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狭間06エピソード集

エピソード『ルポライターカール』


目次


エピソード『ルポライターカール』

登場人物

カール・ブーゲンハーゲン
アフリカ系アメリカ人ルポライター。

本文

[arca] #吹利繁華街某所
[arca] #一つの風俗店から男がふらりと出てきた
[arca] #身長は190cmに達するであろう巨躯
[arca] #体系も逞しく、威圧感がある
[arca] #陽気なパステルカラーを含んだパーカーにジーンズ
[arca] #肌は黒く、日本人から見れば、典型的な黒人。

カール
「うーん、なかなか侮れませんネ」

[arca] #意味深につぶやきポジションを直す

カール
「モーこんな時間ですか、少し時間をかけ過ぎましタ。ハングリー」

[arca] #周りをきょろきょろして適当な店を探し始める

カール
「チェーン店と言う気分ではないですネー、安心感を求めるには少し昂りがビッグね」
カール
「おっと、また癖で胡散臭い外人のモノマネしてたよ。実際そうだけど」

[arca] #頭をぼりぼりとかき、待ちの小路へと消えていく
[arca] #街の小路へと
[arca] #街を歩いている最中、カールを見上げる視線がちらほらあった
[arca] #日本に来て数年、彼にとっては慣れたものだ

カール
「んー?いいねぇいいねぇこの店構え」

[arca] #小路で雰囲気のいい店を発見しはしゃぐ

カール
「ODEN。UDONの次に好きな日本料理だ」

[arca] #身体を丸めて器用に暖簾をくぐり入店

大将
「らっしゃい」
大将
「うわ、でかいねぇ」
カール
「あぁ、あぁ。良く言われるよ。それともでか過ぎて店に入れないかい?」
大将
「はっは、そんな事はないさ。ちょいと狭いだろうけどな」
カール
「こう見えて狭い所が好きなんだ」
大将
「ほう、いがいだねぇ」
カール
「ほんとほんと、特に狭い所に無理矢理な。おでん、なにがうまいんだ?」
大将
「そうだな、うちで1番出てるのは牛すじだけど、定番どころだが大根がいい具合だ。」
カール
「んじゃその二つとがんも、ちくわにはんぺんに…あともち巾着」
大将
「はいよ、日本語うまいねぇ。見た目はまんま黒人さんなのに」
カール
「ありがとう。普段はわざと片言でしゃべってるんだけどな。その方が都合が良いネ」
大将
「なるほど、なかなか狡賢いじゃないか。あいよ、牛すじその他」
カール
「お、はやいな。忘れてたけどビールを」
大将
「あいよ」

[arca] #腰を落ち着けてビールをあおり、おでんをつつく

時系列

2012年12月

解説

敏腕ルポライターカール、吹利における一幕。
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