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狭間06エピソード集

エピソード『近衛と火星』


目次


エピソード『近衛と火星』

登場人物

佐藤火星
最近夢見がおかしい私立探偵部員。
リュドミラ・新間
探偵部の友人。
無戸室近衛
WhiteLineの中をうろうろする兄ちゃん。
ラガルティッハ・K・U
WhiteLineのボスクラスとして君臨する。

ウル中、探偵部部室

火星
(短剣闘技練習後に汗を拭いて、ついでにカウラに淹れて貰った紅茶を飲んでたらうとうとしてきた)
火星
「(夜更かしし過ぎかなぁ…、授業中には眠くならないのに…)」

[utako] #座ったまま、そのままうつらうつらと眠りに落ちる。
[utako] #白い地平線の続く世界

近衛
(風邪の治りが妙に遅く、顔にはマスク。黒い羽織を被って日除け代わりにして、建てた白い石の柱の上で遠くを眺める)
近衛
「誰かに恨まれたかねぇ…」

[utako] #顎を擦って考えていると、パリッ、と空から黒い雷が落ちるのが見えた。

近衛
「……ん」

[utako] #また黒い人型でも現れたのかと咳き込みながら柱を下りて、雷の落ちた方へと走る。
[utako] #寄ると確かに人型が見えたが…、いつもと違った。

近衛
「……人か?」
火星
(伸びをしてたら後ろから声をかけられ、びっくりして振り返る) 「……へ?」

近衛と火星

近衛
「へぇ、学生さんかい。今の時間だと…もう放課後か」
火星
「はい、部活の途中で…途中で、何してたんだっけ」
近衛
「部活中にこんな所来て、怒られても知らねぇぞ」
火星
「た、多分…大丈夫だと思います」

[arca] #きっととなりには石喰ってる少女がいる
[utako] #6畳程の板の間、壁は白く飾り気もないが、とりあえず持ってきていたメッツコーラを出しながら軽く話に鼻を咲かせる。
[utako] #ちなみに白い地平線の続く世界。
[arca] #寝てる火星のとなり

近衛
「それで、嬢ちゃんどうやって入ってきた?」

[utako] #なるぽ

火星
「どう、やって……来たんだろ。気づいたら…、たまにこんな夢を見てる気がします」
近衛
「気づいたら、か……帰りてぇ、とか何かしてぇ、とかあるかい?」
火星
「見る物もあまり無さそうだし…、あ、でも珍しい石とかあったら友達が喜ぶから、探してみようかなぁって」
近衛
「珍しい石か。下に潜って見た時には、何度か変な石は見つけたが……歩き回るだけじゃ、手に入らねぇな」
火星
「そうなんですか…、そしたらやる事が…なくなっちゃうなぁ」
近衛
「……、部活の途中だ戻れば良いさな。ここでおっちゃんとコーラ飲んでるだけじゃ面白くもねぇだろ」
火星
「おっちゃん、って…高校生ぐらいですよね?」
近衛
「……若く見られるかねぇ」
火星
(あれ、違ったかなと瞬きしてコーラごきゅごきゅ)
近衛
「とりあえず、だ……夜になる前には帰ったほうが良いな。親にも怒られるだろうしな」
火星
「はい。でも、もう10分ぐらいしたら部活に戻ります」
近衛
「そいつは、良かった」

[utako] #にかりと笑い
[utako] #にへっと笑い返す

レイダース

[utako] #二人が談笑する小屋から少し離れた場所

レイダース1
『あー、今日の休憩あそこにしようぜ。』
レイダース2
『賛成、見張り1人で』
レイダース3
『体力やべぇよ、食い物ないかな』

[utako] #黒い人型が3体、武器を片手に歩いてくる。
[utako] #それぞれが数日を生き抜いた手勢で、誰が居るとも知らずに小屋に向かっていた。
[utako] #と、途中で1人がわずかな地面の揺れに気づく。

