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狭間06エピソード集

エピソード『シスターのお仕事』




目次





エピソード『シスターのお仕事』


登場人物



紫荊花

カソリックのシスター女子高生。

クロト・ヴァ・シュツーツェ

教会の異端者狩り。

蘇我井るか

荊花の親友。北高の受験生。


ルチア・オクトーバー

三白眼の図書館司書。荊花の友人。

本文



[arca] #とある教会の一室



小太りの神父

「良く来ましたね、シスター荊花」

荊花

「はい……ご機嫌麗しゅう、ブラザー……」



[arca] #笑顔で目の前の少女をもてなす神父
[arca] #荊花はその厚意に遠慮がちに応え、微笑む



小太りの神父

「そうですね……二年ぶり程でしょうか。……おや、少しふくよかになられましたね」

荊花

「え……そ、そんな事は……」

小太りの神父

「ははは、女性らしくなった。と言う意味ですよ」

荊花

「……(気にしてるのに……あいかわらずこの神父様はデリカシーがない……」



[arca] #赤面も心のなかに押し込めつつ愛想笑い



小太りの神父

「……さて、今日ここに呼んだ理由ですが……」

荊花

「あ、はい……」

小太りの神父

「他でもない、教会からの正式な”行為”をあなたに遂行していただきたいのです」

荊花

「……え?」(眼を見開く

小太りの神父

「あなたも受験戦争を終えて時間が出来たでしょう。そこで……」

荊花

「待ってください……。あの、私は既に神に仕えられるような力は……」



[arca] #神父の言葉を遮り



小太りの神父

「……わかっています。あなたに与えられていた加護は消え去り、僧兵としては使い物にならない」

荊花

「……」

小太りの神父

「しかし、全ての力が失われた訳ではない」

荊花

「どういう、ことですか?」

小太りの神父

「確かに加護を必要とする法術を第一線で扱うことはもう出来ない。……しかし、貴女のにはまだ、法術を扱いきるための訓練、体術、精神力……」

小太りの神父

「そう、身体と言う資本がある」

荊花

「よく、わかりません……」



[arca] #眉を僅かに潜め



小太りの神父

「……先日、仏教系のとある組織から通達がありました。吹利に複数の破戒僧が潜伏していると」

小太りの神父

「貴女には、それに対する対処をしていただきたい」

荊花

「ま、待ってください……なぜ私が?それに、仏教徒のことは仏教徒が処理するべきはず……なぜカソリック教会が……」

小太りの神父

「……」



[arca] #神父はえみを崩さず、眼を瞑り沈黙する



荊花

「……汝、主の思し召しをとうことなかれ」

小太りの神父

「その通り。我々の様なな者は特に、その訓を全うしなければならない」

小太りの神父

「……正直な所、私も詳しい事情は聞かされていません。あなたも、表向きは勤めを離れた身。強制ではありません」

小太りの神父

「言うなれば、教会から部外者への依頼……と言うことになります」

荊花

「なるほど……」(何かを理解したように俯く

小太りの神父

「引き受けていただけますか?」

荊花

「……すこし、考えさせてください……」

小太りの神父

「……急ぐ話ではありません。また後日お答えをお聞かせください」

荊花

「わかりました」



[arca] #考えるのを言ったんやめて頷く



小太りの神父

「時間ももう遅い、車で送りましょう」

荊花

「はい、ありがとうございます」



[arca] #部屋を出て、教会の裏手にある駐車場へ向かう



荊花

(後部座席に乗る

小太りの神父

(運転席にのり、キーを差し込む

小太りの神父

「……おや?」

荊花

「……どうしたんですか?」

小太りの神父

「いえ……ああ、いやまいったな……エンジンがかからないのです」

荊花

「え?」

小太りの神父

「燃料はありますし……バッテリーも問題ないですね……」

荊花

「……ブラザーは車の中に居てください」



[arca] #車の外を見回し、何らかの異変を認めたのか。荊花は眉をひそめて警戒を高める



小太りの神父

「……どうしたのですか?」

荊花

「いえ……まだはっきりとしたことは。……しかし、なにかがおかしい」

荊花

「ブラザー……いいえ、ファザーは戦闘むきではありませんよね?」

小太りの神父

「ええ……そのせいでこの様な小さな教会に神父をやらされているのですが……おっと、今のは聞かなかったことに」

荊花

「……そんな事ですから私にブラザーと言われ続けてしまうんです」

小太りの神父

「これは手厳しい」

荊花

「……では、外の様子を見てきますから。念のためカテドラルに連絡を」

小太りの神父

「了解しました」



[arca] #話し終えると、荊花はゆっくりと車を降りる
[arca] #改めて警戒を強める荊花



荊花

「街灯がついていない……教会の照明も……既に他界に飲まれている……?」



[arca] #状況から周囲の電気器具が不全に陥っていることが推測された



荊花

「……」(自らのスカートの中へと手を忍ばせ。構える



[arca] #教会へ赴くということで、念のため最低限の装備を忍ばせていたのが功を奏し、最低限の対応は取れそうである



荊花

「……?」(一瞬、前身のうぶげが浮き上がるような感覚に見舞われる

荊花

「!!」(とっさにその場から転がり飛び退く

SE

バリバリバリ!!



