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狭間06エピソード集

エピソード『公園のホワイトさん』




目次





エピソード『公園のホワイトさん』


登場人物



中ホワイト

中学校依頼失踪していたワイト。どうやら元気にやってるようだが。

御堂ロザリンデ花梨

奥様は銀髪縦ロール女子高生巫女。盛り過ぎ。

白神知佳

ローザのクラスメイトでバイト巫女の同僚。受験生。


公園のホワイトさん



[chita] 公園の植木の一本が冬だというのに元気に葉を茂らせている。その根元の土が急に盛り上がり、地中から手が突き出す。にゅっ
[chita] 肘まで突き出された手は地べたを探るように這い回り、ややあって人の頭がぼこりと現れる



あたる

「……」(土から這い出す)

あたる

(ワンピースに付いた泥を払い落とし、右腕の土を振り落し、左腕の土を振り落す)

あたる

(片足でけんけん飛んだ後、目を閉じ、外した眼鏡をワンピースの裾で拭う)

あたる

(よろよろと歩き出し、別の木の根元に膝をつく)

ローザ

「」

ローザ

(見てた)

あたる

(鳩だかカラスだかの死体を拾い上げる)

あたる

(素手で土を掘り、死体を穴の底に下ろし、土をかぶせる)

ローザ

「ホ、ホワイトさん?」

あたる

(声のしたほうに、ゆーっくりと顔を向ける)

ローザ

「え、ホワイトさんですよね?」

あたる

「私を知っているあなたは誰」



[TK-Leana] # ホワイトさん里見壊滅してからどうしてたんだろう。学校来てたの?
[chita] # 学校は行っていない
[TK-Leana] # 転校した扱い? それとも突如失踪?
[chita] # 中学校の授業についていけなくてさぼりがちだったまま、どうなったかわからない



あたる

(埋めた死体に向かって目を閉じ、合掌)「……いただきます」

ローザ

「御堂ロザリンデ花梨です、中学校の頃までクラスメイトだった……」

あたる

「中学校、嫌い」

ローザ

「と言うより勉強が嫌いでしたよね」

あたる

(うなずく。そして死体のあったところから白骨を掘り出す)

ローザ

「え、ええと……」

あたる

(ぽり、ぽり)



[TK-Leana] # リビングデッドな事は匂いで分かってたが、まさにリビングデッドらしい所を目にしてちょっと衝撃



あたる

「中学校には何かいろいろと借りがあったような気がする」

あたる

「私のことを知っている貴方のことを、私はよく覚えていない。私がよく覚えていない人は貴方のほかにもずいぶんいたような気がする。皆には元気でいてほしい」

あたる

「じゃ」

ローザ

「あ、はい」

あたる

(言って、地面を掘り始める)

ローザ

「って、地面に戻るんですか!?」

あたる

(ローザに構わず、穴から半身を出して、掘り起こした土をかき集め始める)

ローザ

「ええと、ホワイトさん。貴方今何処に住んでいるんですか?」

あたる

「住む」

あたる

(手を止めて、首をつよく傾げる)「私はどこにも住まない。私はここにいる」



[chita] # 中学校までというと、ンデ花はもう高校生かそれ以上なのかな



ローザ

「え、ホームレス?」



[TK-Leana] # 今年で高校卒業ですね
[TK-Leana] # ちなみに今年結婚の予定



あたる

(しかめた顔をローザに向ける)「専門用語、嫌い」

ローザ

「ええと、ルンペン? わかりませんか……つまり、家が無いんですか?」

あたる

「家はある。皆、そこに住んでいる。私はここで」

ローザ

「何故?」

あたる

(しかめていた顔を緩める)「……草木の育つ気配に耳をかたぶけながら、ただ、いるほうがいい」

ローザ

「……なんというか、変わってませんわねホワイトさん。保護者の方はどうしたんです?」

あたる

「この世界にある何者も、私を保護しない」(言って、眼鏡をはずす)