レイダース2
『小警戒、……何か揺れなかったか今』
レイダース1
『地面の下か。蟹なら逃げ、土竜なら晩飯で』
レイダース3
『了解』

[utako] #散開して、武器を構える。
[utako] #地面がまた僅かに揺れると、レイダース3の足元から何かが飛び出した。

レイダース3
『俺、かよ!?』

[utako] #咄嗟に避けるが、飛びのいた先でバランスを崩して倒れた。

レイダース3
『バランサーが…?やべ…何だこりゃ』

[utako] #片足の膝から下にはボロボロに裂かれた足がぶら下がる。

レイダース2
『今、表示にボスマーク出てなかったか……?』
レイダース1
『こんな所でそんな緊急イベント起こるか!蟹よりやばそうな相手だ、小屋まで急ぐぞ!』

[utako] #レイダース3を置いて2人が走りだす。

レイダース3
『待て、おい!助けろよ!』
レイダース2
『そんなコマンド、知るか!』

[utako] #逃げる二人を追うように、地面が隆起し砂埃を上げる。

ラガル
『そこは、今立ち入り禁止だし。侵略者』

[utako] #地面から飛び出して現れる、アンキロサウルスの様な蜥蜴。
[utako] #巨体に似合わず動きが早く、レイダース1に追いつき、足元を通り過ぎる。
[utako] #火花が散り、レイダース3と同様に足が削れて倒れた。

レイダース1
『接触するだけでダメージでかい!気をつけろ!』
レイダース2
『近接武器しか持ってねぇよ!来んな!』
ラガル
『足りないよ!進化も、知識も、根性も!』

[utako] #そのままレイダース2を仕留めに掛かろうとするが、レイダース1が倒れ際に振るった槍が後ろ側から浅く背中に刺さる。

レイダース1
『……!? ウィークポイントは―――』
ラガル
(追走を中断し、その場で回転して尻尾の先でレイダース1の頭部を削り飛ばした)

[utako] #残った胴体は少し痙攣してから、黒い塵になって霧散していく。

ラガル
『……運はあったか』 (ぎゅぅ、と小さく鳴いて、追走に戻ろうとする
レイダース2
『くっそ、言い切ってやられろよ!―――ぅお!?』

[utako] #がらりと足場が崩れ、そのままレイダース2は落ちていく。

ラガル
『そっちは運もなかったな。(身体を捩って槍を抜いて) ……お前はどうかな』
ラガル
『運だけじゃ、夜は越えられないし。アーク1が掃除してくれるかな…他の掃除行こ』

[utako] #レイダース3の方に振り向いて呟くと、ガリガリと地面に潜って行ってしまう。

レイダース3
『……ボスクラスがあれか、怖ぇ…』

[utako] #一方、小屋では

近衛
「いっせぇの、……3」
火星
「ひぁ!……また負けたぁ」

[utako] #中学生相手に本気を出す男がゲームで中学生を半泣きにさせていた。
[utako] #夜が訪れる前に、二人の姿と、黒い人型の姿は無くなっていた。

目覚め

火星
「い…せぇの………、ハッ!」 (起きた
リュドミラ
(びくっ
火星
「あれ……、夢?」
リュドミラ
「……また夢を見ていたのですか?」(びっくりしてまた石の山を崩した
火星
「あ、あはは……また寝ちゃってたみたい、」
リュドミラ
「うなされているようではなかったので何もしませんでしたが、やるべきでした」(一つ積んでは母のため
火星
「悪夢とかじゃなかったよ……、面白いような、悔しいような…、そんな感じが残ってるけど」
リュドミラ
「面白かったのですか?それは良かったです」(にこり

[arca] #一つ積んではポリポリ、二つ積んではポリポリ

火星
「でも何か、釈然としない様な……んー…」

[utako] #腕を組んで考えるが、よく思い出せない

リュドミラ
「夢とはそう言うものだと聞きます(ぽりぽり」
リュドミラ
「そう言えば、寝ている間親指がぴょこぴょこしていましたよ」
火星
「親指がぴょこぴょこ……、指圧…?」
リュドミラ
「指圧。それはわかりません」(徐に火星にマッサージし始める
火星
「うわっひゃ!?」 (また考え込み始めていたので、びっくりして軽く跳ねた
リュドミラ
「以前よりは凝っていませんね」(一緒にポイントは寝つつマッサージを続ける

