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[HA06P]エピソード『似たものカップル』← →[HA06P]エピソード『逆襲の家電』
投稿者: arca ( 狭間06エピソード集 : 2013-01-22 04:09:04 )
登場人物
獅子王:モノノケ商店街の住人。ライオンさん。
パッハロ・K・U:モノノケ商店街の住人。ペットショップ『フナブ・ク』の店員
arca#モノノケ商店街
獅子王:「…痛い」
arca#頭の怪我をヒーヒー言いながら水洗いし、その翌日
arca#血は出ていないもののジンジンと痛む
獅子王:「やはり何か薬を付けるか…」
arca#居間を物色し、薬箱らしきものを探す
arcaSEごそごそ
獅子王:「大体こう言うものは箪笥の上になるはず…」
arca#台所からイスを持ち出し
獅子王:「お…この十字のマーク。しっているぞ、衛生兵の印」
arca#木製の救急箱を発見
獅子王:(救急箱を引き寄せ、畳に下りる
獅子王:「よし……さて、どれを使うか」
arca#救急箱を開けると、様々な薬と一般的な医療品が入っていた
獅子王:「これは…顆粒か…飲み薬は効きそうにないな」(ポイポイと除外する
獅子王:「うむ、やはり軟膏が効きそうな気がするぞ」
arca#軟膏薬を並べて、「どれにしようかな」とつぶやき指差していく
獅子王:「…よし、これを使おう」
arca#……
arca#商店街に「ギャー」と言う悲鳴が響く
---
arca#数十分後
arcaSEガチャリ
arca#ペットショップに現れる獅子王
獅子王:「頼もう…」
パッハロ:「いらっしゃいませ。と…獅子王さんですか」
arca#目の周りが赤く、先刻まで大泣きしていたような印象
獅子王:「うむ、きてやったぞ」
パッハロ:「態度でかいですね。涙腺を枯らさせますよ」
獅子王:「涙などとうに枯れたわ」
arca#そう良いつつまたピリリと涙目になりつつある
パッハロ:「その様子だと、今日は買い物よりは昨日の傷の件ですか?」
獅子王:「いや…うむ…。どうにも痛みが引かなくて、さっき自分なりにやってみたのだが…」
arca#獅子王の頭からメンタームの香りが
パッハロ:「…頭に軟膏塗る人は始めてみました」(臭そうに鼻を摘んで
パッハロ:「酷い治療を始める前にやってあげますか…、そこの椅子に座って待っててください」
獅子王:「どうしようもなく痛いのだ…なんとかしてくれ〜」(涙をこらえつつすがりつく
arca#ぐおー
arca#どことなく化けの皮が剥がれ気味で、哀れな形相
パッハロ:「はいはい。」
utako#バリカンとデスゾー(ラガル)を持ってきた
獅子王:「くそう…ジジイめ、救急箱にあんな罠を…ん?バリカンはわかるが、そいつはなんで居るのだ」
パッハロ:「我が家の薬箱です。少し大きいですが」
デスゾー:「zzZ」
獅子王:「寝てるぞ」
パッハロ:「寝てる分には大丈夫です」(椅子に座らせて寝かせ)
パッハロ:(獅子王の後ろに回って)「被り物しますし…、大きめでも大丈夫ですよね」
獅子王:「……なんだ、お手柔らかに頼むぞ」
arca#びくびく
パッハロ:(つむじを手で軽く分けて、バリカンのスイッチを入れ)「剃るのは得意ですから…」
utako#ヴィィィン……バリバリバリリ
獅子王:「うぐ!?ぐぐぐ」(痛みが走るが堪える
arca#拳を握ってぷるぷる
パッハロ:「…あ」
獅子王:「…まだ終わらないのか?」(ぎゅー
パッハロ:「すみません、少し見た目が……ちょっと整えます」
utako#バリバリバリバリ…
獅子王:「剃るだけなのに見た目もなにもないだろ!早うしてくれ!」
arca#うわーん
arca#暴れ出す寸前
パッハロ:「あんまり騒ぐとハーケンクロイツを刻みますよ」
utako#頭に
獅子王:「安い挑発をするな!」
arca#ぐるる
パッハロ:「挑発ではなく脅迫です」(カチッ、とバリカンのスイッチを切り毛を軽く払う
utako#若干広めにスースーする
獅子王:「脅迫にもなっとらんわ。かつての戦友国の印を剃られた程度なんともおわぬ」
獅子王:「それより痛いのをはようなんとかしろ!」(ばたばた
パッハロ:「喚かないでください。ほら……」(頭を低くさせるように抑えて
utako#ぽんぽんとラガルを起こして
獅子王:「ぐぬぬ…」
デスゾー:(むにゃむにゃと起きると…)「ぎゅぅー……カッー!!カッー!!ゲェッ!!カーッ!」(妙な鳴き声(?)を放つ赤い奴
デスゾー:「ペッ!」
獅子王:「ぎゃああ!」
utako#ベチャッ、と獅子王の禿部に生暖かいモノがついた
獅子王:「こいつ痰を吐きかけおった!」(ばたばた