あたる

(両手で顔を覆う)「……」

ローザ

(思った以上に深刻そうな事態に困惑)

ローザ

「ええと、中学校の頃まで保護者だった人は?」

あたる

「中学校の教員の命令をことごとく無視していた私をかばうことをせず、家から追放しようとした。今、どうしているかは、私も知りたい」

あたる

(また眼鏡をかける)

あたる

「不条理だと思う。やはり、中学校はあるべきではない」

ローザ

「いやいやいや」

ローザ

「ツッコミどころが多過ぎて最早どこからどう言えばいいのか分かりませんわ」

あたる

「貴方は中学校の味方をするのか」

ローザ

「学校教育の必要性の有無と言う意味で言えば、どちらかと言えば中学校の味方ですわね」

あたる

「では貴方も嫌い」

ローザ

「えー、なんて短絡的な……」

あたる

「中学校さえなければ、こうして争うこともなかった」

ローザ

「なんだか頭が痛くなってきますわ……」

ローザ

「とりあえず、ホワイトさん。公園で寝泊まりするのはいけない事です」

あたる

(ローザの額に手をそーっと伸ばす)

ローザ

「なんですか?」

あたる

(ローザの額に触れて)「まだ痛むか」

ローザ

「……いえ」

あたる

「それならば良い。他に、痛むところはあるか」

ローザ

「大丈夫ですわ、ありがとうございます」

あたる

「そうか。じゃ」

ローザ

「あ、はい」

あたる

(土をかき集めて、見えなくなる)

ローザ

「……ええと」

ローザ

「と、とりあえず。元気そうで何よりでしたわ」



[TK-Leana] # おほほと笑って、その場を後にする


中学校どうしたの?



[TK-Leana] 彩花先生がいれば相談するのに
[TK-Leana] 学校に来なくなった元クラスメイトがホームレスになってたでござる
[chita] 彩花先生も忘れてるんじゃないの
[chita] まあ安心した、キャラクターを大体覚えていた。今後動かせるかはともかく



知佳

「あれ、ローザちゃんどうしたの? 何か具合悪そうだけど」



[MOTOI] #被せてみる



ローザ

「いえ、今そこにホワイトさんが……」

知佳

「ホワイト……って、あたるちゃん???」

ローザ

「埋まってまして」

知佳

「うま……?????」



[MOTOI] #頭上に「?」の嵐



ローザ

「いえ、あんまり気にしない方が良いかもしれません」

知佳

「……はぁ」



[MOTOI] #ちなみに知佳は受験帰り
[TK-Leana] # ローザは受験しないからなあ



知佳

「ローザちゃんもあたるちゃんも受験なくてちょっと羨ましい」(ぼそ



[TK-Leana] # あたるは中学から学校に来てないから受験ないとか言うレベルではない



ローザ

「ええと、わたくしはともかくホワイトさんを羨ましがるのは……」

知佳

「え、中学出て就職したんじゃなかったの?」



[MOTOI] #中卒以降会ってないからてっきり就職したものと思ってたらしい



ローザ

「中学を出たという話は聞きませんでしたが……。」

知佳

「してないの!?」

ローザ

「さあ……あの様子だとそんな感じに見えましたわ」

知佳

「私たちはもうすぐ高校卒業なのにね……もう3年……だよね」

ローザ

「中学中退になるんですかね、こういう場合……」

知佳

「義務教育って中退できるのかな……よく知らないけど」

ローザ

「わたくしもあまり詳しくは……」

知佳

「……あ」

知佳

「早く帰って仕上げの勉強しないと、明日も試験なんだっ」

知佳

「それじゃ!」

ローザ

「応援してますわ」



[TK-Leana] # 手を振って見送る


時系列


2013年2月

解説


数年ぶりに元クラスメイトのホワイトさんを目撃するローザ。その衝撃的現状に唖然。

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月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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