[arca] #荊花が先程まで居た場所に激しい稲光が走った



荊花

「これは……」



[arca] #受け身を取り、素早く構えを正す
[arca] #ぶるぶると不穏な音をたたせながらのたうつ雷



荊花

「何ものですか!」



[arca] #地へへばりつく雷蛇の上空を扇ぎ、問う
[arca] #そこには同じく雷邪を身体にまとわりつかせた男の姿があった




「……」

荊花

「その服装……仏教徒?」



[arca] #うっすらと見える男の顔。そして衣服は確かに、仏教僧が纏う法衣の様だった



荊花

「なぜこの様なことを……」

仏教僧

「……」

荊花

「答えてください!」



[arca] #仏教僧は答えず、荊花に向けて腕をのばす



荊花

「くっ」



[arca] #仏教僧の攻撃。強制値11
[arca] #暗殺術:13 瞬発力:3。目業値5
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,3] = 9
[arca] #集中力でロール
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [1,5] = 6
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,2] = 4
[arca] #3/9



荊花

(攻撃の兆候を見逃さず、丁寧に攻撃をかわした

荊花

「否応無し……まさか、ブラザーの言っていた破戒僧?……しかし、なんでこんなところに……」



[arca] #おおくの疑問が目くるめく。しかしその答えは今はない、そして悠長に考えている時間もなかった



仏教僧

(再び荊花に向けて腕をのばす



[arca] #仏教僧の攻撃。強制値11
[arca] #バリバリと雷蛇がのたうち荊花に向けて放たれる
[arca] #暗殺術:13 瞬発力:3。目標値5
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,5] = 7
[arca] #集中力でロール
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [3,5] = 8
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [5,4] = 9
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [1,1](1ゾロ) = 2
[arca] #3/7



荊花

「くっ」(とっさに雷へ短剣を投擲



[arca] #雷蛇は金属製の短剣へ向けて進路を変え、命中
[arca] #短剣をバリバリと唸らせ、地へと雷が落ちる
[arca] #アスファルトにぴしりとヒビが入り破片が飛び散った



荊花

「仕方ありません……少し痛い目を見てもらいます」



[arca] #荊花の攻撃。暗殺術13 瞬発力3
[arca] #強制値設定12
[arca] #目標4
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,3] = 5
[arca] #集中力でロール
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,1] = 3
[arca] #3/6



荊花

「はっ!」(無数の短剣を投擲

仏教僧

(両腕を前へ突き出し、雷蛇を放出



[arca] #バリバリと音をたて、雷が短剣を凪ぎ払っていく



仏教僧

「……!」

荊花

(仏教僧がナイフへ意識を向けた一瞬の隙をつき、死角へ回り込み攻撃



[arca] #雷蛇:13 法力:3。目標値4
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,6] = 8
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [1,3] = 4



仏教僧

「ふん!」(合掌し打ち鳴らすと、仏教僧の体中から雷蛇が飛び出した

荊花

「きゃっ……」(とっさに飛び退き

仏教僧

「……」(腕をかざす



[arca] #体勢を整えきれていない系かに対して、雷蛇が襲いかかる
[arca] #強制値11。荊花によろけ状態:1の一時的特徴を追加
[arca] #暗殺術:13 瞬発力:3 よろけ状態:1
[arca] #目業値4
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,3] = 9
[arca] #集中力でロール
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,2] = 8
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [1,5] = 6
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [3,2] = 5
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,3] = 9
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [3,1] = 4



荊花

「!……くあっ!」(辛うじて回避したが。雷の余波で身体が痺れる



[arca] #一時的特徴よろけ状態解除。軽度の麻痺:1を追加



荊花

「う……」(皮膚表層の感覚が失われ、震える



[arca] #身の危険を感じる荊花。今の状態では相手に及ばない
[arca] #3/1



仏教僧

「……どこだ」

荊花

「……?」



[arca] #沈黙を守っていた仏教僧が唐突に口を開いた
[arca] #荊花が弱ったことを見計らったのか、そのまま雷邪のまとわりつく腕を掲げたまま荊花に近づいていく



仏教僧

「……本はどこだ」

荊花

「本?なにを……(……私がもう抵抗できないと見ている?……確かにキツいけど、まだ……」



[arca] #反撃の隙をうかがいつつ仏教僧の顔を睨む
[arca] #仏教僧に一次的特徴、油断:2を追加



仏教僧

「知らぬか……なら眠れ」(系かの目の前までやって来て、腕をかざす

荊花

「……!」



[arca] #身を素早く突進体制に移行させ、反撃を試みる
[arca] #荊花の攻撃。暗殺術13 瞬発力3 軽度の麻痺1
[arca] #強制値10に設定
[arca] #目標5
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [3,6] = 9
[arca] #体力でロール
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,1] = 3
[arca] #2/1



仏教僧

「!?」



[arca] #雷蛇13 法力3 油断2
[arca] #目標値4
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,5] = 11
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [2,3] = 5
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,5] = 11
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [4,5] = 9
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,2] = 8
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [4,4] = 8
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,6](6ゾロ) = 12
[arca] 2d6
[Role] arca -> 2d6 = [6,5] = 11



荊花

「はあ!」(二の腕から肉を突き破り暗器が飛び出す

仏教僧

「んぐう!?」(暗器が肩に突刺さり、呻く

仏教僧

「小娘が……!……」



[arca] #肩を抑えながら歯軋りをしたが、何かを察知し夜空を見煽る



仏教僧

「……ふん……」(鼻を鳴らし荊花に背を向ける



[arca] #そして、人間離れした跳躍で、林の中へと消えていった



荊花

「待ちなさい!……うっ……」(麻痺で身体が思うように動かず跪いた

???

