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狭間06エピソード集
私立探偵部の日常

エピソード『バレンタイン連合』




目次





エピソード『バレンタイン連合』


登場人物



カウラアード・シルフィ・ルートスペード

自分の女子力には相当自身がありそうな私立探偵部の先輩。

佐藤火星

女の子初心者。チョコ作る側に回るのも初めて。

坪井実美

意中の相手はいないけど普通の女の子。友チョコとか毎年作るし……


本文



[utako] #ウル中、私立探偵部



SE

シャリン―――



[utako] #刃と刃が触れ、払われ、グラスの縁を指でなぞったような音が低く響く。
[utako] #カウラと火星のナイフの扱いの練習だが、削り合いではなく間合いに入ってきたナイフを的確に払うだけの訓練。



カウラ

(急所を狙うコースで振り、突きを出すが速度はない)「部の1年生はあまり興味はないかもしれないのだけれど……」

火星

(攻防をバランス良く取れる様に意識してはいるが防御特化なためか、切り替えが遅い)「はい?」

カウラ

「バレンタインデー、貴女はどうするの?」

火星

「毎年、母さんがくれるだけです……」

実美

(興味深そうに見てる)

カウラ

「そうじゃなくて、今年は上げる側に回るのかしら? という事よ」

火星

「……僕が? ……いやぁ、それは……」

カウラ

「(あら……、抵抗があるのかしら)」

火星

「……来月は、買いたい道具もあるし……お小遣いが」

カウラ

(手を止めて)「……」

火星

「あれ? ……先輩?」

実美

「訓練、終わりなのです?」

カウラ

「ちょっと考え事よ。……えぇっと、実美はバレンタインデーはどうするのかしら? 友チョコや義理チョコでも用意したり、は……?」

実美

「小学生のころはクラスのみんなといっしょに、みんなであげていたのです」

実美

「中学でも、同じようにする予定なのです」

カウラ

「少し安心したわ……、お小遣い足りないからチョコあげないって、女子力底辺にも程があるわよ」

火星

「底辺!?」

実美

「マーズさんも、バレンタイン連合に加盟すればいいのです」



[MOTOI] #勝手に連合化



火星

「れ、連合……?」



[MOTOI] #要するに皆でお小遣い出し合うだけ



カウラ

「そうしなさい。友チョコもないのはクラス内ヒエラルキー下げるだけよ」

火星

「あ、あげたい人はあげて……て言うわけじゃ、ないんですか?」

カウラ

「普通はそうなのだけれど、礼には礼よ。贈り物を貰ったら返す分は用意しておきなさい」

実美

「社交辞令なのです」



[MOTOI] #そう?



カウラ

「それが難しいなら、皆で作る共通財産に参加して返済分を帳消しにするのよ」

火星

「……なるほど、皆で作ったから……誰にも返さなくて、良い……」

カウラ

「……自分で作るかどうか以前に、好きな人に渡すチョコも無い時点で、とてつもない差が生まれるのだけれど。貴女達には……居そうにないわね。そういう相手」

実美

「ルートスペードさんは、鏡さんにあげるのです?」<ド直球

カウラ

「それはまぁ……そうなるわね」

火星

「お付き合いだよ……、中学生だよ……」(顔赤くして、凄いなぁ、と

カウラ

「……わ、私の事は良いのよ。貴女達はどうなの?」

実美

「私はまだ好きな人はいないのです。マーズさんも女の子になって1年も経ってないから難しいと思うのです」

火星

「お小遣いに問題なくて……、もしもあげるなら……って言う、人なら……」 (ナイフを置いて、指を合わせつつ

実美

「いるのです!?」



[MOTOI] #ちょっと驚いた



火星

「好きな人ってわけじゃないよ!? 好きな人ってわけじゃない、けど……良い機会だし、みたいな……具合で!」(真っ赤になって手を振りながら

実美

「驚いたのです……」

カウラ

「……」(ポン、と実美の肩に手を置く

実美

「?」

カウラ

「……このままだと20歳か30歳過ぎる頃までバレンタインデーはチョコを作って食べるだけのイベントになるわよ」

実美

「……マーズさんみたいにドキドキするイベントにしたいのです」

火星

「……み、皆で作って楽しいイベントになったら……良いね」(あはは……と誤魔化す様に笑って



[MOTOI] #ていうかPLが驚いてる(ブランクがあってまーたんがそこまで行ってるのしらんかった
[TK-Leana] # ブランクないけどちょっと誰か見当つかないね
[utako] #実は好きな人が、みたいなフラグっぽいけど、もしあげるなら、て話なのだよ!



カウラ

「何にせよ、楽しみなさいよ。中学1年生のバレンタインデーは一度しかないんだから」

実美

「ひとまず今年はみんなで楽しく、なのです」


時系列


2013年2月

解説


何も言われなければ298円のチョコキットで済ませるつもりだったのに、後輩に対して言いたい放題のカウラ。女子力とは……

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