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狭間06エピソード集 私立探偵部の日常

エピソード『カウラの節分棒祭り』


目次


エピソード『カウラの節分棒祭り』

登場人物

鏡阿光
ハードボイルドな男には程遠い少年。むっつりという訳ではないが、流石に分かる。
カウラアード・シルフィ・ルートスペード
事あるごとに姉に騙されているのに学習しない阿光の彼女。

節分の家デート

阿光
「節分か」
阿光
「吸血鬼も鬼だったよな、そういえば」
カウラ
「日本のような鬼とは大分違うのだけれど……、一応はそうね。」
阿光
「でも柊鰯とか弱点の塊だし、豆にも弱いだろ」

[TK-Leana] # 柊鰯。魔除けの柊に鰯やニンニクなど臭気の強いものを挟んだもの

カウラ
「一概に魔除けが効果があると思われても困るわね……」
阿光
「まあ、お前はそういう弱点少ないよな。日光が苦手くらいか」
カウラ
「……あまり人には言った事が無いのだけれど、十字架にもにんにくにも弱いわよ」
阿光
「そうなのか? 一緒に昼飯食いに行く時は気を付けないとな」
カウラ
「日光が出てるとそっちの方がだるいからあまり気にならないかしら。流石に食べるのは無理なのだけれど」
阿光
「中華はいかんな」
カウラ
「前もって言ってくれたら調整できるわよ」
阿光
「ああ、人間形態になったら心配はないのか」
カウラ
「そうね。消化する時間を考えたら……2日ぐらいは時間を置いて戻らないといけないでしょうけれど」
阿光
「そこまで面倒なことするくらいなら、普通にニンニク避けた方がよさそうだな」
カウラ
「どっちでも良いわよ。私も一人の時には食べたくなる時はあるもの」
阿光
「おう。まあ、気軽にラーメンとかは行けないなあと」
カウラ
「気軽にラーメンなんてそもそも行かないわよ……」
阿光
「まあ苦手だったら仕方ないよな」
カウラ
「苦手、と言う以前の問題かしら……」
阿光
「?」
カウラ
「服に食べ物の臭いがつくようなお店は、そもそもそう好きじゃないのよ」
阿光
「ああ、なるほど」
阿光
「女の子はそういう事も気にするんだな……」
カウラ
「ジャージやスウェットを着てる時は良いのだけれど、外着だと流石に考えるわね」
阿光
「焼き肉とかも無理なんだな……」
カウラ
「何言ってるのよ。肉は別よ、別」
阿光
「……女の子って難しいな」
カウラ
「昼からデートで焼肉はどうかとも思うのだけれど、家族で行くなら気にしないわね。そう臭いがつくわけでもないから」
阿光
「そうか、シチュエーションの問題なんだな」

[TK-Leana] # 納得するようにうなずく

カウラ
「同じ卓に座るのが生肉OKの面子なら、焼くのは私一人で煙も一人分だもの」
阿光
「それはもう肉屋に行って買ってきた方が良いんじゃないか」
カウラ
「あら、バイキングは素晴らしいわよ。いくら食べても一律なんて良いサービスだわ」
阿光
「そんなに食うのかお前の家族」
カウラ
「肉食系が多いから。私は違うわよ? 食べる量も普通、飲む量は少なめで、比較的小食で家庭に優しい吸血鬼だもの」
阿光
「あの時は結構がっついてたけどな」
カウラ
「何の時か、さっぱりだわ」(ぷいっと、赤くなってそっぽ向き
阿光
「ははは、話を戻すと豆撒きとか節分の行事を祝うのは問題無いんだな」
カウラ
「私に豆を投げつけようなんて考えてたら、年齢の数だけ鼻に豆を詰めるわよ」
阿光
「おいそれ割と本気で医者行かないと取れないからやめろ」
カウラ
「そうじゃないなら……、祝うと言っても何をするの?」
阿光
「いや特に考えてない。まあ部室で豆まきってのも後始末が大変か」
カウラ
「大人しく豆でも食べてなさいって事かしらね」
阿光
「太巻きの方は、丸一本なんか食うと晩飯に響くしな」
カウラ
「昼ご飯にって、お姉様に食べさせられたわよ。あれも変な作法ね」

[TK-Leana] # そういや日曜だった

阿光
「起源もあんまり定かではないんだっけ」
カウラ
「喋っては駄目だったり、自分の手を使って食べては駄目だったり……良くわからないわ」
阿光
「自分の手をってのは初めて聞いたな」
カウラ
「家レベルで違うのかしら……、お姉様が食べさせてくれたのだけれど。微妙に恥ずかしいのよね……あれって」
阿光
「……お前、それ騙されたんじゃないか?」
カウラ
「え?」(きょとん、としてから少し視線を逸らしながら考え……
阿光
「お前以外の家族もそういう風にして食ってたのか?」
カウラ
「妹には私が食べさせてあげたわ」 (蜘蛛の姿をしていたから
阿光
「だけ?」
カウラ
「だけよ」
阿光
「……そういう事にあっさり引っかかるよな、お前」
カウラ
「べ、別に姉妹で仲良く太巻き食べただけじゃない。騙されてなんかないわよ」
阿光
「そういやそうだな、何が目的でそんな悪戯したんだろう」
カウラ
「さぁ……、とりあえずは美味しかったわよ」
阿光
「ふむ……謎だ」