「追わなくて良い」

荊花

「!」



[arca] #荊花の背後から声。振り向くとそこには身長2mを超える巨大な身体の神父が立っていた



荊花

「ファザー、クロト……」(その姿を見て前身を強ばらせた

クロト

「遅くなりました。怪我は?」

荊花

「い、いえ……ですが、少し身体が痺れた……」



[arca] #麻痺よりもクロトに萎縮して震える荊花



クロト

「そうですか。あの者は私が追います。貴女はファザー、デイビットと共にカテドラルへ向かいなさい。報告をするのです」

荊花

「は、はい……」

クロト

「もちろん、治療も受けるように」



[arca] #それだけ言うと、クロトは仏教僧の逃げていった林へと向かっていった



荊花

(クロトが居なくなると、はーっと息を吐いて安堵する

小太りの神父

「シスター荊花!」



[arca] #変わるように小太りの神父、デイビットが小走りでやって来た



荊花

「ブラザー……無事でしたか」

デイビット

「ああ……すまない、携帯も使えなかったものだから、連絡に手間取ってしまった」

荊花

「そうですか……無事でなによりです」(微笑む

デイビット

「シスター荊花のおかげですよ。……立てるかい?」

荊花

「はい……それより、カテドラルへ向かいましょう」

デイビット

「そ、そうだね……こんな事態だ、報告しない訳にはいかない。すまない、こんな時間なのに」

荊花

「いえ……いきましょう。……街灯が灯っている……」

デイビット

「ああ、もう車も使えるはずだ」

荊花

「それは、よかったです」



[arca] #麻痺した足でカテドラルまで歩かずに済んだ



デイビット

「ああ、それじゃあ行こうか」(車へと歩き出す

荊花

「はい」(後を追う


一夜明け



[arca] #教会での出来事から一夜明け



荊花

「ふぁ……」



[arca] #あくびをひとつ
[arca] #前日の教会への報告が思ったよりも長引き寝不足
[arca] 荊花「まだ若干痺れていますね……」(手足の感覚を確かめつつ



荊花

「……動く分には支障なさそうです。今日はるかと久々にお出かけする日ですし、よかった」



[arca] #もうひとつあくびをして、身仕度を始める
[arca] #身仕度を終えて、朝食を食べる



荊花

「……一体あのお坊さんはなんだったのでしょう……」



[arca] #明らかに普通の人間ではない



荊花

「……結果的に、鍛錬を続けていて助かった……忌々しいことですけど……」

荊花

(フルフルと首を振る)「考えるのはよしましょう、これから楽しいことをするのですから」



[arca] #食事を終えて、再度、外出のための身仕度を整える




「昨日は遅かったけど、大丈夫なの?」

荊花

「はい、それに待ちに待った日ですから」


「そうね、今日まで遊びらしい遊びは全部我慢してたもの。そのぶん、よく食べていたみたいだけど」

荊花

「か、母様ったら……もう」


「ふふ、ダイエットもしないと、ね」

荊花

「はい……そのつもりです……」(頬を染め

荊花

「そ、それで入って参ります」


「ええ、いってらっしゃい」



[arca] #逃げるように家を出る


るかとお出かけ



荊花

「う〜……バレていないと思ったのに……」



[arca] #待ち合わせ場所でむずむず



荊花

「これはしばらくこれでいじられてしまいそうです……」

荊花

「まずはチョビチョビ食べてしまうのを自制しないといけませんね……」



[arca] #ダイエットの計画を考えつつ、るかが来るのを待つ。
[utako] なんか荊花さんが裏の世界に戻りそうなフラグたっとる!
[arca] たっとる
[arca] 普通を努めてるけど身体痺れてたり腕に包帯まいてたりしてます
[utako] #ショーパンタイツに編み上げブーツ、白いシャツがややまぶしいが、上から羽織っただけのトレンチコートで抑え目なモブへの仕上がりなるかさんがひょこり
[utako] #卒業近くなってモブ女子高生からモブ女子大生の雰囲気に



荊花

「あ、るか」(右手を上げようとしたが、慌てて左手に代えて手を振る

るか

「やっほ、待った?」(ふわっと手を挙げて



[arca] #袖口が赤い白のダッフルコートのしたに紺色のベストとワイシャツ。黒のプリーツスカートに白スト、黒の皮靴
[arca] #落ち着き目だが華のある感じ



荊花

「いえ、今着いた所です」(微笑む



[utako] #3年の風格
[arca] #北高オーラが



るか

(荊花の微笑を見て、微笑み返してから)「あれ……来る時、いつもより酷い事故に遭いそうになった?」

荊花

「え……い、いえ。いつも通りですよ?」



[arca] #嘘のつけない顔



るか

「嘘だったら、夜酷いよ?」(腕を組んで、悪戯な笑みを浮かべながら

荊花

「え、え、そのはい……う嘘ではナイデスヨ……」(たらたら

荊花

「……(なぜ出会い頭でもうバレそうなんですか!?)」

荊花

「そ、それより! 久しぶりに……遊べるのですし、遊びましょう」



[arca] #麻痺で腕を組まれたことに気付くのが遅れなんかぎこちない感じに



解説

スタンド能力『OceanColourScene』は精神的・肉体的な距離を測る事ができる!!

