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狭間06エピソード集

エピソード『新春CQBトレーニング2』




目次





エピソード『新春CQBトレーニング2』


登場人物



秋葉山小鉄

タクトレ同好会会長

佐藤火星

探偵部3年、3代目黒の戦士

佐和山伊織

元射撃部部長


またまた集合



[utako] #新春トレーニングから2日後、元射撃部部室



小鉄

(呼び出されて道具一式入ったリュックを背負って部室に入る)

小鉄

「おはようございまッス」

火星

(上はをワークアウトブラ、下はジャージを着て重さ10kgのバーベルシャフトを使ってハードなウォームアップ中)

小鉄

「……」(ガチーン、と固まる)

火星

(体の筋を目一杯引き絞ってから、一気に脱力し……)「あ、おはよぉー」

小鉄

「……ウッス。……どうしたンスか」

火星

「探偵部の先輩に暇で運動不足ならどおかしらって誘われて……今日はよろしくね」(えへへ、と手を振る

小鉄

「そ、スか……」

伊織

(軽く走って調度戻って来た)「あ、小鉄」

小鉄

「先輩……、俺聞いてないンスけど」

伊織

「言ってないし、まー小鉄にも相手してもらうけど、基本私の相手で呼んだモンだからアンタが硬くなる事ないよ」

小鉄

「……オッス」



[utako] #隅っこで荷物を広げてこそこそと着替え始める



伊織

「佐藤、アンタこう言うの使った事ある?」(弾を入れてないハンドガンを渡し

火星

(物珍しそうに触って見つつ)「ないです。……結構軽いんですね」

伊織

「玩具だからね。使い方は……」(マガジンを入れて、スライドを引き、軽く撃って見せる)

伊織

「こう、簡単っしょ?」

火星

(おおお、と目をキラキラさせながらハンドガンを受け取り、構えて撃ってみる)

火星

「ひゃぁ……、すごい、弾がちゃんと出てるよぉ……これ、当たったら痛いんですか?」

伊織

「まー、それなりに痛いかな。感じ方は人それぞれだケド」

火星

(ひゃーと恐々とターゲットに向かって1マガジン撃って遊ぶ)

小鉄

(着替えてストレッチを終え)「伊織先輩、準備できました。」

伊織

「オーケィ。佐藤、ルール確認に小鉄とちょっと遊んできな。その後で私と」

火星

「あ、はい……でも、僕こういうの初めてなんですけど、お役に立てますか……?」

伊織

「正直、やってみないと解らないって。まー、遊びのつもりでやっといでー」(トレーニングナイフを渡し、腰にマガジンポーチをつけたベルトを巻いてやる

火星

「はーい」

小鉄

(静かに一人精神集中しつつ、スタート地点で待機する)

小鉄

「(ここならある程度俺に分がある。撃ってるとこみた限りだと全然下手糞っぽいし……最悪、撹乱して疲れた所でゆっくり仕留める事も、できる……気がする)」

火星

(反対側のスタート地点に移動して、両手で恐々とハンドガンを構える)「……当たったらどれくらい痛いのかなぁ……、怖いなぁ……」



[utako] #それぞれスタート地点で待機して数分するとカウントダウンが始まった。



アナウンス

『ゴーグルチェック、マガジンチェック、セーフティチェック、カウントダウン3...2...1...スタート』

火星

「(消えたりしても良いのかな……、ずるくないかなぁ……)」(と考えつつ、スタートから擬態を発動し、姿を風景に溶け込ませながら移動する

小鉄

「(向こうは素人っつっても……妖怪クリームパン購入妨害女。ローチ君、頼むぜ)」



[utako] #ゴキブリの使い魔に先行偵察させて進む。



小鉄

(すぐにローチ君に反応があり、移動しているポイントに半身乗り出して銃を構えた)



[utako] #しかしそこには何も居らず、わずかに迷ってから牽制を込めて数発打ち込むと、確かに何かが高速で避けた。



小鉄

「……おいおいおい、アリかよ。つーか、そんな事もできンのかよ……」(身を引いてすぐにその場を離れる。

火星

「(あ、危なかった……今の何でバレたんだろ……、見えてるのかな。もしかして)」(小鉄が居た場所を覗き込んで見てから、五感を強化させる)

火星

(トーナメント部で周りを把握するために自然と使っている五感強化をスムーズに発動させ、すぐに小鉄を追跡する)

火星

「(逃げるのは……ちょっと下手なのかな)」

火星

(小走りで角から飛び出し、見つけるや否や両手で構えた銃を発砲)

小鉄

(火星が撃つ寸前に火星の側面へステップして射線を外れ、トレーニングナイフを振り被る)

火星

(少し驚きながら小鉄には幻を見せながら避け、空になったマガジンを交換するために擬態しながら退く)

小鉄

「……あた、て……ない……よな。俺」(審判の伊織からヒットの宣言もないため、そのまま続行する)

小鉄

「(撃つのが下手糞で助かった……)」

火星

「(……びっくりした。全然当たらないや)」

小鉄

「(リロード終わる前にもう一回、仕掛けて……キメてやる!)」

火星

「(あ、早く交換しないと……ここのボタン押して、マガジン抜いて、ポーチから予備をだして……)」



[utako] #再びローチ君で追跡し、マガジンの交換にもたついている間に距離を詰め



小鉄

(ナイフを順手に構え、わずかに身を低くして最短の距離で刺突)

