらし過ぎる……!?)」

「これだけ作ってなんと材料費1000円行ってないのです!鶏は奮発してたくさん入れたけどね」

「あ、締めのラーメンは別会計」(えへへ
一心
「いや、別にそこまで節約せんでもええねんけど」

「なんか節約が染み付いちゃってるんですよね。これでも大奮発したつもりなんですけど…」


[arca] #みそ汁ではないお吸い物をすすりつつ
[arca] #鍋に汁ものはないな、たぶん酢の物



エヴァ
「…チキン…一杯、食べて…良いよ」

「ちゃんと三人分あるから安心していいよ?そのへんケチってないから」
一心
「まあええわ、出費少ないのはありがたいことやしな」

「お腹いっぱい食べれて幸せでふ」(つやつや
エヴァ
(3人で食べる夕食なんて久し振りで…、少しだけ味が解らなくなった)

「スープはあんまり飲まないでね、締めもたくさん食べたいし」
エヴァ
(黙々と箸を進める)

時系列


2012年12月

解説


エヴァそっくりの人形を作る一心。いざ事に及ぼうとしたところであっさり本物のエヴァに目撃される。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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