るか

「やっと試験休みだし、羽を伸ばさないとね」



[arca] #今日の予定を楽しみにしていたので距離的にはいつもよりも近いが
[utako] #気持ちが近い中、『何』か隠そうとすると浮き彫りに解ってしまう



荊花

「はい、たくさん遊びたいです。自分達で決めたこととは言え、こうやって寄添うこともお預けしていましたし……」



[arca] #普通の受験生として半年間程過ごした
[utako] #『何』か隠そう→『何か』を隠そう
[arca] #元々嘘下手なので丸わかりですね



るか

「お預け分は、どこに皺寄せがいっちゃったんだろ」(視線を下へ向けつつ

荊花

「……え? どこへと言いますと? ……あの、どこを見て……」

るか

(もふ、と抱きついて)「もっこもち~」

荊花

「わぁ!? ……もっこもち……?」(幸せ顔



[arca] #お互いの肉の付き具合が……
[utako] #残念ながらるかさんは……モブなので、もっこもこにももっちもちにも……



荊花

「……るかは、もこもこもちもちち……」(脇腹をプニ

るか

(肉付き良くなって嬉しそうにしつつ)「残念だけど……私は11月から断スイーツを決行してるから……、胸が減った気分……」



[utako] #ずーん……



荊花

「私は今朝母様にも言われてしまって……ダイエット計画、立ててるんです……一緒にどうですか?」



[arca] #脇腹から前方へとぷにぷに移動させつつ



るか

「これ以上減ったりしたら困るからいい……、荊花の脇で私はお菓子食べてやる」

荊花

「部分ダイエットなら大丈夫ですよ、ね? ……そんな事したらまたお腹に行ってしまいます……」

荊花

「バストアップは私がなんとかしますから」

るか

「……眼がやらしいから、どうしようかな」



[utako] #悪戯っぽく笑いながら



荊花

「え!? け、決してそのようなことは……」(もじもじ

荊花

「相変わらず意地悪ですね、うれしいです……」

るか

「荊花も相変わらずかな……うん。」

荊花

「はい……最初に買い物でもしますか? それとも、ちょっと後ろめたいですけどお茶でも」

るか

「駅前でケーキ食べてから、買い物行こ。荊花を充電してから、大学で必要なものとか買いたいかな」

荊花

「はい……この半年間、るかと一緒に行ってみたいと思ったお店がたくさん有ります……が、どこか行きたいお店ありますか?」



[arca] #一緒に居るだけで幸せオーラを出しつつ
[utako] #そう言えば荊花は成績悪かったんだった
[arca] #ちょっと低めだけどガンバった



るか

「荊花の行きたい所で良いかな。そんなに楽しみにされてたら、荊花の周りたかったところを出来るだけ回ろっか」

荊花

「はい、ではおいしいケーキ屋さんと言えば……」(うーんと考えてエスコートするように歩き出す



[arca] #ケーキ屋に移動



荊花

「……おっと」(イスに座る時によろけてどさっと座った

るか

(ゆっくり首を傾げて)「大丈夫? 今日は、やめとく?」

荊花

「い、いえ大丈夫です……ちょっと寝不足で」(微笑む

荊花

(後ろめたくてちょっと顔が曇る

るか

(そのままずいっと顔を覗き込んで、ちょっと怒った様に眉を寄せるが) 「……、ま。そう言うなら……仕方ない、かもしれない」



[utako] #向かいの椅子に座る



荊花

「う……(これは絶対に気付いてます……」

荊花

「仕方ない、ですか?」(もじもじ

るか

「すっごく隠したい事とか、誰にでもあるもん」

荊花

「そうですね……でも、悟られてもそのまま黙っていられる程、その……図々しくなれないと言いますか……」



[arca] #バレてしまうことは分っていたが、落ち込む



るか

(隠そうとしてバレて落ち込む所を、少し面白そうに眺める)

荊花

「ごめんなさい!」(ごちん)



[arca] #思い切り頭を下げてテーブルに頭を打つけた



荊花

「いたい……です」

るか

「良いよ。隠し事を暴いたりするのは、しないけど……隠し事の内容によっては、やっぱり後で酷いよ」(悪戯っぽく笑う

荊花

「酷いのは怖いですが……お、お話します」



[arca] #ビクビク
[arca] #そして他人に聞こえないように昨日の出来事を話す
[arca] #教会から部外者として依頼を要請されたことと、直後に襲われたことなど



るか

「映画か小説……の話?」

荊花

「いえ……全て事実です……」(小さくなっている



[arca] #自分の利き腕を擦りつつ



るか

(隠し事をしている雰囲気もない、受験勉強中に夜な夜な考えた物語と言われるほうが信憑性が高いが……何より、自身の平凡性が裏の世界と言うのを受け入れきれていない)