パッハロ:「暴れないでください!痰じゃありませんから」(ヘッドロックかけながら抑える)
utakoデスゾー:(すっきりした様子で眠そうに奥に戻っていく)
獅子王:「ぐおお!いだだ…覚えておれ!」(ばたばた
パッハロ:「乾くまでは大人しくしてください。この程度ならそれで痛みもなくなります」
獅子王:「ぐぬう…」(パッハロのぐい腕を握って少し落ち着く
arca#必死
パッハロ:(乾燥具合を見ながら、大丈夫だと判断して技を解く)「少し臭いますが、念の為半日はお風呂に入るのは控えてください」
獅子王:「わはっは…」(いつの間にか腕に噛み付くような感じですがりついていた
パッハロ:「それでも戦士ですか…」(べりべり剥がす
獅子王:「慣れ親しんだ痛みとは性質が違うのだ…」(剥がされて
パッハロ:「膝に矢を受けた時の方が痛いでしょう」
獅子王:「戦の刹那は激昂…痛みなど感じなかったが…治癒しないのが原因かも…」
パッハロ:「サムライ、コムソウ、ニンジャ等の人間も即座に治癒したわけではなかったのですから、我慢してください」
獅子王:「ぐぬぬ…分ってりゅ…」
arca#にょきにょきと既に頭髪が伸び始めている
パッハロ:「毛だけは伸びるのは早いんですね…」
獅子王:「毛は獣の鎧だからな、そこだけは特別なのかもしれぬ」
arca#頭をポリポリと掻く
獅子王:「そこの赤モップ、良くもツバを吐きかけおったな…妙薬の正体がこれとは…」
デスゾー:(げぺー、と寝てる)
パッハロ:「傷は治ったのですから感謝してあげてください。寝ている所を起きてくれたのですよ?」
獅子王:「うむ、起きたら礼を言っておいてくれ」(モリゾーをワシャワシャ撫でつつ
パッハロ:「はい。それで治療費になりますが…」
獅子王:「いくらだ」
パッハロ:「冗談ですよ。千円禿げ作った後に頭に痰…ではなく薬塗った程度ですから」
獅子王:「冗談なのか?…パッハロには昨日今日と迷惑をかけたからな。侘びと礼を合わせてなんでもしてやるぞ」
arca#痛くなくなったのでケロッとしている
パッハロ:「別に見返りは要りませんから、怪我には気をつけてください」
獅子王:「そうか?…なんか居心地が悪いな…」
パッハロ:「そんなに何かやりたいのでしたら……、そうですね」 (顎に手を添えて、首を傾け
獅子王:「借りばかりを作るのは男子として忍びない…なんかないか」(なーなー
パッハロ:「では力仕事を、と……いきたい所ですが、体力はありますか?」
獅子王:「見てくれは小さいが、そこら辺のよりは膂力があるぞ」(ギュッと力こぶ
arca#しかしこぶは出ない。触ってみると硬い
パッハロ:「あれだけ喚き散らかしていた所をみるとあまり頼みたくはありませんが…、最低限ヘルメットはつけて貰います」
獅子王:「ヘルメット?城でも建てるのか?」
パッハロ:「いえ、倉庫整理です」
utako#くいっと店の奥を指差して
獅子王:「おお、倉の掃除か。得意だ」
arca#えへん
パッハロ:「以前はブルドーザーみたいな妹とやっていたのですが…、女の子がこんな重いの、等と言いはじめまして。作業が分割できて助かります」
獅子王:「ぶるどーざー?…よくわからんが語感的に巨漢だな」
utako#奥に案内して、事務机の脇のダンボールからヘルメットを取り出して渡す
パッハロ:「巨女…いや、重女でしょうか。」
獅子王:「ずいぶんと悠々たる二つ名、なにか血が騒ぐぞ。…おお、ここにも十字のマークが…衛生兵のヘルメットか」
arca#ヘルメットを被ってポーズ
パッハロ:「ヘルメット等の緑十字は衛星より工兵に近いものですよ。安全第一……そして、そっちに積んであるのがやってもらいたい荷物です。」
utako#指差すと壁のようにダンボール。
獅子王:「この小さい店に不釣り合いな物量だな…なにが入っているのだ?」
パッハロ:「ただの荷物ですから、詮索はしないでください。」
獅子王:「そんな冷たい言い方をせんでも良かろう…どこに運べば良いのだ?」
utako#幾つかはペットフードらしいマークや注意が書いてあるが、黒いガムテープが張られた何も書いていないダンボールが一角を締めている。
パッハロ:「そちらの黒い印の着いてるものを通路奥の扉の前にどんどん積んでください」
獅子王:「うむ、わかった」(ひょいとダンボールを持ち上げる
utako#それなりに重いが持てない程ではない
arca#スクスクと運んでは戻り、運んでは戻り
獅子王:「俵を倉に収めるのを思い出す」
パッハロ:(その間にケージのチェック) 「こけて荷物に潰されるのだけは止めてくださいよ。」
獅子王:「そんなヘマはせぬ」
arca#奇数なら潰される
arca.roll 1d6