火星

(リロードを途中で辞め、小鉄のナイフを片手で受け、折る様に捻った)



[utako] #ゴム製のナイフが捩れ、剃れる。



小鉄

(トレーニングナイフが手の中で捩れる現象に驚き、声を殺しながら躓きながら転がるようにして逃げた)

火星

「……あ、そっか。これゴムなんだっけ……弾けたと思ったんだけどなぁ」



[utako] #奇妙な手応えに困った様な顔をしつつ、リロードを終えて逆に小鉄の追跡にかかる。



小鉄

「(ゴムだっけって、ゴムだからってあんな風には捩れねーよ!!)」

火星

(はじめは緊張していたが、フィールドにも戦い方にも慣れてきた)



[utako] #小鉄の技量では火星の追跡を振り切る事はできず、小鉄がまだ負けていないのは火星が銃を使う事に拘っている意外になかった。



火星

(すぐに見つけて、銃を構えてまた撃ちきる。さっきよりは狙えるようになったが、それでも当たらない)

火星

「……難しいなぁ」



[utako] #動いて構えて撃つ、動いて構えて殴る、そこにあまり違いはないと思っていたが、如何せん初めての道具にはまだ戸惑っている



火星

(リロードをするためにまた離脱するが、予備のマガジンは一つだけしか持って来て居らず。使える武器はナイフだけとなった)

小鉄

「……クッソ。」(発砲数から弾切れは予感できたが、むしろそれが不味い事に気づく)



[utako] #わずかな焦りで使い魔の操作が遅れ、火星の追跡に失敗。
[utako] #幻覚と擬態で場所が解らずに、虚空にナイフを振るうが当たるはずもなく。
[utako] #逃げようとした所でルートの確認を間違え、袋小路に入った。



小鉄

「ヤバイ……、逃げねーと……クッソ。愛染に勝ったからって調子に……」



[utako] #袋小路から引き返そうとして、振り向いた所で大きな壁に当たる。



小鉄

「乗って……た……」



[utako] #顔を上げて、壁の正体を見た瞬間に本能的に鳥居原製矯正スーツ『ガンランナー』変身。
[utako] #すり抜けるように高速でステップするが、ガシッと後ろ首を掴まれ、持ち上げられた。



火星

(大きなウサギを捕まえた様に持ち上げながら、軽くトレーニングナイフで背中をなぞり)「やった!」



[utako] #えへへ、と笑って素直に勝利を喜んだ。



小鉄

(もうどうにでもしてくれ、な姿勢でブラーンと持ち上げられて脱力)

アナウンス

『Bチーム、勝利……ザザッ……』

伊織

『ウォーミングアップ終わった? 弾補充したらまたスタート地点戻ってー』

火星

「はーい!」(やった、やった、と獲物を掲げてセーフティに戻る

小鉄

「負けた……、完膚なきまでに……負けた……」(汗だくになって転がり、へにょりとリーゼントも萎れる。

火星

「面白かったよ?」

小鉄

「……ウッス……」

火星

「こういう、銃を使うのは慣れないからちょっと焦っちゃった」

小鉄

「(素人に負けた……)」



[utako] #ぐさぐさと何か刺さった気がした。



火星

「……大丈夫?」

小鉄

「……ゥッッ」

火星

「……」(まずかったのかな、と小鉄の様子を見ながら汗汗と周りを見て……)

小鉄

「……俺、どうやったら……佐藤先輩に、勝てますかね……」

火星

「ぼ、僕に? ……う、うーん……運動、する、とか……?」

小鉄

「……結構やってます」

火星

(汗汗と指を合わせつつ、どこかフォビアが拗ねている時に姿を重ねてしまい、悪いとは思いながら微笑むのを我慢する)

火星

「……ど、どうしても何かに勝ちたいって言うなら……何か一つに打ち込まないと、ダメ……かも? だよ……?」

小鉄

「……どう言う事ッスか……」

火星

「う、うーんと……、……運動で勝ちたいなら、運動だけ、射撃で勝ちたいなら射撃だけ……って、まとめて上げられる方法もあるけど……それは小鉄君には向いてないだろうし」

小鉄

「……向いてない、ッスか……」

火星

「……うん、小鉄君、ちょっと異能使えるだけの普通の男の子だから」

小鉄

(ひゅぉぉ……と隙間風と共にリーゼントが枯れた)

火星

(良い意味で普通の事って良い事だよ、と伝えようとしたが枯れた小鉄の本体に気づいて、あたふたと手を振る)

伊織

「佐藤、早く準備しておいで」(待ちくたびれたのか、セーフティゾーンに顔を出してイライラした様子で呼ぶ

火星

「ハ、ハイ……あの、佐和山先輩……」

伊織

「ナニ?」

火星

「……ゴメンナサイ、です……」

伊織

「?」

小鉄

(枯れる)


時系列


新春CQBトレーニングの2日後

解説


伊織がトレーニング相手に呼んだ佐藤火星のウォーミングアップパートナーに呼ばれた小鉄。

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