[arca] #ポインと跳ねつつ

火星
「さ、最近は母さんに電気マッサージ機借りて、お風呂上りとか自分でやってるから…」
リュドミラ
「主婦のようですね」(低周波も追加
火星
「ふ、普通のマッサージで!何か、びくびくする!」
リュドミラ
「マータンは凝りやすいのでこれくらいがちょうど良いと思うのですが、わかりました」(低周波OFF
火星
「ん、んん………それぐらいが落ち着いてて良いかなぁ。低周波は……筋肉がびくんびくんするから、ちょっと苦手」
リュドミラ
「やっている方としてはその手応えが面白いと言う個人的意見があります」(もみもみ
火星
「聞かなかった事にします…」 (うあー、と気持ち良さそうにしつつ
リュドミラ
「マータンは夢の中で誰をマッサージしていたのでしょうか」
火星
「んー……、罰ゲーム的な感じに何かさせられたような…」
リュドミラ
「罰ゲーム……酷い罰ゲームではありませんか?」
火星
「ううん、そんなに酷くなかったと……思う?」
リュドミラ
「それならいいのですが。酷いものでしたらメイトが持てる全ての能力をもってして小1時間説教しにいく所です」
火星
「あはは、あ。でも、一回だけ僕が買って……マッサージしてもらったような、なかったような…」
リュドミラ
「一回しか勝っていないのですか?そのマッサージは気持ちよかったですか?」(それを聞いて地味にマッサージの気合いを高めた
火星
「あー……うん。まぁ…気持ち良かった、かなぁ」(ほっぺたを掻きつつ赤く
リュドミラ
「なぜ赤くなるのですか?」(ぐぬぬ
火星
「夢だから!夢の話だから!」
リュドミラ
「エッチな夢なのですか?」
火星
「違うよぉ!」 (ぱたぱたと手を振って
リュドミラ
「ちがうのですか。反応からしてこれまでの傾向と照らし合わせるとその可能性が高いと思ったのですが…」
火星
(赤くなりつつ) 「あ!今日は、えっと、ミミズの土をちょっと交換しないと!かな!」
リュドミラ
「……何だか釈然としません」(ちょっとむくれた
リュドミラ
「やはりメイトもみてみたいです」
火星
「…………、こ、今度、放課後に一緒にお昼寝したら…、同じ夢を見れるかも?」
リュドミラ
「一緒に寝れば見れるものなのでしょうか?」
火星
「……解んない」
リュドミラ
「いちおう脳波リンクも試してみましょう。メイトは基本的に睡眠を行なわないので疑似睡眠マップを行ないます」
火星
「……変な夢見てたら、起こしてね」
リュドミラ
「わかりました」(頷いてむふーと言う顔でマッサージを続ける
火星
「(なるべく居眠りしないようにしよう…)」
リュドミラ
「一緒に寝るという発想はありませんでした」

[arca] #楽しみそうにしている

火星
「体育マット借りてきて…仮眠スペースみたいなの作ってみようか」
リュドミラ
「マータンの様に毎枕を持ってこなければなりませんね」

[arca] #マイ枕
[utako] #(´・ω・`)こんな枕
[arca] #しょぼーんまくら
[arca] #(`・ω・´)枕

リュドミラ
「マットは寝転がるには少々不衛生なのでカバーも持ってきましょう」
火星
「寝袋を広げたら、マットもいらなくなるかなぁ…」
リュドミラ
「寝袋?」
火星
「登山とかで使う、寝具…で良いのかな。分解すると結構大きいからシート代わりにも使えて暖かいよ」
リュドミラ
「分解してしまうのですか?」(大丈夫なのかとちょっと不安そうな顔
火星
「寝袋とシートと使い分けられるの持ってるから、大丈夫だよ」
リュドミラ
「ならば安心です」(頷く

時系列

2012年11月

解説

たびたび夢の中でWhiteLineに迷い込む火星。一体なぜなのか……
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utako
とにかく、元気いっぱい!ぶらりんぱわーではぴはぴ! 常識的な子は少ないけど、それでもあまり修正しないところがはぴはぴ!Paとジト目担はこちらです
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