荊花

「受け入れられないのも当然ですね……」(ハの字眉

るか

「……それで荊花はどうするつもり? まさか……依頼を受けたりしないよね?」

荊花

「いえ、気になることは多々ありますが……断るつもりです」

るか

「そ。断るなら良いかな……うん。」(かすかに微笑みながら頷く

荊花

「すいません……本来なら接触もひかえた方が良かったのですが……級友の頼みだったもので……るか?」



[arca] #旧友の頼み



るか

「そう言う事もあるかもしれないし、怪我はしないように気をつけないと」

荊花

「はい……幸い怪我はこれだけですみました」(腕を擦り

るか

「それだけで済んだ内に危ない事はやめとかないと、ね?」(若干微笑んでる眼が怖い

荊花

「は、はい……」(びくびく



[arca] #るかが大事なので荊花自身は最初から断るつもりだった



るか

(にこっと笑って)「じゃ、この話はここまで」

荊花

「ふぁい……」(ほっとして緩む



[utako] #その後はるかから教会の事について触れる事はなさそうだが! この不幸羊は転がるようにヤクザな世界へ行ってしまうのか
[arca] #ヤクザw


ダイエット計画



荊花

「では……話を変えて、ダイエット計画に移りましょう」

荊花

「大学デビューという訳ではないですが……卒業式や入学式でたるんだ姿を見せるのは恥ずかしいですし……」

るか

「これも仕方ないよね……荊花のケーキは私が半分食べてあげなきゃいけないのかな」



[utako] #ダイエットに協力



荊花

「なに言ってるんですか、るかもするんです!」(ぐっと脇を締めて顔をるかに近づける

るか

「だから私はダイエット必要ないって……」



[utako] #むしろ足りないぐらいで……その……



荊花

「ではお腹のお肉を胸に移す計画を。お肉大移動です」(ぷに



[utako] #出てはいるが話に上がる程でもなく、引っ込んではいるが話しに上がる程でもなく



るか

「良いよ、私そういうの昔から効果でないし」



[utako] #苦笑いして手を振って



荊花

「でも……」(うるうる



[utako] #何か引っかかるかと思ったら、変身前の古賀いたみ体質



るか

「協力はするから、頑張ろ」

荊花

「はい……、まず食事制限ですね……」(しゅん



[arca] #ダイエット計画、とかかれたノートを取り出し



るか

「……荊花、ちゃんと勉強してた……んだよね?」

荊花

「してましたよ? これはセンターの後に作ったものです」(キリッ



[arca] #中には自分とるかの分の表やグラフ欄が



るか

(荊花の場合、食事制限で十分なんじゃないかな……とは言わず)

荊花

「最近は間食や夜食の分を鍛錬で誤摩化してきたので……緩やかに前のペースに戻していくのが目標です」



[arca] #脂肪も筋肉も増えている



荊花

「ついでですから、るかの体調管理もつけていきましょう」

るか

「うん。新歓で色々あると思うし、気をつけておかないとね」

荊花

「はい。……るかは、なにか私の身体にリクエストはありますか?」(ちょっと頬を染め

るか

「ないよ?」(太ったなら太ったで、構わない人

荊花

「そうですか……るかの専属撮影モデルとして何か引き締めなければ行けない気がしていましたけども……」



[arca] #確固たる決意が揺らぎ始める



るか

「仕事でやってるわけじゃないんだから、そのままで良いよ。私は」

荊花

「そうですか? ……で、では少し計画を緩めても大丈夫でしょうか」(ゆらゆらとケーキにめがいく



[arca] #じゅるり



るか

「うーん。大事なのは荊花自身の目標体重だし、摂取カロリーが大丈夫そうなら食べても良いと思うかな」



[utako] #悪戯っぽく微笑みながら



荊花

「目標は、ごじゅきろ以下です……」(ごにょごにょ



[arca] #現在58kg



るか

「(……荊花、意外と筋肉あるけど大丈夫なのかな)」

荊花

「で、ですがるかが気にしないというのなら、55kgくらいでも……」



[arca] #ゆらゆら



るか

「それって計画するほどでも……」(また苦笑いして

荊花

「はい……そうなんです……」(ずーん

るか

「食べちゃおうよ、ケーキ。我慢は体に良くないって言うし」

荊花

「そうですね……どうせ運動はしますし」(ケーキをフォークできる

るか

「そうそう。」(ケーキを口に運んで

荊花

「今夜はお願いしますね」(もぐもぐ

るか

(はいはい、と笑って)



[utako] #夜中にはお腹を揉みしだかれる
[arca] #オイルマッサージ……



荊花

(赤面


託されたもの



[arca] #ケーキと紅茶を堪能して買い物へ



荊花

(普段よりちょっと頭が揺れている

るか

「とりあえず雑貨と服と見たいかな。本屋も回る?」

荊花

「はい、久々に新しい小物もチェックしておきたいです。本も、最近は参考書ばかりだったので」(微笑む



[arca] #るかの手をにぎにぎして感覚を修正しつつ



るか

「荊花、詰め過ぎ。息抜きはしないと……って、息抜きで増えたんだったね」(苦笑しつつ

荊花

「えへへ……このくらいしないと、るかに追いつけないと思いまして……食べ物は幸い買い物に行かなくても冷蔵庫に入っているので、ついつい……」

るか

「……これからちゃんと自粛できるのか心配になってくるかも」



[utako] #<冷蔵庫に入ってるのでついつい



荊花

「だ、だいじょうぶです。これからは食べ物に行っていた欲求を我慢する必要もないので……」

るか

「私が痩せそ……」

荊花

「えっ……だ、だいじょうぶです、おいしい物いっぱい作りますよ!」



[arca] #慌ててファイティングポーズ



荊花

「わっ……」(よろよろ



[arca] #尻餅



るか

(くすくすと笑いながら)「怪我してるんだから、今日は大人しくね」(手を差し出して

荊花

「ごめんなさい……」

SE

キィーン……



[arca] #荊花がるかの手をとった瞬間、周りの空気が変わる



荊花

「!」

るか

「?」

荊花

(立ち上がり、るかの手を強く握って自分の後に誘導する



[arca] #気付くと通行人が居なくなっている



荊花

「私の後に隠れてください……」

るか

「え、どうしたの荊花……、あれ?」<通行人がいない

荊花

「わかりません……が、結界に飲まれたのは確かなようです……」



[arca] #普段は人通りの激しいはずの通りには誰も居らず、しーんとしてしまっている



るか

「結界……?」



[utako] #状況が良くわかってない様子



荊花

「大丈夫です、るかは隠れているだけで良いですから」



[arca] #ホーリースマイル



るか

「う、うん」

人影

(のそりのそり



[arca] #荊花の正面から重苦しそうに歩く人影



荊花

「何ものですか」



[arca] #人影に声をかけ



人影

「……」(立ち止まり、外套のフードを脱いだ

荊花

「え、ブラザー、デイビット……?」

デイビット

「シスター、荊花……」

るか

(完全に後ろでぽかん状態)



