狭間06エピソード集

エピソード『寸勁とか無理ですしおすし』

---

目次

• エピソード『寸勁とか無理ですしおすし』
  • 登場人物
  • 本文
  • 時系列
  • 解説

---

エピソード『寸勁とか無理ですしおすし』

登場人物

赫焔丸竜

近衛の子供の一人で、本性は巨大な赤竜。最近ひきこもりから脱却。

リディア・フォン・シュタイナー

竜の姉弟子。と、行っても大した腕前では無い。

本文

竜

「……師姉の勁が観たい」

リディア

「突然なんですか」

竜

「……姉の言う、拳の先が如何というのが俺には良く解らん。師姉を参考にしたい」

リディア

「そうですか、まあ良いでしょう……ええと、手頃な板とかないかしら」

[TK-Leana] # うろうろして、まな板を持ってくる

リディア

「まあ、分かりやすいのはこういうのかしら」

竜

「……」（じっと見てる

リディア

「じゃ、これを持って前に構えなさい」

竜

「……これで良いのか」（言われたとおりに構えて

リディア

「端を掴むのではなく、後ろから抑えるように、こう……」(板の表側に拳をあてる)

竜

（空手の板割りの持ち方から、支えて持つ様に変える）

リディア

「勁というのは、効率よく力を通す事です。通常、拳でものを思い切り殴ろうとすれば、大きく振り被って遠心力を載せようとしまいますが、これは無駄な動きです。地を踏んで、それを拳に乗せればそれで十分な……」

[TK-Leana] # と、寸勁を実演して見せようとして

SE

ぐき

[TK-Leana] # ひねった

竜

「……今のが勁か。思っていたものとは……かなり違ったが」

リディア

「あいたー」(手首を抑える)

[TK-Leana] # 技能値10+2くらいでカッコつけようとしてはいけません

竜

「……それは自傷ではないのだろうか」

リディア

「い、今のはちょっと失敗しただけです！　ほら、もっかい板を持ち直しなさい！」

[TK-Leana] # 今度は数歩下がる

竜

（持ち直すが、若干不安）

リディア

「行きますよ、動いてはいけませんよ、死にますよ」

竜

「……うむ」

リディア

(距離を計り、一歩くらいの所で落ち着く)

リディア

「アチョーっ!!」

[TK-Leana] # 掌底で勁を通す

SE

バキッ！

[TK-Leana] # ちゃんと割れました
[utako] ＃竜の頭がではないよね
[TK-Leana] ちゃんと板がです

竜

（割れた板をじっと見下ろしてる）

リディア

「今のが勁です」

竜

（板を捨てて）「……もう一度、頼めるだろうか」

[utako] ＃首を鳴らして、胸を軽く叩く
[utako] ＃打って来い、と言うように

リディア

「アホですか。肋骨肺に刺さりますよ」

竜

「……問題ない。死亡する前に俺は保管される」

リディア

「保管される。じゃないです、姉弟子に弟弟子を殺させる気ですか、全く」

竜

「……死なんから来い」（不服そう

[utako] ＃じりじりと近寄り

リディア

「それもなんか腹立たしいですね。まあ良いでしょう、仮にも竜が殴られただけで死んだとなれば、それこそお笑い草です」

リディア

「手加減はしませんよ」

竜

「……要らん」（正面の構えで顎を引く

リディア

「ホワターッ!!」

[TK-Leana] # 両手を前に突き出しながら踏みこむ

SE

ダンッ！

[TK-Leana] # まあ普通に分厚い板が割れる程度の打撃がぶつかる

竜

（メキッ）

リディア

「まともに受けましたね、大丈夫ですか？」

竜

（流石にふらりと壁に手をつき、目を閉じる）

リディア

「だからバカなことはやめるようにと言ったのに」

竜

（軽く触診してから深呼吸して）　「……だが、……解らん事ばかりだが、こうなのだと、理解した……」

リディア

「それは結構。ほら、手当てしてあげますから服を脱ぎなさい」

竜

「……それは勁以上に出来るのだろうかという心配があるのだが」

リディア

「姉弟子に失礼なことを言うものじゃないですよ。武術を習っていれば多少の怪我は日常茶飯事ですから、応急処置くらいは覚えます」

竜

（シャツを脱いで）　「……師姉も怪我をするのか」

リディア

「まあ、多少の怪我くらいならすぐに治りますが。治らない者も居ますし」

[TK-Leana] # 手際良く応急手当てをしていく
[TK-Leana] # リディアは基本スペックはそこそこなのだった
[utako] ＃師匠は脱ぐだけじゃない
[TK-Leana] # 脱ぐのはただの習性だからな

竜

「……半分は吸血鬼だったな。治癒、再生の能力は高いのか」

リディア

「ヒュドラほどではないですが、そこそこですね。吸血鬼と言っても半分だけですから」

竜

（身体が覚えている内に、手の形と腕の動かし方だけでも真似しようと動かしつつ）「……治癒系の能力は俺にはないが、技術だけでも覚えておくか」

リディア

「ええ。まずこういった外傷のないものの場合は……」（と、レクチャーしていく

竜

（ちょっと覚えた）

[utako] ＃基本、つば着けとけば治るとか良いそうな部類

時系列

2013年3月

解説

勁が見たいと言いだす竜に、答えるリディア。しかし、リディアも所詮技能値10程度の拳士なわけで……

[HA06P]エピソード『引き籠りブラザーズ』←　→[HA06P]エピソード『未熟を知れ』