[TK-Leana] # 直接見たらピンときそうだが、エロ方面への想像力が足りなかった
[TK-Leana] # 影から写メでも送られて来ないだろうか
[utako] #動画で送ってくれるかもしれん
[utako] #手を使わず、歯を立てずに太巻きを食べてるカウラの図、みたいなのが
[TK-Leana] # なんて親切な義姉だ
[TK-Leana] # ていうか歯も立てるなと言われたのか
[utako] #喋っちゃ駄目、ていう時点でおかしく感じてるので、他に~しちゃ駄目がついてもすんなり受け入れ
[TK-Leana] # 素直すぎる
[utako] #チョロッ
[utako] #そんなこんなしている内にピロリン、と動画データが義姉から

どう見てもアレです

2013020304
阿光
「む、影さんからメールだ」
カウラ
「あら……、貴方に? 何の用なのかしら」(気になる様子で
阿光
「動画データが添付されてるな……なんだろう」(再生してみる)

[utako] #再生開始すると「んっ……ふっ……んン……、はぁ……あむ……じゅる……」と甘い声の食事風景。

阿光
「……」
カウラ
「これよこれ。大変だったのよ……顎は疲れるし、舌は攣りそうになるし……、変な顔してどうしたの?」
阿光
「いや……」(食い入るように見つめてる)
カウラ
「ちょっと、……食べてるところをそんなに真剣に見られても困るのだけれど……」
阿光
「……これなんか、エロくないか」
カウラ
「変なフェチズムに目覚めたんじゃないでしょうね……」
阿光
「それ以前に大分変な絵面じゃないか」
カウラ
「……太巻き食べてるだけじゃない」

[utako] #横から覗き込みつつ

阿光
「いや、う~ん。なんだろう」(赤くなってる)
カウラ
「? 、コツがあって……中身を舌でほじったり、唾液で柔らかくなった糊を引っ張ったりすれば、少しずつ食べ進められるのよ」

[utako] #動画指差しつつ、ちょっと自慢げ

阿光
「それでやたら舐めまわしたりしてんのか」
阿光
「……」
カウラ
「あまり黙って見られても困るのだけれど……」(すすす、と携帯の画面を手で隠して
阿光
「あ、ああ、ごめん」
阿光
「いやでも、なんか……」(赤くなってる)
カウラ
「今日は少し変よ。また熱でもぶり返したんじゃないのかしら……」
阿光
「そんな事は、ないが」

[TK-Leana] # すっと目をそらす

カウラ
「それなら良いのだけれど……」(若干心配そうに見てから、携帯を覗き込みに近寄ったのでそのまま、ぽすんと頭を預ける
阿光
(どきどき)

[TK-Leana] # 肩を抱く

カウラ
(安心しつつ、寄りかかっていると)

[utako] #2件目のメールが届く
[utako] #同じように動画着き

阿光
「む、もう一件来たな」
阿光
「……何かさらにひどい予感がするんだが」
カウラ
「また食事動画かしら……」
阿光
「……」(ちょっとため息をついて再生する)

[utako] #動画の内容は同じだが、次は正面、やや上の角度から撮られたものでカウラも上目遣いになっていた。

2013020305
阿光
(ごほっごほっ)
カウラ
「ちょっと、やっぱりぶり返したんじゃ……」
阿光
「い、いや。破壊力が……」
カウラ
「分けが解らない事を言って……、そう言えば……この時は、お姉様が片手で携帯操作してたから、手元が狂ったとか言って苦しい所まで押し込んで来たのよね……」
阿光
「……な、なあカウラ」
カウラ
「何かしら」
阿光
「お前ほんとにこれの意味分からないんだよな」
カウラ
「由来は定かではないってさっき貴方も言ってたじゃない」

[utako] #? 、と首を傾げて

阿光
「(……言っていいのかこれは)」

[TK-Leana] # もんもん
[utako] #良いぞ、良いぞ、と影蜥蜴の嬉しそうな声が入ってたりするが凄く楽しそう

カウラ
「食べてるの見てたら……、また食べたくなってきたわね。……次は海鮮系が良いかしら」
阿光
「……お前、ほんっと自分の知識のない所ではあっさり騙されるよな」
カウラ
「あっさりではなくうっかりだと言う所に訂正を入れさせて欲しいわね」
阿光
「あー、カウラ。恋人同士である事を差し引いてもとても言いにくいが。今後同じような騙され方をしないように言って置くぞ、怒るなよ」
カウラ
「……そう言われると、少し怒り難くなるわね」
阿光
「うん、多分怒る気がするけど。これ、アレだろ。疑似的なオーラルセックス」