[arca] #温和そうな小太りの青年



荊花

「な、何の真似ですか。早く結界を解いてください」

デイビット

「安心してくれ、危害を加えるつもりはない……時間がない」(系かに近寄り、茶封筒を乱暴に手渡す

荊花

「こ、これは?」

デイビット

「しばらく預かっていて欲しい。昨日の件に関する物だ」

荊花

「昨日って……申し訳ありませんがあの依頼はお断りします。こちらも……教会に保管してもらえば」

デイビット

「教会はダメだ。内通者がいる……すまない」(そう言って系かの肩を叩き



[arca] #そのままるかを通り越して後へと歩き去る



荊花

「ちょ……!」

SE

ざわざわ

00:05:21 メンバ情報を取得しました
[arca] #瞬間、デイビットの姿は跡形もなく人ごみが戻った
[arca] #いつもの街並、どうやら時刻も進んでいない



荊花

「……」

荊花

(デイビットの消えていった方向を睨みつけている

るか

(喧騒と共に、ハッと正気に戻る)「……何、今の」

荊花

(はっ)「あ……はい……だ、大丈夫でしたか?」(るかを見つめて

るか

「大丈夫……、でも……もしかして今のが、荊花が話してた……神父さん?」

荊花

「……はい、ブラザー……いえ、ファザー、デイビットです……」

荊花

「元は修道院に出入りしてた本部付きの方で……お世話になった方です」

るか

「……受けないんだよね、依頼」

荊花

「はい、受けるつもりはありません。……でも……」(手元に残った茶封筒を見やる

るか

「預かるって事は、関わるって事だよ?」

荊花

「……ど、どうしたらいいでしょうか……」(しどろもどろ

荊花

「ブラザーは、普段はこんな急な事をする方ではないし……処分するにしてもどうなる事か……」

るか

「事情を説明して荊花が一番信頼できる所に送るのが良いと思うよ……」

荊花

「1番……ですか……(るかの安全が第一です、これは恐らく災いの種……ブラザーには悪いですが、私に取って1番大切な事は既に、主に使える事ではない……」

荊花

「……るかはどんな事があっても私が守ります」(決意

るか

「嬉しいよ。でも、荊花のそう言う所……あんまり良くないかな。怪我をするのが荊花なら、それってすっごく……偽善的だから」

荊花

「でも……こう言うことが起きたら、私にはそう言う事しか出来ませんし……」(もじもじ

るか

「それしか出来ないって言うなら、荊花はしちゃ駄目だよ……そうしないと、変わらないし変われないよ」

荊花

「ごめんなさい……」(しゅんと落ち込んでいる

るか

「とりあえず、封筒隠そ。私も手伝うから。……彼女が不良になっちゃうのは、私嫌だよ」

荊花

「はい……ふ、不良ですか?」

るか

「不良。ヤンキー。社会不適合者。今片足突っ込みかけてると思うよ」



[utako] #額に手を当てるように、こめかみに親指を軽く当てて



荊花

「あ、あの……確かに一般的には褒められた事ではないですが、私達のために活動してくださっている方も居るので……そこは……」(るかを見つめて

るか

「知らない。私はただの女子高生だよ。もう直ぐ女子大生になって、荊花だって普通に生きるんだから……」

るか

「『暴力』に頼らないといけないのって、『絶対』に『最後の手段』で、それしか出来ないような状況にならない様に、私が荊花を守るよ」

荊花

「……もちろん、わかっています……ありがとう、るか」(るかを安心させるように微笑み、往来の死角を突いてキスする

荊花

「遠くになんていきませんから、絶対です」

るか

(遅れてポンッ、と赤くなり)