Roleroll[arca](+)ですわ☆
arca#ちゃんとできた
獅子王:「終わったぞ」
arca#よそう以上にはやい
パッハロ:「早かったですね。ヘルメットは机の所に置いておいてください」
utako#一応くずれそうにないかどうかだけ確認して
獅子王:「うむ…」(ヘルメットを奥と、喉を掻く
arca#安定する形に積まれている。多少地震が起きても倒れなさそう
パッハロ:「大丈夫そうですね」(廊下からも見えないようにカーテンを閉める)
パッハロ:「お疲れ様でした」
獅子王:「どうだ、良い働きぶりだろ」
パッハロ:「思ったよりは」
utako#潰されないか、脚立から落ちないか若干ひやひやしたが
獅子王:「ただの獅子ではないのだ」(へっへっへ
獅子王:「喉が渇いたぞ、なにかくれ」(余裕ぶっていた割りには汗をかいている
パッハロ:「いささか礼儀のない獅子だと言うのは、慣れました」(肩を竦めて、商売用の冷蔵庫の中で冷やしてたミネラルウォーターのペットボトルを渡す)
獅子王:「ありがとうパッハロ」(受け取ってぐびぐび
獅子王:(ぷはー
獅子王:「良く冷えているな。冷蔵庫とは川の水の様だ」
パッハロ:「現代の川の水なんて飲むとお腹壊しますから、避けた方が良いですよ」
獅子王:「吹利に来るまでは清水で口を潤していたのだが、そうなのか。それはそれで残念だな…」
パッハロ:「以前は公園の水道を使う事もできましたが…今では難しいですね」
獅子王:「しかし、どこからでも水が出るのはとても素晴らしいぞ」(ごきゅごきゅ
獅子王:「夜も提灯いらず。少々喧しいが」
パッハロ:「その点は同感ですね。この国は夜でもとても明るいので助かります」
獅子王:「む、昔は別の国に居たのか?」
パッハロ:「獅子王さんは少し鈍い方ですね」(涼やかに微笑んで
獅子王:「な、なんだと」(むっ
パッハロ:「人間の社会で暮らす日本の妖怪の中には異国の血が混ざったり、日本人離れした妖怪もいるとは思いますが、パッハロ.K.Uと言う名前とこの容姿は、この土地の物ではありません」
獅子王:「……おお、確かに。日本の女子にはない鮮やかな御髪色に瞳だ」
パッハロ:「ありがとうございます。」
獅子王:「うむ、これであの邪悪な目をしなければかわいいのに」
パッハロ:「それはどうも。生まれ着いての目つきですから」
獅子王:「そうなのか?普段は相でもないのだが」
arca#ふむーと手を顎に添える
arca#じーっとパッハロの瞳を見ながら
パッハロ:「ダンシがオナゴの顔を見つめていると、軽い男だと思われますよ」
獅子王:「綺麗なものをみ手なにが悪い。ふん、そう言えばパッハロは傷口を抉るような女子じゃったな。忘れておった」
arca#ぐびぐびと水を飲干す
パッハロ:「突いただけですよ。獅子王さんのは。抉りたくなるのは稀です」
獅子王:「稀にあるのか?!」(ビク
arca#びびってボフッと黒い霧が出た
パッハロ:「誰彼構わずと言うわけではありませんよ?」
獅子王:「そ、そうか…」(ほっ
パッハロ:「穴が開くほど、と言うのは……本当に稀です」(遠くを見るように涼やかに、しかし暖かく微笑んでから
獅子王:「穴…だと…ふ、ふん!怖くないぞ!」(ぷるぷる
パッハロ:「別に怖がらせるつもりはありませんよ」
獅子王:「怖くないもにゅ…」
utako#穴が開くほど好きでいたい、と言う意味では本当に稀であった
獅子王:「パッハロは怖いのか優しいのかわからぬ」
パッハロ:「どちらかではなく両方ですよ」
獅子王:「そうなのか…女子は複雑じゃ」
パッハロ:「ショタ爺の癖に何を言ってるんですか。それより、今日のお仕事は?」
獅子王:「昼飯を食べたらいく。…昨日も言っておったが、そのしょたじいとはなんだ」
パッハロ:「そうですね…年を重ねているのに少年のままの人か、少年なのに年寄り染みている人でしょうか」
獅子王:「なるほど、たしかに拙のことだな」(納得した後に赤面する
arca#ほーと納得する
パッハロ:「ちなみに後者は許しますが、前者は許しません」
獅子王:「許さんとはなんだ…悪い子としてないぞ」
パッハロ:「善悪に関係する事ではないですが……、そうですね。それを良しとしない道もあると言う事です」
utako#真ショタ道
獅子王:「…存在否定をされてしもうた」(しょぼん
獅子王:「邪魔したな…パッハロの言う通り仕事に行く」
パッハロ:「……、はい。健やかな一日を」
獅子王:「…」(そのまま出ていった
パッハロ:(会釈して見送り、仕事に戻った)
arca: #その日のライオンさんは少し乱暴だったらしい
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