[TK-Leana] # 赤面しつつ

カウラ
(言葉を聞いて、頭の中で反芻する事数秒)

[utako] #携帯を阿光に持たせたまま、2つの動画を再生し直して考察。

カウラ
(暫くすると、今までにないぐらい顔が真っ赤になっていた)
阿光
(こちらも気まずくて真っ赤)
カウラ
「け、消しましょ……」
阿光
「……おう」
カウラ
「あ、貴方の記憶も……消しましょ……」
阿光
「さ、流石にそれは無理だ」
カウラ
「そ、そうよね……」(ゆっくり手を合わせたり離したり、ダークボムを作って手の中で転がしたりしつつ、拳みっつ分ぐらい間を空ける)
阿光
「お、おい。まさか魔法的な方法で消去するつもりだったのか」
カウラ
「ち、違うわよ。これは……何となく出ちゃった感じ、かしら」

[utako] #ポロッと爆弾が

阿光
「そ、そうか……」
カウラ
(ダークボムを揉んで心の平静を保つように努めているが、顔は真っ赤なまま無言)
阿光
「……」

[TK-Leana] # こちらも赤くなったまま、何と声をかけるか考えあぐねている

カウラ
「(し、知らなかったのだから仕方ない、と言えば……良いのだけれ、ど……知らなかったとは言え、ちょっと……恥ずかしすぎるわね……、それも、見られながら自分で解説して……)」
阿光
「な、なあカウラ」
カウラ
(パンッ、とダークボムが風船のように破裂して、驚いて手を開いたままの姿勢で振り向き) 「な、何……かしら?」
阿光
「いや、ええと、なんて言えばいいのか迷うけど」
阿光
「つ、次からは騙されないようにしような。ははは」
カウラ
「わ、解ってるわよ……来年は、大丈夫……だと、思うわ……、ほ、本当に知らなかったのよ? 本当に……」
阿光
「分かってる。分かってるけどな、なんて言うか、その、お前にそういう気は無くて、影さんも冗談でやってるとは言え、なんというか、ああいう事されてるお前見るのはちょっと、妬ましいというか」
カウラ
「そ、そんな事言われても……(珍しく困ったように眉をハの字にして)でも、その……もう一度ぐらいは、やってみても……良いのだけれど……貴方の気が……済むなら」
阿光
「そ、そういう意味で言ったんじゃ無くて……いや、忘れてくれ、なんか俺おかしなこと言ってる」
カウラ
(そっと、阿光の手に手を重ねて寄りかかり)「……おかしなものを見たんだもの、仕方ないわよ」
阿光
「……そうだよな。うん、ああいう事は大人になってからだ」
カウラ
「え……、えっと、えぇ……そうね。」
阿光
(言ってからちょっととんでもない事言ったのに気付いて真っ赤になる)
カウラ
(少し腰を上げて耳元に口を寄せて) 「こ、高校生ぐらいになったら……考えてあげても、良いわよ……、貴方が……興味があるなら……」(小声で
阿光
「ごほっごほっ、お、お前なあ」(真っ赤になってむせる)
カウラ
「……わ、私も……興味がないわけではない、のよ……一応」(真っ赤なまま、手の平を合わせたりしつつ
阿光
(その様子を可愛らしく思って、抱き寄せる)
カウラ
(恥ずかしさを紛らわせる様に抱きしめて)「……全く、変な日だわ……」
阿光
(額にキスして頬を擦り寄せ)「ま、高校ぐらいにかどうかは別として、俺たちは俺たちなりのペースで進んで行けばいいだろ」
カウラ
「今年の誕生日に……貴方が指輪を贈ってくれようとしたのは忘れてないわよ。」(くすりと笑って
阿光
「そ、それとはまた別の話だろ」
カウラ
「関係おお有りじゃない。」(微笑みながら頬を摺り、身体を預けてしまう
阿光
「いいんだよ、指輪は……それだけの覚悟はあるっていう表明だから」

[TK-Leana] # ふんといじけるように

カウラ
「……そんな覚悟、表明されてしまったら……私がペースなんて保てないわよ」
阿光
「早足で駆け抜けるのももったいないぞ」
カウラ
「あら、殊勝ね。せいぜい結婚するまで操を守りなさい」(ふふん、と笑って
阿光
「お前に迫られたら拒める自信はあまりないなあ」
カウラ
「迫る、のは……言っておいて、あまり自信はないわね。……貴方のペースに、半分は任せるわよ」
阿光
「おう」

時系列

2013年節分

解説

節分のカウラと阿光。日曜日なので気楽に家デートをしてる最中、影から投下される爆弾。
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月影れあな

月影れあな

ログ切り人。IRCでのNickはTK-Leana。 思いつきでキャラメイクしては一発ネタで終わることが多いため、参加者ページのキャラクターリストは出オチキャラの墓場になっている。
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