るか

「うん。でも、……OCSに影響出るから、暫くは……また夜はなし!」

荊花

「いやです……るかのYES、NOは最優先ですが、今夜だけはだめです……」(ぎゅ



[arca] #ゆっくり歩きつつ



るか

「夜って一番狙われる時間だって! 『封筒を』『求めて』『近づいてくる人』を対象に捜査してる間は、だめ!」



[utako] #割と使い勝手良い高性能レーダー



荊花

「……じゃ、じゃあこれからカラオケで……」

るか

「カラオケで何する気……荊花」(うわぁ……と赤くなりながら

荊花

「だ、だって……夜はダメって……いうから……」



[arca] #キャベツから肉がはみ出てきた



るか

「カラオケだって防音材使ってるからダメ! ダメ! もう……心配してるのに、先に封筒をどうにかしてから!」

荊花

(頬を膨らませてウルウルしている)「……封筒……どうしましょうか……」



[arca] #べリーかわいい



るか

「下手に捨てたら隠してると思われるかもしれないし、その、内通者に解る様に動いて送り返すのが良いよ。私達は一般人で、羊だから何も知りません、っていう顔するのが」

荊花

「ブラザーがこんな事をしてまで頼んできたんです……せめて、内通者の手に渡らないようにはしたいのですが……」(涙眼で考える

荊花

「るかとの夜を邪魔するのは許せません」(ごごご

るか

「……」(赤くなりつつ、若干困った様子で頭を抱える



[utako] #このロールキャベツは……
[arca] #野獣スイッチはいった



荊花

「……そうです、ひとつ心当たりがあります!」

荊花

「教会にもそれとなく報告して……うんうん……」

るか

「ちゃんと当てがあるなら良かった。頑張って、それまでお預けだから」

荊花

「お預けっていわれると……落ち込んでしまいます……」



[arca] #泣きそう



るか

「落ち込んでも折れませーん」

荊花

「そんな……奸計している訳では……」

荊花

「……お預けの分、ちゃんとお願いしますね……」

るか

「面白そうなの買ったから、任せて」 (小声で、悪戯っぽく笑って

荊花

「……面白そうなの?」(首を傾げ



[arca] #封筒をバックにしまう



るか

「それは、使う時まで内緒」

荊花

「そうですか……なんでしょうか」(ぽわぽわとしあわせそうに微笑む

荊花

「るかが積極的になってくれるのは、いろんな意味で嬉しいです」

るか

「……誰のせいだと」



[utako] #赤くなりつつ



荊花

「……私のせいですか? うふふ、目立つまではいかなくても、色々な事に遠慮しないようになってきているのは、とても良いと思います」

るか

「まだまだ、他人との距離の測り方は難しいけどね。取る必要がない時には、遠慮しないようには……出来たかもしれない」

荊花

「実感して見えてしまうと、倦ねてしまう事もありますよね。でも、失敗しても良いと思います……私なんて失敗の連続ですし」(うふふ

荊花

「今だったこんな封筒のせいで煮え湯を飲まされましたし、気にしていたらきりがないのです」

るか

「その封筒の事は気にしようよ」(苦笑して)

荊花

「気持ちの問題です、……実際は今破り捨てたいくらい腹が立ってます……今のはオフレコで」

るか

「神様にも内緒にしてあげましょう」(悪戯っぽく笑い

荊花

「えへへ……でも、そんな気持ちもある種のアジと言うか……スパイスと言うか……私の中のるかという存在をまた、再認識できました」

荊花

「本当は今日ちゃんといつも通り話せるか不安だったんですけど、そんな事もなく。とても幸せです」



[arca] #ホーリースマイル



るか

「私は荊花がヤクザな世界に戻り掛っててビックリしたかな……、私も荊花のそう言う所は見習いたい」



[utako] #能天気め、と若干唇を尖らせつつ



荊花

「戻るつもりは、本当にないんですよ? ただちょっと、るかと考え方が違ったんです」

荊花

「それも今日の事で払拭できる切欠を掴んだきがします」

るか

「……だと良いかな」



[utako] #ふわふわしてるからちょっと心配



荊花

「今ひとつ信用されてないみたいですね……」(苦笑


図書館の司書



荊花

「……やはり」(茶封筒の中身を確認し、頷く

荊花

「やはり、中身は本……でしたか。ここに気て正解でした」

三白眼の女司書

「なにを一人でぶつぶついってるの?」



[arca] #一人で納得している荊花をしり目に己の仕事をこなす女性司書
[arca] #ここは莫大な蔵書数を誇る教会の息がかかった公開書庫。いわゆる図書館
[arca] #この三白眼の女性はそこで働く司書の一人だった



荊花

「あ、申し訳ありません……また古い童話集などをお借りしようと思いまして」

三白眼の女司書

「……そう。」

荊花

「あ〜そうそう。あと、この本も、寄贈したいと思いますー(棒)」

三白眼の女司書

「あーん? ……なにこれ……見た事ないタイトルね」



[arca] #古ぼけた本を丁寧に手に取り



荊花

「シスタールチアにも知らない本があるんですね」

三白眼の女司書

「そりゃあるわよ……この世にどれだけ本があると思ってるの」

荊花

「そういえば、そうですよね……」(ふふふ

三白眼の女司書

「……まぁ良いけど。こんなものどこから仕入れたの? どうやら中性紙じゃないし、閉じ方も現代の物とは違う。多分150年以上前の物よ、これ」

荊花

「……そんなに古いんですか?」

三白眼の女司書

「ええ……保存状態は良い様だけどね……」

荊花

「実は、とある人から渡されたのです。でも、私の手には余る物なので……」

三白眼の女司書

「ふーん……曰く付きって訳ね。それで、木の葉を隠すなら森の中……って訳?」

荊花

「ぇー……なんのことでしょうかぁー……」

三白眼の女司書

「……(相変わらず嘘をつけない子ね……)」

三白眼の女司書

「……まぁ、リストに載ってない蔵書が一冊やに冊あっても気付かないわ」

荊花

「いえ……そう言う配慮はなくても……」

三白眼の女司書

「……鈍い子ね……ここの蔵書にしちゃったら色々と面倒になるのよ」

荊花

「あ……そ、そうですよね……」

三白眼の女司書

「……分れば良いのよ。最近は典秘省も教育省もナーバスになってるんだから」

荊花

「はあ……大変、ですね……」

三白眼の女司書

「……そっちはどうなの?」

荊花

「どう……と、言いますと?」

三白眼の女司書

「うまく余人達とは付き合えてるかって事よ」

荊花

「あ、はい……それは問題なく……。むしろ、私も既に余人の側ですし……」



[arca] #若干後ろめたそうに



三白眼の女司書

「ふーん……それなら、それで良いわ。用はそれだけ?」

荊花

「いえ、さっきも言ったように童話集などを借りに……あ、いまるかを呼んできます」

三白眼の女司書

「るか?」



[arca] #荊花はるかを呼びに言ったん書庫から出た



るか

(適当な所で待ってた)

荊花

「ブツの処理は終わりました……」(ドラマっぽく

るか

「お疲れ様、大丈夫だった?」

荊花

「はい……完璧とは言えませんが、交番に届けたりするよりは安心です」

荊花

「それで、ついでですし。ここの本も借りようと思って……るかも選びませんか?」

るか

「今読んでる本もないし……、何か探してみよっかな」

荊花

「よかった、実は紹介したい人もいるんです」



[arca] #再び書庫の扉を開きつつ



るか

「……紹介したい人?」

三白眼の女司書

「お、戻ったか……」



[arca] #扉の向こうには大量の本を抱えた目つきの悪い女性が



荊花

「るか、こちらはルチア。ここの司書で、私の旧友です」

るか

「始めまして、蘇我井るかです。」(安定の人当たりの良い営業スマイルで

ルチア

「あなたが、ルカさん……」(ゆっくりと会釈



[arca] #ぼろぼろと本が落ちる



るか

「あ……」

ルチア

「あらあら……」(抱えていた本を置いて拾い始めた

荊花

「ルチアは、修道院時代の数少ないオタク仲間で……それがこうじてこの書庫の配属になった程の、筋金入りの本好きなんです」

ルチア

(ぴくり……)「よ、余計なこと言わないでよ……」



[arca] #恥ずかしそうにさっさと本を拾う



ルチア

(本を拾い終えて)「ルチア・オクトーバーです……よろしく、ルカさん」

るか

(苦笑しながら拾うのを手伝い)「よろしくお願いします」

ルチア

「ええ……。荊花、私には紹介はないの?」

荊花

「あ、そうでしたね。るかは、高校のクラスメイトで私のh……、親友デス」



[arca] #ビキビキと言いそうになった言葉を顎筋で無理矢理潰した



ルチア

「……ああ、なるほど」(なんか納得している

ルチア

「ルカさんも大変ね、荊花なんかに気に入られて」(含み笑い風

るか

「まぁ、色々と……」(大変です、と苦笑いして

荊花

「え……ど、どう言う事ですか?! 何を通じ合っているんですか?!」(おろおろ

ルチア

「あなたは隠し事が恐ろしく下手って事よ。……それはそうと、本よね。ここ洋書が多いけど、英語は読めるの?」

るか

「正直言うとあんまり……、普通の小説はありますか?」

ルチア

「ええ、あるわよ。案内するわ」(促すように



[arca] #案内された本棚にはライトノベル7、ハードカバー3くらいの割合で本が詰まっていた



荊花

「あ、また増えてます……いいなー経費で買えるなんて……」

るか

(前から興味あった剣客商売のシリーズを探して軽く冒頭を読んだりしてチェック)

ルチア

「これも利用者の声を反映したれっきとした蔵書よ。あら、そう言うのに興味があるの?」

るか

「アニメ系よりは私はこっちの軽い方が」

ルチア

「そうね、見たところ荊花みたいなガッツリな感じじゃないし、じゃあこう言うのも好きかしら?」



[arca] #ルカの好きそうな物を見繕う



ルチア

「それ読み終わったら、読んでみると良いわ」

るか

「へぇ……、少し面白そう」

ルチア

「新撰組がモデルなんだけど、これ、時代考証がすばらしいのよ。史実とは違うけど、すとんとハマって来るのよねー……」

荊花

「あぁ、裏新撰組ですね。私も何度も読まされました」

ルチア

「そうだっけ?」

荊花

「そうです」

ルチア

「そうだったかなー……。で、借りていく?」

るか

「こっち(剣客商売)を2冊ぐらい借りて行こうかな」

ルチア

「わかったわ」

荊花

「サインは私がします」

ルチア

「ええ、特別だからね」



[arca] #荊花は洋書の童話集を借りて書庫を出る



荊花

「ふー……なんだか、肩の荷が下りた感じですが……ちょっと後ろめたいです……」

るか

「考えすぎ。交番にってわけにもいかないんだから、仕方ないよ」

荊花

「そうですね。でもこれでおあずけも早めに解けますよね?」

るか

「そのブラザーの仲間として警戒されてる内はまだだけどね、早くなるかもしれない」

荊花

「うう……」

荊花

「やっぱりお預けされるのは落ち込みますね……」

るか

(落ち込み顔を見つつ悪戯っぽく笑い)「それよりも残りの時間を楽しも。人気の多い場所で、個室はなしで」

荊花

「そうですね……。どこか行きたい所はありますか? アルバイトのお給料がたくさん溜まっているのでなんでも出来ますよ!」



[arca] #くわっ



るか

「散財する気まんまんだ……」(苦笑しつつ

るか

「まずは水族館、その後は甘いもの食べに行きたいかなぁ」

荊花

「元々使い道が本を買うくらいでしたから……。任せてくだしゃい……水族館、イルカですか?」

るか

「そ。子供が産まれたってHPの記事にあったから気になって」

荊花

「そうなんですかぁ……」(ぽややぁ〜……はっ

荊花

「確かるかの能力は水と相性が良いんでしたね……一石二鳥の場所です……さすがるか……」

るか

「ただ観たいだけだって、超能力とかは関係なし」

荊花

「そうですか……あ、私はペンギンも見たいです」



[arca] #ペンギンノマネしながら歩く



荊花

(よちよち

るか

(少し恥ずかしそうにして笑って)



[utako] #残りの時間はゆっくりデートで
[arca] #たまに恋人らしい行動をする荊花


時系列


2013年1月

解説


謎の破戒僧と交戦し、取り逃す荊花。何故教会が仏教徒を追うのか? 本とは一体何なのか? 謎が謎を呼ぶ。

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とにかく、元気いっぱい!ぶらりんぱわーではぴはぴ! 常識的な子は少ないけど、それでもあまり修正しないところがはぴはぴ!Paとジト目担はこちらです
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